Zhenjiさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

Zhenji

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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

3.0

優しくないところが一個もないほど優しい世界。

作品に対して何の文句もないが、毒がないので物足りない。好みの問題。

ダム・マネー ウォール街を狙え!(2023年製作の映画)

3.2

ぼんやりと「そんな騒ぎあったなー」ぐらいの知識で見たけど面白かった。ただ、ある程度の金融知識があったほうがいいかも(空売り、ショートスクイーズなど)

勧善懲悪の結末にはならず法的にはいわゆる玉虫色の
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僕らの世界が交わるまで(2022年製作の映画)

3.2

親子はそれぞれ外に向かって興味の対象があり、揃いも揃って想いは一方通行。見てて恥ずかしいし痛々しいところまでそっくり。

そんな2人が最後に気づきを得るのだが、内向きに歩み寄る感じが良かったです。
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

中身は赤ちゃん、体は大人のベラを筆頭に、登場人物たちはエゴを突き通す生き方をしてるのだが、ベラは知識をスポンジのように吸収し、自らをアップデートしている。

ベラが性に奔放なのは、大人のように性をある
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ハンナとその姉妹(1986年製作の映画)

3.8

向田邦子っぽい小気味良さとウイット。
奇妙なサーカスと同じバッハの楽曲が印象的に使われていて複雑な気持ち。

ビヨンド・ユートピア 脱北(2023年製作の映画)

4.0

自分にとってはリスクにしかならない撮影のオファーを受けたキム牧師。ある意味手の内を明かすことになるので、彼の本来の目的である脱北者を救うという点ではマイナスになる気もする。

ただ、本作を通じて北朝鮮
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ショーイング・アップ(2022年製作の映画)

3.9

仕事、隣人、家族。
なにもかもうまくいかないアーティストが始終イライラしてるだけの話。

アーティストといっても、きらびやかな世界とは無縁の地味な生活。もっと言えば夢かない。

最終的には遠回りして結
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レオノールの脳内ヒプナゴジア(半覚醒)(2022年製作の映画)

3.5

エブエブみたいに異なる世界線をさまよった果てに最後はカメラを止めるなに似た多幸感が得られる。

独特すぎだが嫌いじゃない。

笑いのカイブツ(2023年製作の映画)

3.0

その生きづらさをどれだけの人がわかってあげられるかというとなかなか難しいタイプの人。わずかながらも理解者がいるのが救い。

業界に身を置く人なら共感できる部分も多そうな本作。個人的にはサブスクでいいか
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

3.0

長男として父から求められた役割を果たすことができずに家族と身を分かつことを決めた平山は父の死が近いことを知る。

さらに人の死を意識するような出会いもあり、それまで判で押したようなささやかな日々を送る
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Saltburn(2023年製作の映画)

4.0

物語の導引部となる大学キャンパスの流れからこういうエンディングを迎えるとは。

バリー・キオガン出演作はハズレなしだがこれまで煽情的な演技はあまり見たことがない。こういう役はあまり期待していなかっただ
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TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

3.1

母の死を受け入れられない情緒不安定なミアが現実から目を背ける中で出会った交霊パーティ(ある種のドラッグパーティー)で一瞬の安らぎを得るも、親友の弟ライリーを自分のせいでひどい目に遭わせてしまい何とか助>>続きを読む

ファースト・カウ(2019年製作の映画)

3.8

画面上は薄暗い場面が多く、派手な事件や展開もなく、わずかに起きるざわめきも抑制的。

西部開拓時代の荒々しい男が支配する世界で出会った2人の男の友情の物語。最初の現代のシーンから仄めかされる2人の結末
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search/#サーチ2(2023年製作の映画)

3.5

「サーチ1」の時も思ったけど、とにかく画面上の情報が多すぎて、情報処理能力が追い付かない。何とか理解できたのは自分をほめるべきか、見るべき情報にうまく誘導されている制作側の腕なのか、それすらもわからな>>続きを読む

カランコエの花(2016年製作の映画)

3.2

1クラスしか授業しなかったり、保健室であの男子生徒にちゃんと諭さないなど、保健の先生の落ち度が大きすぎ。

学校特有のヒリヒリした感じはとても良かった。

市子(2023年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

監督自身が書いた舞台の脚本が原作だそうで。

作品の構成として、主人公の生育環境、そして失踪するまでの経緯を複数の視点で徐々に浮き彫りにしていくと言う手法は、ミステリー上の推進力となっていて非常に良か
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枯れ葉(2023年製作の映画)

4.0

反戦映画とも捉えることができるけど、そうした大いなる悪への憤りというよりむしろ、そんな中でも歯を食いしばってなんとか生きていく「わたし」の物語。

いつものスカした登場人物たちの醸し出すおかしみと切な
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正欲(2023年製作の映画)

2.9

物語うんぬんの前に、シーンがわりで毎回真っ黒なカットが挿入されるのマジ勘弁。

プラス、警察の振る舞いとか、初対面でプライベートなこと話すくだりとか、そりゃないだろ的なことが多くて、なんか乗れない。題
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理想郷(2022年製作の映画)

4.5

これだけ地味なメンツでどんだけ満足度の高い作品撮れるんだよ。日本のキャスティングやばいよ。

まず、最初の馬のシーンとアントワーヌの最後のシーンのシンクロに戦慄。あの兄弟のボーダーギリギリを攻めている
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白鍵と黒鍵の間に(2023年製作の映画)

3.4

3年前を起点として始まった物語が3年を経て3年前に戻るような感じで終わる。

その3年という時間を、80年代のヤクザな銀座を背景に、南と博という2つのペルソナが先生への思慕をもつ南博という一人の人物の
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VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

なんてものを見せてくれるんだ。

人生は夢の中の夢

夫婦の演技がすごい。妻の認知症の深刻度が行きつ戻りつつする感じとか本当に患ってる人みたい。夫の長台詞もいかにも自然。

20年にも及ぶ愛人がいる夫
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ナポレオン(2023年製作の映画)

-

テンポが良く、ホアキン力もあり、150分もの長尺があっという間に過ぎた。

ただ、ナポレオンがなくなるまでの30年の歴史を、彼の最後の言葉とされるフランス、軍隊、ジョセフィーヌに絞って描いた結果、「ナ
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ほかげ(2023年製作の映画)

4.0

演出、音声など、すべてが過剰なのだが、いい意味で劇画っぽく、戦争の悪夢が増幅して五感に直接訴えかけてくる。

少年が「おろち」みたいな狂言回しに見えてくる不思議。その大きな黒目が力強く、混沌とした戦後
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ティル(2022年製作の映画)

3.0

メイミー役の俳優さんの震え顔の演技スゴ。

ボボ事件はラブクラフトカントリーの流れで初めて知ったけど本作は母親からの視点で描かれている。

あまりに人権を無視した状況に唖然とするしかないのだが、最後の
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シチリア・サマー(2022年製作の映画)

3.0

時代、コミュニティのもつホモソ色の強さを考慮しても、心を寄せる人が何人かいて、しかもその寄せ具合もグラデーションがあるのがとてもよかった。
義理の兄?が🌈のポロシャツをきてるのはわかりやすすぎて笑っち
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私がやりました(2023年製作の映画)

3.0

劇中にでてくる舞台のように地の部分の芝居も台詞回しも大仰。セリフ自体も多い。本来ならつまんない映画と片付けてしまいそうだが、そういうもんだと思って見ればこれもアリかと思えてくる。それが自分にとってのオ>>続きを読む

ヨーロッパ新世紀(2022年製作の映画)

3.4

国も言葉も超えた分断と排斥。これを白黄赤という字幕の使い分けによって端的に見せている。この発明がなければ本作への理解はかなりおぼつかなかっただろうと思える。良作。

愛にイナズマ(2023年製作の映画)

3.6

端役まで豪華!
しかも父子で「チョロ」オマージュというオマケまで。

家族再生の物語。

三浦貴大がとてもよかった。

ザ・キラー(2023年製作の映画)

1.5

びっくりするぐらい凡庸な作品。

冷徹な殺人者(のわりにはいきなりどデカいミスを犯すが)、傷つけられた恋人、「残虐」な殺し方、「スタイリッシュ」な会話と独り言、、、全部どこかで見たことあるような。
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私はモーリーン・カーニー 正義を殺すのは誰?(2022年製作の映画)

3.0

有罪判決を受けてから控訴するに至った大きなきっかけが警察内部からのタレコミっていうのは分かるが、モーリーの心情があまり描かれないので、見せ場が多かった前半に比べて後半は無罪判決を字幕で片付ける味気ない>>続きを読む

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

3.5

オセージ族のコーディネーターの人が「スコセッシは素晴らしい仕事をしたが、本作はオセージ族以外の視点(白人)で、オセージ族以外の人に向けて作られた作品」と言っていたのが妙に腑に落ちた。逆にオセージ側の視>>続きを読む

グッドフェローズ(1990年製作の映画)

3.5

トミーの地雷がどこにあるのかわからなくて怖すぎたので死んでくれてまじホッとした。