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そばかすのhuaのレビュー・感想・評価

そばかす(2022年製作の映画)
3.7
他人に恋愛感情を抱かない女性が周囲と向き合いながら自分自身を見つめる姿を描いた作品。

NHKのドラマ『恋せぬふたり』を観てアロマンティック・アセクシャルという言葉を知ったが、本作の蘇畑佳純は特に明言することはなかったし、あえて名前をつけることもないのかもしれない。

人は人と違うことに違和感や恐怖を感じたり、それは普通ではないと決めつけることがあるけど、人は人と違って当たり前だし、それでいいのだと改めて思う。
そう思うのだけど、周りの理解がないとやっぱり生きづらいだろう。

なんだか自由なのか窮屈なのかよく分からない世の中になってきたけど、自分の価値観こそが正しいのだと信じて疑わない人間にはなりたくない。

デジタル紙芝居「シンデレラ」の続きが気になったし、まだ何でも素直に受け入れるだろう子ども達は、どんなふうに感じただろうと興味が湧いた。

その紙芝居に共感した天藤(北村匠海さん)が言った
「おんなじような人がいて、どっかで生きているんなら、それでいいやって思えました」
という言葉が本作の肝なのではないか。
それってほんの少し生きやすくなるんじゃないかと思えた。


どうでもいい話だが…
最後の映画館のチケット売り場の店員の言葉。
「2000円になります。」
「2000円からお預かりします。」
「100円とチケットのお渡しです。」

接客業を経験したことのある人なら(私自身はほとんど経験がないが)、かなり気になるのでは。
接客の言葉遣いとしては0点。
そこも気になったが、最後の100円てなんだ??
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