このレビューはネタバレを含みます
中身は赤ちゃん、体は大人のベラを筆頭に、登場人物たちはエゴを突き通す生き方をしてるのだが、ベラは知識をスポンジのように吸収し、自らをアップデートしている。
ベラが性に奔放なのは、大人のように性をある種の後ろ暗いものとして捉えていないから当然であり、だからこそその奔放さを受け入れられないダンカンの転落ぶりは痛快ですらある。
バクスターも父親からひどい虐待(人体実験)を受けてきた過去があるのに、フランケンシュタインすぎるビジュアルや栄養補給の斬新さなど、作りはあくまでポップ。
セットはハリボテ感が強く、カラーリングもアネットばりに原色みが強いため、物語の寓話性が強調されていて結構なエログロ描写があるのにあまりいい意味で感情は引っ張られない。
最後に新しい家族風な感じで役者が揃うんだけど、いやいや、あんたら頭おかしいでしょ、と思いながら、イヤな奴が最高にイヤな結末(「フリークス」の軽業師と同じ)になってて爽快でした。