すっげえええ。これは120点です。終盤の手前までは。
特に序盤第一幕の素晴らしさよ。緊張感半端ないし、画に高級感あるし、話運びに必要な情報を過不足なくばら撒くしで、痺れまくり。「これは、、て手練の仕事、、、！！！」というのがビンビンに伝わってきて嬉しくなっちゃうの久しぶり。
対話の成り立たない犯人、近年全人類が経験した見えない敵の恐ろしさ、素性の分からない同士が密室で過ごす疑心暗鬼。このあたりのサスペンスの描き方も秀逸。そして飛行機パニックアクションも、カーチェイスからのクラッシュアクションも、本当にお口あんぐりって感じで、世界最高峰レベル。韓国映画すごすぎるぜ本当に。
ただ、惜しむらくは終盤の展開。お話的にちょっとツッコミどころがあり過ぎる。感染するかしないか、いつ発症するか、いつまで生き延びられるかなどなどが、めちゃくちゃに都合良い。普通に考えて、「着陸するな！」ではなく、「着陸は許可されるけど機体からは出られない」という展開になるのでは。ダイヤモンド・プリンセスしかり。着陸すら許可されないのはマジで意味がわからん。
またラストのところも、「ウイルスは変異しているから、治療薬は効くこともあれば、効かないこともある」「治験には数ヶ月かかる」と劇中で言っているのに、N=1の結果で全てが解決してしまうのなんでなん。。。
他にも、ネットつながるんだから家族にテキストメッセージ送ればいいのに繋がらない電話/通話に固執するとか、ウイルスの巣窟に娘をひとり放置しても気にしないとか、成田空港行く必要全く無かったんかいとか、自衛隊のあり得ない行動とか、挙げるとキリがないくらいにボロが、、、。
おまけに、残った乗客全員で集団自己犠牲、みたいな不必要にウェット過ぎる着地に向かうところが、悪い意味で韓国っぽいなーと思ってしまった。
素晴らしいところがこんなにたくさんあるのに、この残念な後半のせいで、ヒジョーに人に勧めづらい。。
