yamabbeyさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

トジコメ(2022年製作の映画)

3.2

若い女性主人公が貯蔵室に閉じ込められてしまったシチュエーションで、あれやこれやが起こるのだが面白くなくはないという出来。

アメリカではもう少し受け入れやすいのかもしれないが、設定がてんこ盛り過ぎて。
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エリザベス -狂気のオカルティズム-(2017年製作の映画)

3.4

実際に被害にあった女性が、自分を神の使いと信じる男とその妻から拉致されて数々の暴行を受ける辛い共同生活を送った当時の心境を語るパートと、当時の様子を再現ドラマで見せるパートが交互に来る構成。

当時1
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アニマルズ 愛のケダモノ(2016年製作の映画)

3.5

実話ベース胸糞作品。

少女が中年男女カップルに監禁・凌辱されるシーンは、直接的な表現はそれほど出てこないのでビジュアル的な不快感はそれほど強くない。
俳優陣の演技や醸し出す雰囲気も秀逸で、少女の絶望
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ナポレオン(2023年製作の映画)

3.4

大作を映画館で見たという満足度はあるが、世界史をかじった程度の知識しかないのでこの作品を総体としてきちんと理解し楽しめたかというと自信がない。

有能な将軍でカリスマ性を帯びる様、ジョゼフィーヌに執心
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エクソシスト 信じる者(2023年製作の映画)

3.4

オリジナルの『エクソシスト』がブランドとして確立しており、それに乗っかる意図が見え見え。『エクソシスト』の正統派続編という謳い文句なしで、悪魔の憑依やそれで壊されたり試されたりする愛の話にしていればも>>続きを読む

ナインイレヴン 運命を分けた日(2017年製作の映画)

3.6

9.11でのワールドトレードセンタービルのエレベーターに閉じ込められた人々の観点で話が進む。
結果的に密室でのワンシチュエーションでの登場人物達の会話が中心の構成になる。

いろんな人種や社会的階層の
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隣の家の少女(2007年製作の映画)

3.6

実話ベースの胸糞作品と聞いて鑑賞。

序盤の少年と少女の甘酸っぱい恋のような交流と、後半の少女に対する集団リンチの酷さのギャップがすごい。暴力を振るうのが年が近い少年少女であること、大人であるルースの
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プラトーン(1986年製作の映画)

3.8

ベトナム戦争におけるアメリカ兵の理想、本音、苦しみ、恐怖、非日常での精神状態がよくあらわれているのだろうと推察。

泥沼化し勝利の目処が立たない戦争はアメリカにとっても初めてで、アメリカの兵士達の心理
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壁女(2015年製作の映画)

3.3

『電車男』みたいな意味のタイトルではなく、本当に壁に女性としての人格が宿っている話なのね。シュールさやぶっ飛び具合は相当なのだが、悩める芸術家と壁女の精神的そして肉体的(!)なつながりができる過程がな>>続きを読む

アンセイン ~狂気の真実~(2018年製作の映画)

3.5

主人公の精神がおかしいのか、主人公が病院ぐるみではめられているのか、良い感じで序盤は分かりにくい。主人公の妄想ではないことがある程度示されてからは、自分が正しくてもシステムにハメられると個人では如何と>>続きを読む

サムシング・イン・ザ・ダート(2022年製作の映画)

3.7

以前、映画館で予告を見た際にむちゃくちゃ面白そうだという理由だけで鑑賞。『ポルターガイスト』的な作品かと思っていたら、超常現象を記録して一攫千金を狙ううだつの上がらない二人の主人公の心の動きや関係性の>>続きを読む

デビル(2010年製作の映画)

3.5

登場人物たちの関係性の把握に若干苦労し、すべての謎や不可解さが明確に説明されるわけでもないため若干のモヤモヤは残った。ただ、悪魔要素とミステリー要素が相まって、鑑賞中はハラハラドキドキしっぱなしでそれ>>続きを読む

食人族4Kリマスター無修正完全版(1980年製作の映画)

3.8

グロ耐性がついたせいか、血や内臓が生々しく描かれることについてはそれほど抵抗を感じず鑑賞の支障にならなかった。

ただ登場人物たちが文明人vs未開人の価値観で、原住民を人として扱わない描写が不快でキツ
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(2023年製作の映画)

3.0

本能寺の変の前後について、羽柴秀吉や明智光秀などの織田家臣達が信長に振り回される様や謀反につながるような駆け引きを描いた作品。

特に強い思いがあったわけでなく、時間もあってなんとなく映画館で見たが自
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ブラックサン(2023年製作の映画)

3.6

第二次世界大戦前後の欧州はスペインが舞台というだけで悲劇の匂いがプンプン。モノクロで主人公が少女時代に奇跡を経験している様子からスタートする導入も、ファティマの奇跡を彷彿させオカルト好きにはたまらない>>続きを読む

65/シックスティ・ファイブ(2023年製作の映画)

3.3

嫌いじゃないし俳優陣の演技も良いのだが、最新のVFX技術を駆使しているはずなのに20〜30年前の映画のような宇宙の映像や宇宙船などメカ関連のデザインに古臭さを感じてしまった。地球人とは異なる文明の宇宙>>続きを読む

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.8

祝日で暇だったので軽い気持ちで鑑賞したら、怪獣映画としてのハラハラする要素はもちろんあるが、戦争末期から戦後数年の混乱期の日本の人間ドラマに魅せられ泣かされた。ゴジラで泣くとは思わなかった。。。

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SISU/シス 不死身の男(2022年製作の映画)

3.8

第一章で寡黙なおっさんが荒野で砂金採りをしているシーンがやたら芸術性の高い高尚な映画の雰囲気を出していて、「思っていたジャンルと違うかも?」と不安になったが、第二章以降はおっさんの不死身っぷり、痛いの>>続きを読む

ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

4.0

大画面でSF映画の大迫力の未来の乗り物や兵器を使った戦闘シーンを見れて、映画館で鑑賞して満足度は高い。

AIが人間同等以上の知能や感情を持つ世界、AIと人間の社会での対立と共存、人間とAI間個人の愛
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

3.7

他の方の感想にあるように体感鑑賞時間は3時間超もあることを感じさせないが、見終わったあとの肉体的な尻の痛みと、ストーリーからくる精神的な疲労はけっこうあった。

20世紀初頭のアメリカでの白人のインデ
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ガンパウダー・ミルクシェイク(2021年製作の映画)

3.7

殺し屋社会における「家族のあり方」「友情」をベースに、派手な格闘や銃撃戦やカーアクションが見れて退屈しない。

『チャールズエンジェル』と『ジョン・ウィック』を足してシェイクしていい感じに混ぜて口溶け
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死霊館のシスター 呪いの秘密(2023年製作の映画)

3.7

前作は暗くて何が起きているか良くわからない、最後の方は悪魔というよりエイリアンやモンスターとの対決になってしまって「これじゃない」感があって微妙だったのだが、今作はちょうど良い悪魔ものだった。

前作
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イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)

4.1

本作単体でも楽しめるが、主人公ロバート(イタリアが舞台でロベルトと名乗っていたが)の強さや行動原理や人間関係を知っていたほうがさらに楽しめるので、一作目二作目を見た上で本作を鑑賞することをオススメ。>>続きを読む

イコライザー2(2018年製作の映画)

3.9

劇場公開される三作目の鑑賞準備として本作を鑑賞。

一作目でチラ見せされたロバートのCIAの過去がより直接的に明示され、過去からの友人や同僚を絡めたストーリーは続編として自然な展開で良し。いきなりロバ
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イコライザー(2014年製作の映画)

3.9

三作目が劇場公開されるということで、一作目と二作目をまとめて鑑賞。

ホームセンターで働く優しいおじいさんロバートが、個人としての正義感や倫理観で悪を倒す姿が想像以上に痛快。落ち着いた口調のおじいさん
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陰陽師 II(2003年製作の映画)

3.5

野村萬斎と中井貴一のキャラクターと演技が突出してよく、他の俳優陣は微妙。
日本の神話、大和の出雲征服を絡めたミステリー仕立ての興味深い脚本。
当時の技術力の限界か予算の都合なのか微妙なCG。
うん、前
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陰陽師 〜おんみょうじ〜(2001年製作の映画)

3.2

野村萬斎の安倍晴明がクールではまり役。敵役の真田広之の色気もスゴい。
俳優陣は豪華なのだが、野村萬斎や真田広之の存在感と演技力が濃すぎて、他の登場人物は微妙。
長岡京から平安京への遷都にまつわる粛清の
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ネズミ捕りの男(2023年製作の映画)

3.3

好みとしては『毒』>この作品>『白鳥』。
ネズミ捕りの男のネズミ退治に関する知識と自信、理詰めでネズミを追い詰める様子、なぜかネズミ退治に失敗しおかしな賭けをするという流れから目が話せなくなる。
やは
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白鳥(2023年製作の映画)

3.0

シュールさと残酷さが入り混じり、モヤモヤとイライラのなんとなくの不快感がずっと続く。大人の語り部が、いじめられている少年と同一人物なのだが、オチとその設定が整合性が取れているのか分からないまま置いてけ>>続きを読む

(2023年製作の映画)

3.4

語り部が登場人物として状況を説明しながら話が進む演劇のような作り。
最初はちょっと戸惑ったが、単純に毒蛇に噛まれるかもしれない緊迫感を蛇を見せずに俳優陣の演技力で出していて見入ってしまった。
『白鳥』
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オーディション(2000年製作の映画)

3.6

映画企画の女優オーディションを利用して再婚相手を探すくだりが悪趣味なうえに少し長くてモヤモヤ。オーディションで見つけた不思議で魅力的な女性が出てきてからは、不穏な空気感が漂ってきて自分好みの雰囲気に。>>続きを読む

アウシュヴィッツのチャンピオン(2020年製作の映画)

3.8

アウシュヴィッツ強制収容所で、ボクサーとしての矜持を抑え、生きるためにドイツ人看守たちに娯楽を提供する主人公テディ。スポーツとしてのボクシングが汚されるような感覚も覚えるが、テディ自身のためだけでなく>>続きを読む

普通の人びと:彼らを駆り立てる狂気(2023年製作の映画)

3.5

ホロコースト関連の作品で出来事そのものの悲惨さはもちろんあるのだが、占領地を管理するために召集された職業軍人でない普通のおじさん達が警察予備大隊としてどういう環境や心理状態でホロコーストに加担するに至>>続きを読む

ゾンビーワールドへようこそ(2015年製作の映画)

3.7

ホラーにコメディー要素が入ると好みに合わないことが多いのだが、この作品は楽しめた。
高校生ボーイスカウトの3人組が陰キャ扱いされる様、彼らが女子やイケてるグループに憧れる様、こうした状況をしっかり伏線
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ポルターガイスト(2015年製作の映画)

3.2

オリジナル版をかなり昔に見ているが、思い出補正があるからかオリジナル版の方が怖いという印象。このリメイク版も前半は子供たちの演技の良さもあって、不穏な空気感やちょっとした異常がいい感じで怖いのだが、後>>続きを読む

ソフト/クワイエット(2022年製作の映画)

3.7

アメリカの近年の差別巡る混乱を見ると、実際にこの作品に出てきた女性達のように抑圧/差別されていると感じる人もいるだろうし、それが人目を忍んでしか語りづらいのも分かる。ある程度の真実は含まれているのかも>>続きを読む