ルーク大佐

バビロン・ベルリン シーズン2のルーク大佐のレビュー・感想・評価

4.5
シーズン1よりも謎解き要素が進展、いくつもの伏線が解き明かされ、追う者と追われる者との間で実力行使のバイオレンス指数が上がってくる。

前作よりもサスペンス面で見どころが増えた。
まず悪役がしぶとい。体力と悪知恵が化け物じみており、ホラー映画のヴィランのようだ。正攻法では歯が立たない。善玉チームは心とカラダがボロボロになりながら食い下がっていく。見ごたえがあった。

バイオレンス度は後半にさらに増してくる。
特に7話と最終話の畳みかけは一気見必至だ。シャルロッテの絶望的な状況とラート警部の慟哭は心を打つものがあった。

オペラ劇場での暗殺シーンは『ミッションインポッシブル』でも似たようなアクションがあった。ラート警部はイーサン・ハントのようなマッチョじゃないから、ひやひやさせられる。あの行動力は正義感にもとづくものだから、大したもんだ。

善人がふとしたきっかけで悲劇に巻き込まれるあたりの演出は切なさに溢れ、これもまた世の常だなぁと感じさせる。
ブライアン・フェリーのゲスト出演はビックリ。妖しいナイトクラブにマッチしていた。

ゲイレンの兄貴はおそらくああいう事情になるだろうな、と予想していたが、今後どんな関係になるのか興味深い。
ひとつの話に区切りがついた感じはするが、黄金争奪戦のオチがうまかった。シーズン3以降もさらにクオリティアップに期待したい。
ルーク大佐

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