ユメルさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ユメル

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12日の殺人(2022年製作の映画)

3.3

先入観によって、事件の操作方法が固められたことで、浮き彫りになる殺された女子大生の驚くべき人間関係…。
男女の溝が事件を迷宮入りさせてしまうのだ。

すっきりしないモヤモヤとした感じがずっと心を支配す
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

少々退屈さを感じ、消化不良感が否めなかったPART1とは打って変わって、迫力ある戦闘シーンや体に伝わってくるような振動を発する爆音、そして重厚な人間ドラマが休みなく繰り広げられ、あっという間の166分>>続きを読む

ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)

4.2

この作品で描かれていることは非現実的なものではなくなってきている。つい先日起こった中学生による美人局事件。その事件と内容は違うけど、本作を鑑賞中、ずっとその事件のことが頭をよぎっていた。

日本という
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DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

3.5

犬小屋に入れられ、父親から暴力を受けて育った車イスの男の壮絶な人生を犬と愛と暴力を交えながら描いた一作。

精神科医との対話をベースに物語は進んでいくのだけれど、正直、そんなに狂っているようなサイコパ
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52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)

4.0

とにかくしんどい。
こんなにも胸が苦しくなってしまうなんて…。
しかし、同時に心が救われもした。

中々、人には打ち明けられない悩み。それをすべてさらけ出せる存在がいるかいないかで、住む世界や人生が大
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ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

4.0

ドタバタ系スパイ・アクション。
スパイ=スマートで格好良いというイメージを覆す、コメディー度が強めの作品。それでも、目まぐるしい展開には、ハラハラドキドキ感が高まってきて、胸熱です。

そして、やっぱ
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ネクスト・ゴール・ウィンズ(2023年製作の映画)

4.0

ベタなスポ根モノだけど、メラメラと心に炎が灯るような熱さはなく、南国らしい陽気さ、タイカ・ワイティティ監督らしい緩さがあって、とても気楽に観てられる。

MCUシリーズの監督を任されるほど、出世を果た
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.8

凄まじい熱量の法廷劇。
視覚障害者の息子の心情を考えると、母親が父親を殺したのかどうか?という以前に、法廷で明かされる、夫婦間のトラブルを聞くだけでも胸が痛くなってしまう。

結末を含め、全然スッキリ
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コヴェナント/約束の救出(2023年製作の映画)

4.2

ガイ・リッチー監督らしい、いつものスタイリッシュさが封印されて、終始、緊張感と重厚感を漂わせる素晴らしいヒューマンドラマに仕上がっている。

タリバンという野蛮で極悪非道の組織が牛耳るアフガン。そんな
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マダム・ウェブ(2024年製作の映画)

3.0

前評判が最悪だったことが良かったのかはわからないけれど、言うほど悪くはなかった。
しかし、予告でさんざん謳っていた本格ミステリー・サスペンスの要素は何処へ?

また、今後、スパイダーマンとコラボしない
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ソウルメイト(2023年製作の映画)

4.1

ハウンとミソ。
二人の16年の日々から感じる、青春の甘酸っぱさ、思い通りにいかない人生の難しさ。そして、ケンカをしても、遠く離れて暮らしていても、心の何処かでお互いのことを思い合っている友情の素晴らし
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犯罪都市 NO WAY OUT(2023年製作の映画)

4.0

今回も相変わらずマブリー無双!
それを観ているだけで、こちらも自然と元気になれちゃう。

ゴリゴリの暴力シーンの合間合間に挟まれるコメディーシーンがより微笑ましく思えるのも良き良き♪

ヴィーガンズ・ハム(2021年製作の映画)

3.8

ヴィーガンの考え方の異常さを最大級に皮肉ったB級スプラッター映画。

アメリカ映画だったら、もう少し、バカバカしく派手に殺しまくるシーンを多用していたであろう。しかし、本作はフランス映画なので、どこか
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.5

我々は一体何を見せられているのだろうか?と思ってしまうような3時間。

ボーがおそれている不安や恐怖の数々。何が現実で何が幻想なのか?その境界線すら、良くわからないまま、イカれた世界にどっぷりと浸かっ
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瞳をとじて(2023年製作の映画)

3.8

人生を歩んでいくうちに、じわじわと自分の心の中を侵食していく儚さや切なさがスクリーンから滲み出てきていたけれど、私にはまだ早かったような気がする。

これから先、5年、10年と時が経つに連れて、監督が
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.5

優しさ100%で作られたような作品。

人に中々言えなくて、そして理解されないようなことを抱えながらも周りの人達の優しさや温かさによって、しっかり生きることができている主人公の2人。ドラマチックな出来
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梟ーフクロウー(2022年製作の映画)

4.0

目が見えるのに、人は時に盲目になる。
権力者の前で、権力者やその周辺で起きた悪事に対して、見て見ぬふりをするのは最たる例だ。
弱者にとって、それを見て見ぬふりするのは生きていく上で仕方がないことかもし
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ダム・マネー ウォール街を狙え!(2023年製作の映画)

4.0

株の知識が無くても、全然楽しめます。(ただし、空売りくらいは知っておいたほうが良いです。)

コロナ禍のアメリカで起きた、株取引の大騒動。個人投資家VS機関投資家。SNSを駆使した持たざる者たちの団結
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罪と悪(2024年製作の映画)

3.5

もう少し白黒はっきりつけるような終わり方が望ましいところで、これが韓国ノワールだったら、もっとダーティーに描いていたのだろうと思うと、物足りなさを感じる。

描きたい内容や世界観には非常に賛同したいけ
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コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

4.2

美しくて、静かでとても繊細な作品。

学校でも家庭でも居場所がない、少女コットが過ごした親戚の家でのひと夏。それは紛れもなく宝物のような日々。
特別なことが起きなくても、自分のことをしっかりと見てくれ
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.5

非常にクセが強いし、性描写もガッツリあって、とても過激だ!
しかし、今の時代を象徴するような、世界に出て、色んな人と出会い、色んなことを学び、経験して、自由を獲得しようとする強き女性の話である。
そし
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ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

ま〜た、山﨑賢人か!と最初はちょっと残念なキャスティングだなあと思っていたけど、いやいや、予想以上に良かった、ごめんなさい。
主役だけではなく、登場人物がみんな、ぴったりとハマっていて、ナイスなキャス
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みなに幸あれ(2023年製作の映画)

3.0

幸せは誰かの犠牲の上で成り立っている。
分かってはいることだけれど、このようなブラックユーモアなホラー作品を見てしまうと、幸せになってはいけないのかもしれない?とちょっと思ってしまう。

演技がぎこち
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ビヨンド・ユートピア 脱北(2023年製作の映画)

5.0

やはり、ドキュメンタリーは凄い。本物の恐怖をここまで感じるとは…。
日本に生まれて、本当に良かったなあと思います。

改めて、北朝鮮はトンデモナイ国だということを感じつつ、国が生まれたきっかけに日本が
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

4.5

紅に染まった青春だ!

とにかく、2024年になって、一番笑ったし、劇場内も凄く盛り上がってた!
久しぶりにカラオケに行って、熱唱して、ストレス解消したくなったなあ…。

みなさん…。カラオケ行こ!

アクアマン/失われた王国(2023年製作の映画)

3.5

DCEUのラストはアクアマンだ!
前作同様、海中シーンの美しさやスタイリッシュなアクションは健在で、必然的にテンションが上がったぞい!

しかし、いわゆるラスボスの強さや存在感など、思わずウーンと首を
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アクアマン(2018年製作の映画)

3.6

続編公開に向けて復習。

改めて、映像の美しさがレベチだなあと思う。
ストーリーに目新しさはないし、とてもおおごとになってしまった兄弟げんかによる争いがメインだけど、その単純さが良いのです!

笑いのカイブツ(2023年製作の映画)

4.0

笑いを生み出すことが生きがいなのに、当の本人に笑顔は無く、終始苦しんでいた。
そして、いくら何でも生き方が不器用すぎる!

しかし、命を削るくらい、笑いにひたむきになれるのは、結果はともかく、とても凄
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ミツバチと私(2023年製作の映画)

3.5

実に難しい性自認に関するお話。
違和感に悩む辛さも然ることながら、やはり家族の葛藤というものにも非常に辛さを感じた。

多様性が認められ、自由な考えが浸透しつつある社会になってきたけれど、まだまだ偏見
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コンクリート・ユートピア(2021年製作の映画)

3.8

大災害の恐ろしさとパニック時の人間の醜さを痛感させられました…。
2024年の始まりに起こった能登半島地震直後の公開ということもあり、素直に楽しめるような状況ではなかったが、イ・ビョンホンの狂気的な演
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サンクスギビング(2023年製作の映画)

4.0

今年の映画納めは、まさかの何も考えなくても良い、ぶっ飛びスプラッターホラーになってしまった(笑)
今どきのYouTuberを扱いつつ、コテコテの殺戮劇に思わずニヤニヤ。よくもまあ、バリエーション豊富で
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NOCEBO/ノセボ(2022年製作の映画)

3.6

突然現れたフィリピン人家政婦によって、デザイナー一家の幸せが壊されていく…。

虫や呪いと言った題材を用いつつ、現代社会で築き上げられてきた搾取する者とされる者との壁というものに一石を投じている。
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ファースト・カウ(2019年製作の映画)

4.0

盗んだミルクでドーナツを作って一攫千金!というちょっとスリルを感じる話をこんなに良い意味で地味に描くセンスよ。
劇的なドラマよりも動物達や自然のあるべき姿にただただ感服です。

2人の運命はさておき、
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ショーイング・アップ(2022年製作の映画)

3.7

芸術家としての苦悩、色々な問題を抱えた家族、住んでいる家に関する問題。一つでもそれが破裂すれば、人生の底に落ちていってしまいそうな繊細さを秘めたドラマ。
そんな繊細なストーリーを優しく包み込むような動
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.5

東京の新しいシンボルであるスカイツリーや透明トイレをはじめとするアーティスティックなデザインのトイレ。
そんな新しい日本の姿と銭湯、街の写真屋さんやカセットテープというレトロな日本の姿の融合がとっても
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TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

グロいというか痛い、YouTuberらしさを感じさせるホラー。日本でいうコックリさんのような降霊術によって巻き起こる、悪夢のような惨劇。若者達の悪ノリもほどほどに…。

主人公ミアの救われなさ、という
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