昔見たパゾリーニの生の三部作は監督の感性に自分の感性が追いつかず、とても辛い思いをしながらヘトヘトになって見た記憶があるので不安だったけど、面白かった。初めてパゾリーニで苦痛を感じず最後まで見れた。
前半のカメラワークのねちっこさや、後半でテレンス・スタンプが消えた後のめちゃくちゃな展開に所々思わず吹き出してしまった。なお私が観測したところ劇場で吹き出してるのは私だけでした。皆さんよく笑わずに見れますね。あれは笑っちゃうだろ…。
他のパゾリーニの映画と同様、一回見たら忘れられない鮮烈なイメージが頭に残るけど、本作では苦痛や嫌悪感を伴わないのが意外だった。展開はめちゃくちゃだけど、寓話的でシンプルなストーリー。鑑賞後にもぐるぐる考えてしまう。見てよかった。