うさぎ部うさこさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

うさぎ部うさこ

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正欲(2023年製作の映画)

3.9

原作は未読で、恥ずかしながら本作を観るまで、水に対する性愛が存在することすら知らなかった。私自身は、男性が苦手な神戸八重子と共通点が多く、自分の気持ちを彼女が代弁してくれたように思えた。稲垣吾郎さん演>>続きを読む

マーベルズ(2023年製作の映画)

3.7

MCU史上最もミュージカルかつ猫まみれな作品。よっぽど尺を短くしたかったのか、いろいろ端折りすぎて、特に終盤が雑だったのがもったいないし、納得できない終わり方でモヤモヤ。あと、キャロルもニック・フュー>>続きを読む

理想郷(2022年製作の映画)

3.9

緑豊かな山岳地帯スペイン・ガリシア地方の小さな村に移住し、農業を営むフランス人夫婦に起こったこととは…。日本でも起こりそうな物語に、たとえ人種、国、文化が違っても、結局人間はみな似たようなものなのだ、>>続きを読む

軽蔑 60周年4Kレストア版(1963年製作の映画)

3.3

えー、これが「ジャン=リュック・ゴダールの最高傑作の一つ」なの? 序盤と翌日のポール(ミシェル・ピッコリ)と妻カミーユ(ブリジット ・バルドー)のしょーもない(申し訳ない!)会話にげんなり。ジャック・>>続きを読む

キャロル・キング ホーム・アゲイン ライブ・イン・セントラルパーク(2023年製作の映画)

4.7

号泣。1973年、ニューヨークのセントラルパークでの無料コンサートの模様を収録したライブドキュメンタリー。キャロル・キングの歌はもちろん知っていたけれど、歌う姿を観たのはこれが初めて。「善良」と「類い>>続きを読む

パトリシア・ハイスミスに恋して(2022年製作の映画)

3.5

『太陽がいっぱい』や『キャロル』の原作者、パトリシア・ハイスミスの日記の記述を中心に、彼女の人生を描いたドキュメンタリー。スイス・ドイツ映画だが、パトリシア自身や彼女を知る人々へのインタビューと、『キ>>続きを読む

ミステリと言う勿れ(2023年製作の映画)

3.8

ドラマは1回観たが、しゃべりすぎの主人公にうんざりし、本作もスルーつもりだった…が、評判が良いのでついに鑑賞。『犬神家の一族』や『悪魔の手毬唄』を彷彿とさせる物語(田舎とは言え、今時あんな因習が続いて>>続きを読む

愛にイナズマ(2023年製作の映画)

3.9

あまりに潔すぎて逆に引いてしまうほど、給付金やアベノマスクなどコロナ禍の只中の日本、そして嘘や隠し事だらけの日本社会に鋭く切り込む…と思いきや、実は温かく包む作品。松岡茉優さん演じる花子と窪田正孝さん>>続きを読む

ガープの世界(1982年製作の映画)

3.9

学生時代、原作を原文(英語)で読み始めたが、あまりにも奇妙すぎて途中で読むのをやめてしまった物語。それから30数年経って、「“35ミリで蘇る ワーナーフィルムコレクション”selected by ル・>>続きを読む

私はモーリーン・カーニー 正義を殺すのは誰?(2022年製作の映画)

3.7

フランスの原子力企業アレバの労働組合代表が、会社の未来と従業員の雇用を守るため、ある取引について内部告発したことで起こった出来事とは…。実話を基にした物語だが、口封じ(というか仕返し?)のやり方があま>>続きを読む

SISU/シス 不死身の男(2022年製作の映画)

3.8

第2次世界大戦末期のフィンランドで、ツルハシ1本でナチスドイツの戦車隊と闘う男の物語。フィンランド映画なのになぜかほぼ全員のセリフが英語なのは、出演者の出身国がさまざまで母語が違うから? 一方、ほとん>>続きを読む

ドミノ(2023年製作の映画)

3.9

ツッコミどころ満載の上、「『インセプション』の設定をいろいろ変えてみた」感はあるが、予測不能な展開にハラハラドキドキ。ベン・アフレックの困惑する顔が大好物な私としては、大満足な作品。エンドロール途中に>>続きを読む

ラブ・アゲイン(2011年製作の映画)

4.0

「“35ミリで蘇る ワーナーフィルムコレクション”selected by ル・シネマ」にて鑑賞。シネマート新宿の小さなスクリーンで感動したのは12年前。また劇場で観られて、感無量!40代の生真面目な男>>続きを読む

カンダハル 突破せよ(2023年製作の映画)

3.9

MI6のエージェントだが、アフガニスタンでのCIAのミッションを任された主人公トムは、あるトラブルにより急遽アフガニスタンから脱出しなければならなくなるが…。イランのコッズ部隊、パキスタン軍統合情報局>>続きを読む

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.0

1920年代のオクラホマ州で、石油により富を手にした先住民オセージ族の人々が被害者となった実際の残酷な事件を描いた物語。レオナルド・ディカプリオ演じる主人公アーネストが凡庸な悪人という残念なキャラ(演>>続きを読む

ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

3.8

ツッコミどころは未曾有の多さだが、それでも戦争をストップさせる画期的(非現実的ではあるが)方法が提示されており、それを命懸けで実現しようとする登場人物たちの姿に感動した。それにしてもやっぱりアリソン・>>続きを読む

ナショナル・シアター・ライブ「善き人」(2023年製作の映画)

4.0

世界が第二次世界大戦に直面する中、大学教授ハルダーの安楽死についての論文を読んだヒトラーが彼を気に入り、ハルダーもナチスの一員となるが…。主人公の名前がジョンだったり、登場人物ががっつりイギリス英語を>>続きを読む

かいじゅうたちのいるところ(2009年製作の映画)

3.7

「ワーナー・ブラザース創立100周年記念上映“35ミリで蘇る ワーナーフィルムコレクション”selected by ル・シネマ」で13年ぶりに再鑑賞。表情豊かなかいじゅうたちの素晴らしい造形と、声を当>>続きを読む

ヨーロッパ新世紀(2022年製作の映画)

4.2

ハンガリー系、ルーマニア系、ドイツ系の人々が暮らすトランシルヴァニア地方のある村で、スリランカからの労働者を迎え入れたことで起こった出来事とは…。まず、登場人物を理解する上で、彼らが何語を話しているか>>続きを読む

くるりのえいが(2023年製作の映画)

3.9

岸田繁氏、佐藤征史氏に加え、くるり結成時のメンバー森信行氏が参加し、くるり14枚目のオリジナルアルバム制作を描いたドキュメンタリー。まさにゼロから曲を作っていく過程が非常に興味深い。途中の休憩や食事、>>続きを読む

(2023年製作の映画)

4.1

原作は未読。重度障害者施設で働き始めた元有名作家が見たものとは…。心に突き刺さる数々のセリフと、直視できないシーン。精神的にはかなりキツイが、すべての大人に観てほしい作品。主人公洋子が自分自身を問い詰>>続きを読む

ゆとりですがなにか インターナショナル(2023年製作の映画)

3.9

ドラマは未見だが、現代社会のさまざまな問題が盛り込まれ、予想以上に内容が濃く、なおかつたっぷり笑える作品。特に松坂桃李さんの童貞ぶり(!?)、中田喜子さんのテレワークぶり、吉原光夫さんの杜氏ぶりが素晴>>続きを読む

オペレーション・フォーチュン(2023年製作の映画)

3.7

100億ドルで闇取引されるヤバいブツ“ハンドル”の追跡・回収を命じられた主人公フォーチュンの作戦とは…。セクシーなハッカー、サラを演じたオーブリー・プラザが魅力的。億万長者の武器商人グレッグ(ヒュー・>>続きを読む

旅するローマ教皇(2022年製作の映画)

3.8

第266代ローマ教皇フランシスコの゙、世界のさまざまな国、地域への訪問を描いたドキュメンタリー。南米ではまるでロック・スターを見ているかのように熱狂し、涙する女性たちに、どれほど彼が信者から愛され、敬>>続きを読む

栗の森のものがたり(2019年製作の映画)

3.7

1950年代、イタリアとユーゴスラビアの国境に位置する美しい森に住む人々を描いた物語。スロベニア語がイタリア語に似ていてびっくり。言語は似ていても、イタリア人とはあまりにもキャラが違う人々にまた驚く(>>続きを読む

ヒッチコックの映画術(2022年製作の映画)

3.4

ヒッチコック自身が自らの作品で使用した撮影技術やコンセプトについて語る「体(てい)」の作品。ヒッチコックの写真が微妙に動いたり、瞳に人影が映ったり、と多少のトリックもありヒッチコック好きなら楽しめると>>続きを読む

アナログ(2023年製作の映画)

3.8

評判どおり素敵な作品だったが、そもそも誰かを好きになったら、その人のことを少しでも知りたくなるのが当然ではないだろうか? 自分のことをほとんど語らない相手をあれほど信じ、愛し、尊重できる人がいるだろう>>続きを読む

イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)

3.9

悪者がわかりやすいためミステリー感は薄いし、しかも敵が弱すぎる(デンゼル・ワシントン演じる主人公があまりにも強すぎる)し、舞台になっている小さな街はあんなに簡単にワケアリなよそ者を受け入れるだろうか…>>続きを読む

アンダーカレント(2023年製作の映画)

3.9

夫が突然失踪し、友達の勧めで探偵に調査を依頼した主人公が知ったこととは…。夫の設定がある意味すごいが、それ゙を永山瑛太さんが絶妙なさじ加減で演じている。あと、一見胡散臭く(特にネクタイのチョイス!)実>>続きを読む

ガッジョ・ディーロ デジタルリマスター版(1997年製作の映画)

3.6

ガッジョ・ディーロはロマの言葉で「愚かなよそ者」という意味。幻の歌姫を探してルーマニアのロマの村にたどり着いたフランス人青年が体験したこととは…。1998年当時のロマの人々の暮らしぶりは非常に興味深い>>続きを読む

ルー、パリで生まれた猫(2023年製作の映画)

3.7

パリに住む少女とキジトラの子猫が、家族の問題や環境の変化を通して成長していく物語。猫の愛くるしい表情や仕草だけでなく、予告編から想像していた以上に過酷な現実が描かれており、その過酷さの一因が人間の勝手>>続きを読む

Fair Play/フェアプレー(2023年製作の映画)

4.0

ヘッジファンド会社で同僚として働く恋人同士のエミリーとルークは、婚約し、すべてが順調のように見えたが…。脚本・監督はクロエ・ドモントという女性で、映画でこのような展開はあまりなかった気がするが、私には>>続きを読む

BAD LANDS バッド・ランズ(2023年製作の映画)

3.9

振り込め詐欺の犯罪グループの元締めを補佐する姉ネリと、サイコパスの弟、穣が行き着く先は…。原作では男性だった主人公を女性に変えたことは大正解。安藤サクラさんの演技が素晴らしいのは言うまでもなく、悪役の>>続きを読む

ハント(2022年製作の映画)

3.9

1980年代の韓国を舞台にしたフィクション(これ、重要)。安全企画部(旧KCIA)の海外班長パクと国内班長キムは組織内のモグラ(二重スパイ)を見つけようと互いの部署の動向を監視し、対立を深めるが…。特>>続きを読む

ジャム DJAM(2017年製作の映画)

3.7

度肝を抜く主人公ジャムのキャラに、冒頭から「この女性はいったい何?」と困惑。ギリシャの文化や音楽をほとんど知らない私にとっては「なぜベリーダンス?」「これは中東じゃなくて本当にギリシャの音楽?」「この>>続きを読む

I ~人に生まれて~/人として生まれる(2021年製作の映画)

3.6

台湾映画。インターセックスであることが判明した少年の両親は、息子に真実を伝えぬまま、性転換手術を受けさせるが…。設定は20年前くらいだと思うが、高校の制服や高校生たちのファッションにはかなり違和感。ま>>続きを読む