圧倒的な超能力をもつヒーローが、現実にいたら?
巨大なビジネスの一部となり、政治や経済、宗教とも結びつく…そんな世界を、トップヒーロー集団「セブン」と、ヒーローに恨みをもつレジスタンス「ボーイズ」との戦いを通して、エロ・グロ・笑いのトッピング三種盛りで描く。
似たようなテーマはMCUの『シヴィル・ウォー』でも扱われていたけれど、あれの200倍くらい意地と趣味が悪い。
登場するヒーローたちの多くは己の力と名声欲に道を見失ったクズの極みで、徹底的に人間の性悪説に立っている感じ。この中にいれば、トニー・スタークだって寂聴さんみたいなものよ。
しかしクズにはクズなりの矜持や哲学があって(お涙頂戴というわけでなく)、登場人物たちはみなキャラが立っており、群像劇として見応えがある。
また、ほとんど各話に一回は後世まで語種となるような、何回観てもすべらない「サイテー」なイベントが用意されていてサーヴィス精神も抜群、ぐいぐい次を観させるドライブ感。
MARVELやDCのヒーロー映画をおちょくりまくっている描写や設定は、それぞれのファンであればあるほど一見の価値あり。というかもはや言うまでもなく、アマプラ会員必修科目のひとつと言って良いよね。