まず、脚本がすごい。これがアカデミー賞を獲れなかったのが信じられない。そして、主人公ター役のケイト・ブランシェットの完璧な演技。指揮はもちろん、あのドイツ語(私、ドイツ語6年間勉強したけど、あんなにう>>続きを読む
朝、学校に行きたがらない高校生の息子を家に置いてジョギングに出かけたシングルマザー、エイミー。紅葉が美しい森の中を走っている途中、スマホで受信した緊急速報とは…。山道を走り続けたナオミ・ワッツに拍手。>>続きを読む
「アルマゲドン」という言葉が含まれているが、世界の破滅などではなく、11歳の少年ポールと彼の家族、友人を描いた物語。11歳でこんなにいろんなプレッシャーを抱えていたっけ…などと自分の過去を振り返りつつ>>続きを読む
ベルクソン、エマーソン、ツルゲーネフやトルストイ、なのになぜ日蓮宗? そこが一番知りたかったが、納得できる答えは見つからず。原作がそうだからどうしようもないが、宮沢賢治の父ではなく、宮沢賢治本人を主>>続きを読む
北イタリアの山で出会った少年ピエトロとブルーノ。対照的な二人の、山を通して紡がれた友情、人生を描いた物語。雄大な大自然の四季はもちろん、山での家づくりや酪農業、ヒマラヤ山脈への旅など、現実ではなかなか>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
通訳として働くシングルマザー、サンドラ。仕事、子育てだけでなく、病気の父の介護を続ける中、旧友との恋愛が始まるが…。父親の原題の Un Beau Matin は哲学者だった父親が書こうとしていたドイツ>>続きを読む
“ハマのドン”こと藤木幸夫氏の横浜市カジノ誘致阻止を描いたドキュメンタリー。スルーするつもりが鑑賞してみたら、予想以上の完成度。一番印象的なのは藤木氏の実体験と教養に基づく、筋が通った説得力のある言葉>>続きを読む
号泣! ロバのEOが見た人間、自然、そして世界を描いた物語。なぜ人間はこんなに酷いことができるのか、と目を背けたくなるシーンや、なぜ人間はこんなに無責任なのか、とため息をつきたくなるシーンもあるが、E>>続きを読む
予告編から「行き場のないシェフが、移民の少年たちのために料理を作ることをきっかけに、再び高みを目指す」的な、かなりありがちな物語だと予想していたら、終盤の「攻めまくった」展開に驚愕。少年たちを演じたの>>続きを読む
セーヌ川に浮かび、精神疾患を抱える人々をサポートするデイケアセンター、アダマン号の日々を描いたドキュメンタリー。朝、木製の窓がゆっくり開かれるシーンが象徴的。さまざまなワークショップを通じて創作活動が>>続きを読む
チェコ最後の女性死刑囚、オルガ・ヘプナロヴァーを描いた物語。主演のミハリナ・オルシャンニスカの演技は素晴らしいが、「オルガ本人は本当にこんなにきれいで魅力的な人だったのかな…」という疑問が頭から離れな>>続きを読む
丸の内ピカデリーのドルビーシネマで3D字幕版を鑑賞。最初の歌からまさかの号泣! 脚本自体もまさかここまで感情に訴える内容になっていたとは! 俳優陣の演技も、映像も、音楽ももちろん最高。カワウソのライラ>>続きを読む
予告編の内容からドラマの第10話のような最悪の結末を覚悟した上で鑑賞。良い意味で予想外の展開に、胸熱。尋常ではない緊迫感、肉体的にもハードだったはずだが、それぞれの役を演じきった俳優陣に心から拍手! >>続きを読む
ヒトラー、スターリン、チャーチル、ムッソリーニのアーカイブ映像が使用されていることは知っていたが、原題が Сказка (英語のタイトルは Fairytale) であることに驚いた。おとぎ話というより>>続きを読む
基本ビデオゲームはまったくやらず、ゲームとしてのスーパーマリオシリーズも第一作をたった一度プレイしたことがあるだけの私が、クリス・プラット主演という理由だけで字幕版を鑑賞。登場人物も背景もろくに知らな>>続きを読む
1980年代のパリを舞台に、一人のシングルマザーの7年間を描いた物語。主人公と彼女の家族だけでなく、原題と同じ深夜のラジオ番組(DJを演じるのはあのエマニュエル・ベアール)、選挙などを通して、弱い立場>>続きを読む
109シネマズプレミアム新宿(Class A)で二度目の鑑賞。2時間15分でまあまあ長尺だが、快適なシートで疲れを感じることなく、デヴィッド・ボウイの世界を堪能。ライブ前、テレビを見入る無防備な彼の後>>続きを読む
田舎あるあるを盛り込みつつも、想像の斜め上を行く展開。木野花さん、古田新太さん、一ノ瀬ワタルさん演じる大橋家三世代のヤバさ具合が、横浜流星さん演じる主人公の苦悩を上回った感あり。この村に明るい希望を見>>続きを読む
予備知識ほぼゼロで鑑賞。妖怪とはもちろん岸信介氏を指す(個人的には妖怪に失礼だと思う)が、その孫をよく知る人物の証言に「やっぱりそうだったか!(特にやってる感のくだり)」と頷いたり、仰天したり。一番の>>続きを読む
19世紀前半のパリの新聞記者はこんな感じ(私の中ではメディアだけでなく現代の広告代理店に通じるものが…)だったのか、と驚愕。お金に目が眩むと結局人間はこうなってしまうのか…とまさに幻滅。ルストーを演じ>>続きを読む
イランの聖地マシュハドの娼婦を狙った連続殺害事件とそれを追う女性ジャーナリスト。娼婦にならざるをえない女性がいる社会自体には疑問を持たず、「浄化」を続ける犯人と、彼を支持する多くの人々に絶望。その絶望>>続きを読む
第二次世界大戦末期のスロバキアが舞台。「スロバキアの物語なのになぜ英語?」と思ったら、キャストがとても国際的。確かに数々の裏切りが描かれており、戦時中で生き残るためには仕方なかった面もあるとは言え、あ>>続きを読む
物語としては興味深いが、「こんな恐ろしいことを他人にさせるのは、神ではなく絶対に人間」だと心の中でつっこむ。私の中では「神は愛」だが、シャラマン監督(そして他の多くの人々も)が想像する神はこんなにも残>>続きを読む