miさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

その土曜日、7時58分(2007年製作の映画)

4.0

救いようがなくて良い。
各人物の殺意の芽生えが明白で殺す理由に無理がないので、尚のこと救えない。

生きる LIVING(2022年製作の映画)

3.7

普通においおい泣いた。
保守で凝り固まった役所的な弊社の上層部全員に観せたい。
さすが紳士の国イギリスという出で立ち。
ただし、終わり方が予定調和すぎるのと感情の規定を強いる演出にカタルシスが足りなく
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少女は卒業しない(2023年製作の映画)

3.0

ここまでショットの選択を間違った作品も珍しいと思えるぐらい画がキツかった。
アングル、画角、ヨリヒキ、手持ちかFIXか、1Sか2Sか、切り返さずPANするのは悉くうまくいってない。全体的にとにかく緩い
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Winny(2023年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

社会的意義や映画にする意義を含め企画は面白い。
しかしまぁ法廷ものとはいえ、説明ゼリフがあまりにも多すぎて、もう少し何とかならんかったかというのが率直な感想。
説明書を読まされても感情移入できない。
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ちひろさん(2023年製作の映画)

2.0

圧倒的カタルシスの不在。
明言しないが約1名芝居があまりにもキツい。

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

4.0

オヤジの友達のキャンプ場での1Sの佇まい、そういうことなんかね?あーほんまにそういうことなんや。えらいミニマムな話だなぁ。なんて思ったけど、トータル創作意欲掻き立てられるには十分。
要所要所は表情で語
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二十歳の息子(2022年製作の映画)

3.7

オヤジさんの横顔のアップに一筋の涙のショットの強度。
無関心は罪である。との主張に一定の納得はしつつも、あの日の網谷さんのメンタルが不安定だったのでは。というおもいも。
いずれにせよ、これからも続く「
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別れる決心(2022年製作の映画)

3.7

マッチカットのオンパレードに終始興奮したが、結局過剰だったか間延びしてる気がする。
少し技に溺れたか。
肉体関係の有無を描かずとも、ここまで妖艶に男女が惹かれ合う様が映し出されてることには舌を巻く。
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雪の轍(2014年製作の映画)

3.5

おもろい演劇を観たと思えるような会話劇だけど、とにかく人物に動きがなさすぎて辛い。
悪いことした奴が悪いことしたと気づくまで受け入れる的な話、劇中他のシーンで実践されてた気もするが、長すぎて覚えてない
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バビロン(2021年製作の映画)

3.7

イチ映画監督が映画の歴史を掘り起こして描くこと自体はこれまでもそれなりにあったと思うが、この先業のようなものを背負ってしまわないか不安にはなる。
それでも映画の意義を正面から捉えにいく姿勢は良い。
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猿楽町で会いましょう(2019年製作の映画)

2.5

人の言葉の受け売りで生きてる軽薄さや、生々しい業界あるあるについてはそれなりに的を得ているように思うが、いかんせんやり取りが基本嘘くさいのと、とにかく芝居が撮れてないのが気になり過ぎる。
広告は数秒ル
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ペイン・アンド・グローリー(2019年製作の映画)

2.5

鈍重。軽快さがまるでないように感じられる。の割にどこか説教くさく、なかなかつまらなかった。

ブリキの太鼓(1979年製作の映画)

3.2

とことん気色悪い。現代でこれやったらプロデューサーは児ポ法かなんかでソッコーお縄案件。そういう意味で再現性は限りなく低くこの先観ることはない代物。

フロム・ダスク・ティル・ドーン(1996年製作の映画)

4.0

はちゃめちゃに断絶してるのに成立してるの凄すぎ。クライムサスペンス→B級ゾンビ映画。
二家族の奇妙な交流。関係性もへったくれもない怒涛の後半の展開とセックスマシーン。

モロッコ、彼女たちの朝(2019年製作の映画)

3.7

シンプルなおいしいパン食ったみたいな作品だなぁ。
それだけにアブラさんの過去語りなくても良かったか。
共鳴しあう母性。終始静謐なタッチで凄く良い。

アルジェの戦い(1966年製作の映画)

3.7

ちゃんと爆破してるし、ちゃんと群衆だしで、ニュース映像かと思うようなこと撮影でやってんの凄すぎ。
特に爆破に関しては1.2回どころではないし、競馬場ですら爆破してたのさすがに目を向いた。
モリコーネの
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皆さま、ごきげんよう(2015年製作の映画)

3.5

荒唐無稽で無軌道。つながってないようでつながっている。冒頭のギロチン→終盤にキッチンで魚をギロチン。とか。
横断歩道を渡る犬がどこかスリリング。

鏡の中にある如く(1961年製作の映画)

3.7

ひとりでにギーッと開く扉の向こうには神がいるような気にさせる恐ろしいショット。からの絶望感を感じずにはいられないラスト。

見えない目撃者(2019年製作の映画)

3.0

描写のディテールは良かったと思うけど、韓国のリメイクだからその辺はリファレンスあるから、まぁ。
一連の逃げる追いかけるのやり取りもう少し省略した方が緊張感でてよかったんとちゃいますかね。

ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

3.0

柄本佑のプロデューサー像が良すぎる。やりたいことをやるためやりたくないことをちゃんとやる。これが難しい。
が、現実は前野朋哉みたいなプロデューサーで溢れ返ってると思うと何とも言えない気分になる。
名前
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クイーン・オブ・ダイヤモンド(1991年製作の映画)

2.5

ジャンヌディエルマンが引き合いに出されているのを目にするが、あまりにも語らなさすぎる上に尺が短いことも影響しているのか、情報量少なすぎて正直つまらないという感想しかでてこなかった。
3頭のゾウが絶妙な
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ホワイト・ノイズ(2022年製作の映画)

2.0

毒にも薬にもコメディにもなれないよくわからんがとにかくつまらないという感想ぐらいしか出てこない。
慣れないフィールドで慣れないことやってフォーム崩してる感が半端ない。

てなもんやコネクション(1990年製作の映画)

3.5

途中までやりたい放題でエネルギッシュそのもので西成のおっちゃんたちにもニッコニコではあったが、その分中盤以降どうでもよくなってしまった。
にしてもU-NEXTおそろしや。

柳川(2021年製作の映画)

3.5

肝心なことを話さない潔さ。
相変わらず独特のテンポ感で新年早々観るものではなかったと思ってしまったが、外国人の目を通した日本のロケーションの美しさには驚いた。
とはいえ少し話全体が小さすぎてそこまで入
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スチームバス/女たちの夢(1985年製作の映画)

3.5

非常にエネルギッシュですっぽんぽんの熟女がわーきゃーやってる姿それ自体が強い。
ただ、全編通して少し煩いというかノイジーな印象が強く残ってしまった。

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

5.0

めっっっっちゃええやん。
ライフイズビューティフル。
爆泣きに次ぐ爆泣き。
久々にずっと終わらないでほしいと心の底から願った。
そしてこの物語はまだ終わっていないという確信めいた予感に満ちている。

画家と泥棒(2020年製作の映画)

3.7

無茶苦茶劇的な展開ではあるが、主人公が芸術家故の展開には思える。
とはいえ稀に見る共依存の果てに人生の歯車がカタカタ音を立てて回る瞬間に立ち会った気分になり、見てはいけないものを見てる気分になれる。

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.5

原作ほとんど覚えてなかったけど、信じられんぐらい泣いた。
海とバイクは怖い。
クライマックスの見せ方は原作者が監督だから成し得た演出な気はするけど、あの演出やられたら何も言うことないっすわ。
最後のエ
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冬の旅(1985年製作の映画)

4.2

理由とか動機とか語られることなく淡々と描かれる現実に胸が詰まる思い。
いいとか悪いとかではなく徹底して出来事を切り取ることの異質さ、冷徹さは心地よさすら感じる。
周辺人物たちに実は繋がりがあるところか
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ブリュノ・レダル、ある殺人者の告白(2021年製作の映画)

3.5

なんとも感想を言語化するのが困難な部類の作品であることには間違いなさそうだが、主人公の手記に沿った本人のモノローグがベースというのが客観性を排除しており、ただただ殺人に至るまでの思考と嗜好及び性癖をダ>>続きを読む

LOVE LIFE(2022年製作の映画)

3.7

見終わった直後の感想は「猫飼いたい」で、数時間経った感想としては「猫飼いたい」なのだが、登場人物みな少しずつワガママというか素直というか、これがリアルなところだよな。という腑に落ち感はさすがの深田印か>>続きを読む

みんなのヴァカンス(2020年製作の映画)

4.8

おもろすぎ。。
はじまりは「俺の」ヴァカンスだったのが、知らず知らずのうちに「みんなの」ヴァカンスへとアップデートしていく様が鮮やか。
大胆な省略を繰り返しながら、それぞれ無理なく人物を集合させる手腕
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

4.5

人生何周目やねん。って突っ込みたくなる、終始落ち着き払ったダニエルカルーヤのキャラが良すぎる。
映像製作者としての矜持ともリンクする「何としても撮る」という想いの一点張りで推し進められる物語は、繋がり
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