この「完璧な世界」の、その「完璧さ」が誰にとっての何のためのものか。
「自分の中の戦争が終わっていない。」と言う男達の葛藤や苦悩が、あまり丁寧ではないと思った。戦争を経た(経ることができた/経てしまった)人間の内的葛藤、執着、後悔、畏怖、どれもピンと来なかった。恐らく主>>続きを読む
んー...劇伴がうるさいと安い各週ドラマみたいになる。ストーリーもカットも平凡だが、制作者の個人的な思いから生まれた(らしい)ことが唯一の救い。
映画として美しく撮ってしまうことで満たされる感情と、美しく撮ることの危うさ、それが両立しているかと問われると微妙。排反しているようにも見えてしまう。
かなりクィアな作品。めちゃくちゃロマンティックな作>>続きを読む
何か個人的なものを撮りたいという気概は感じるものの、その核を観客に届けるに至っていない。全体的に粗い。
涙も流したが背筋が凍りもした。心境は複雑。構造も複雑。残酷さと美しさ、現実と幻想、過去と現在、その複雑性を複雑なまま受容したい。
この話が脚本家であるアダムが書いた物語だとする。クィアとして生きてきた>>続きを読む
脚本がいつになく薄い。と思ったら力技で泣かせようとしてくるラストのあざとさね。
マスキュリニティの権化である「戦争」によって、そこからおよそ最も遠い人間がその病魔に侵されていく描写を見て何を思うか。「戦争」によって、性に課される社会的役割が露骨になるにつれて何を思うか。
怖すぎ。悲しすぎ。共同親権が法制化され、このような地獄は量産されるだろうな。望まぬ妊娠で男が逮捕されないこの国で。
この映画がなんで3.5なのかが分からない。
観終わった後に少しずつこの映画への思いが強まっている。何度も頭の中で反芻してしまうのは、あの一連のシーンによってそれまでのイメージが優しく覆ったからだ。ノラも、その場で動けないヘソンも同じだった。その>>続きを読む
夜さえも寝静まった時間に、薄暗い部屋でこれを観るのは幸せだと思う。何を映画にするか、どこまでが映画に成り得るか、足り得るか、という実験的な試みがこの時代にはあった。今はそれが枯れてしまった。手紙を受け>>続きを読む
・ライアンの立ち位置が若干不満。ライアン次第でラストのような男/女の対立構造で終わらず、少しばかり光が灯った可能性もある。ライアン次第でキャシーは死なずに済んだ可能性もある。
しかし、そこがライアンと>>続きを読む
陽気で鬱屈した半径1メートル(は言い過ぎか)の痴話話から域を出ないにも関わらず、ずっと楽しい。それどころかラストに娘の視点が加わることで一気に社会性を帯びる様が巧い。最初の洗濯屋での乱闘がもう素晴らし>>続きを読む
目的が大きく強くなるにつれて権力、宗教、信仰が切り離せなくなっていく。そうなるまいと苦悩葛藤を主人公が一身に背負う様も見所だが、徐々に教祖ー信者の関係が完成していく様が禍々しくそして美しくとても危うい>>続きを読む
アジア系アメリカ人として生きる主人公の「理想」「社会一般的なイメージ」「現実」。
この3つが複雑に絡み合って、結果的に「白人女性を見ると鼻の下が伸びる変態」というレッテルを貼られてしまう話(ちょっと違>>続きを読む
始まりと終わりがかっこよすぎる。あの10秒を撮るために映画監督になりたい。
ドラえもん映画の中で突出して内容が薄い。
アイデアがアイデアのまま終わっていて、そこから物語が派生しない。異種共存の解決策を模索するかと思えば、もう一つの世界をコピーして秒で解決めでたしめでたしは流石>>続きを読む
移民の男と再婚しようとする母親。そんな2人の受難。2人のことを最大限侮辱し豚小屋とさえ言う子供達にも、異物汚物のように扱う周囲の態度にも辟易。映画としてもこの調子の人種差別を見るのはしんどい。
2人の>>続きを読む
これはしっかり見たら絶対に面白いやつだ。再見予定。忘れませんように。
余命10年、ヤクザと家族の監督だと後で知って納得。苦手だ。
大した閃きもアイデアもないテレビドラマのような映画。冗長的でリズムもない。
優生思想の話で、途中からメッセージとしてどこへ連れてかれるかワクワクしながら観ていたが、無限月読的な黒幕に落ち着いて既視感の域を超えなかった。にしても感動のさせ方、言葉選び、タイミング、魅せ方がキマっ>>続きを読む
アイルランドの豊かな環境と人々の暮らし。
愛情のある環境が、子を愛するを知る人へと育て、大人の人生を継続させる。そんな居場所を与えられる人間であること/になることを私達は願い、コットにその祈りを重ねる>>続きを読む