原作を読んでおらず、同性愛テーマという以上の内容を何も知らずに鑑賞。タイトルはそう言う意味だったのか。
ここまで直接「お金と愛」を提示され「愛かエゴか」と問いかけられたことはない気がする。鑑賞後もぐるぐる自問自答してしまった。しばらく考えても、なかなか断言できない。
パートナーをサポートすること。パートナーの親をサポートすること。これらがもし、同性婚が法制化され、二人が結婚していたならば、見え方もずいぶん違うものになっていただろう。そういう角度からの問題提起も含まれていた。
タイムリーにも総理の秘書官が「(同性愛者は)見るのも嫌だ。隣にいてほしくない」と差別発言をするこの国で、邦画からこの作品が出て、エンタメの意義とパワーを再確認させられたと思う。秘書官の差別発言に対し、出演者が発言をしてくれたことにも時代の変化を感じた。今までは政治家がLGBTQ＋に差別発言をすると、LGBTQ＋映画に出演していた俳優陣が一斉に突然死したかのように黙り込むのがJAPANだったので。
映画に戻って言うと、手ブレしまくるドキュメンタリー風な撮り方をしてる分、普段なら(フィクションだし)と割り切るような細かい部分がいつも以上に気になった気はする(一般の編集者ってここまで高級取りじゃないよね、とか。ゲイの描き方が若干ステレオタイプだな、とか)
それでも2023年に劇場に足を運んだ甲斐が自分にはありました。
