針さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

針

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マリア・ブラウンの結婚(1978年製作の映画)

4.1

これもいつか観たかったやつ。無事に観れて嬉しいです!

結婚生活1日目で夫が出征してしまい、そのまま終戦を迎えたドイツの女性マリアを主人公にした、たくましき戦後物語、ではあるのですが……。
同じ敗戦国
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ママと娼婦(1973年製作の映画)

3.8

いつか観たいなーと思ってたやつをついに観れました。
フランスのジャン・ユスターシュという監督の代表作だそうです。世代的にはポスト・ヌーヴェルヴァーグに当たるとのこと。

パリに暮らす青年が、性に奔放な
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軽蔑(1963年製作の映画)

3.8

映画の脚本を書いて糊口をしのいでいる作家(ミシェル・ピコリ)とその妻(ブリジット・バルドー)との愛のいざこざを描いた映画論映画。今まで観たゴダールの中では一番面白く感じました(単にこちらが慣れてきただ>>続きを読む

ペトラ・フォン・カントの苦い涙(1972年製作の映画)

4.1

ドイツの監督ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーによる登場人物が全員女性の人間ドラマ。映画全編がひとつの部屋の中で展開される会話劇です。
題名にあるペトラ・フォン・カントという服飾デザイナーの女性が主
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天使のはらわた 名美(1979年製作の映画)

3.5

劇画作家、石井隆原作による日活ロマンポルノ・シリーズ「天使のはらわた」の1作です。
自分が観るのは『天使のはらわた 赤い教室』に続いて2本目。ロマンポルノ映画自体、これら+『マル秘色情めす市場』しか観
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プライベート・ライアン(1998年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます


いつか観ないとと思ってたやつを遂に観ました。スピルバーグ監督による、言わずと知れた戦争映画。しかし個人的には、超素晴らしいと思う部分があると同時に全体的にはきわめて微妙でした……。

(以下、全面ネ
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トータル・リコール(1990年製作の映画)

4.5

ごくふつうに生活していた男が、自分の偽りの記憶に気づき、本当の自分を求めて未来世界を駆けずりまわるというお話。
原作はフィリップ・K・ディック、監督はポール・ヴァーホーベン、主演がアーノルド・シュワル
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マッチ工場の少女(1990年製作の映画)

3.8

他の方が観ていて興味が湧いたので初カウリスマキ。フィンランドの監督だったんですね。
マッチ工場で働く少女がふとしたきっかけで日常からはみ出していくさまを描く。60分ちょいの中編です。

シーンごとにど
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哀しみのトリスターナ(1970年製作の映画)

4.1

ルイス・ブニュエルを観るのがだんだん面白くなってきました。

母親が死に、身寄りのなくなった若きトリスターナは母の知人の初老の男ドン・ロペに引き取られ、彼の庇護の元で新たな生活を始める。しかし男はその
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突然炎のごとく(1961年製作の映画)

3.8

フランソワ・トリュフォーの代表作だそうです。
自分の気持ちに正直に、奔放に生きる女性カトリーヌと、彼女を取り巻く2人の男性(+α)との愛憎を描いた作品。この手の三角関係ものの古典のひとつなのかな。3人
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コカイン・ベア(2023年製作の映画)

3.8

売人が森に投下したコカインを誤って食べた🐻さんが凶暴化して人を襲う、題名そのまんまの映画。森中に🩸の雨が降り注ぐ、バイオレンスなホラー・コメディーです。

これはまぁ堂々たるB級映画ですねー。冒頭の飛
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ミュータント・タートルズ ミュータント・パニック!(2023年製作の映画)

3.8

「ミュータント・タートルズ」のビギニング譚。自分は殆ど設定を知らない状態で見ましたが全然理解できました。
謎の科学物質に触れたことでミュータント(変異体)と化した4匹の🐢と師匠の🐀が自分たちの居場所を
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沈黙の艦隊(2023年製作の映画)

3.8

友達に誘われて観てきました。
かわぐちかいじの有名漫画の実写映画化。自分は原作は未読ですがだいたいの設定は知ってました。
最新鋭原子力潜水艦を巡る国際的なミリタリー・ポリティカル・アクション! あとの
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子連れ狼 子を貸し腕貸しつかまつる(1972年製作の映画)

3.8

劇場版「子連れ狼」シリーズの1作目。
裏柳生の陰謀によって地位も生活もすべてを破壊された公儀介錯人、拝一刀(おがみ-いっとう)が残された息子の大五郎を乳母車に乗せ、復讐の旅に出るという物語。
公儀介錯
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(2021年製作の映画)

3.8

『オオカミの家』の併映短編。チリで発掘されたサイレント時代のモノクロ映画という体裁のストップモーションアニメ。
少女が骨を使って執り行う不気味な儀式を描いています。
こちらもかわいくてキモい良い短編で
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オオカミの家(2018年製作の映画)

4.1

やっと観て来れました。
南米チリのドイツ人入植地「コロニー」というところから逃げ出した少女が、森の中で空き家を見つけ、2匹の子豚とともに隠れて暮らし始めるが……というお話。

おどろおどろしいイメージ
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千年女優(2001年製作の映画)

4.5

初めてキネ旬シアターに行って、たまたま上映していた『千年女優』を観てきました。観るのは8年ぶり3回目くらい?
前に観たときは、わりとエモで押してくタイプの作品だなーと思ってあんまり好みじゃなかったので
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アリスとテレスのまぼろし工場(2023年製作の映画)

3.8

謎の爆発事故によって根本的に在り方が変わってしまった田舎の町を舞台に繰り広げられる、ファンタジックな恋愛青春アニメ。といってもそんな明るいもんじゃなく、わりと重めのトーンの映画です。

夜空に走る水色
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ザ・ブルード/怒りのメタファー(1979年製作の映画)

3.8

精神を病んで入院中の母親に面会しに行った幼い娘が、背中に無数の傷を負って帰ってくる。母親による面会中の虐待を心配した夫は医師に詰め寄るが相手にされない。やがて父と娘は不可解な惨劇に見舞われていく……。>>続きを読む

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

自分にとっては『グランド・ブダペスト・ホテル』に続いて2作目のウェス・アンダーソン映画。なのでかなりの初心者ですね。

隕石落下の巨大なクレーターの残る砂漠の中の小さな町、アステロイド・シティで繰り広
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クライムズ・オブ・ザ・フューチャー(2022年製作の映画)

3.8

自分がクローネンバーグを観るのは『ビデオドローム』、『クラッシュ』に次いで3作目。
こちらは未来の人間の肉体的な変容を、手術&改造描写で語った変態SFです。
テーマはわりと昔からあるものだと思うのです
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砂の女(1964年製作の映画)

4.1

初・勅使河原宏。
昆虫採集のため、砂丘にある村落にやってきた男が囚われの身となり、“砂”と“女”に呑まれていくという不条理譚。原作は安部公房の同名小説なんだけど、この映画にも脚本で直接参加しています。
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バービー(2023年製作の映画)

3.5

他の方の感想読んでると一長一短ぽかったので、今回は吹替で観てみました。(吹替で洋画見るの『トップガン・マーヴェリック』以来)。

言わずと知れたバービー人形を主人公にしたフェミニズム映画ないしはジェン
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イノセンツ(2021年製作の映画)

3.8

集合住宅地に暮らす子供たちが超能力を発現し、ふとしたきっかけから相争うというサイキックホラー。

設定が大友克洋の『童夢』とほぼ同じ……なのは間違いないのですが、それを音と映像による映画ならではの圧迫
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機動戦士ガンダム III めぐりあい宇宙編(1982年製作の映画)

4.5

この3作目が観たくて約9年ぶりにファースト・ガンダム劇場版3部作を観なおしました。

TV版の最後の3分の1の総集編なのですが、この3作目だけ新たに描いた絵がたくさん使われているそうです。それもあって
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機動戦士ガンダム II 哀・戦士編(1981年製作の映画)

3.8

約9年ぶりの再視聴。
こちらはTV版の真ん中3分の1の総集編。題名通り、主要キャラがバタバタ退場していくつらすぎる話。全編これ見せ場しかないダイジェスト感の強い映画で、さすがに時間的に苦しそうだなーと
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機動戦士ガンダム(1981年製作の映画)

3.8

約9年ぶりの再視聴。ちなみに自分はTV版ファースト・ガンダムを通しで観てないニワカです!

こちらはTV版の最初の3分の1を再構成した総集編。改めて見ると、必要最低限のエピソードと見せ場とガンダム語録
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Avalon アヴァロン(2000年製作の映画)

4.1

押井守の実写映画もいくつか観たいと思い……。といってもこれはある意味単純な実写映画ではありませんでしたが。

人々が「Avalon」というVRMMO(=仮想現実オンラインゲーム)に熱中している荒廃した
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フランケンシュタイン(1931年製作の映画)

3.5

『ミツバチのささやき』を観返す前に観とこうと思って。
ストーリーは今となってはまあ別に……という感じ。
(悪人の脳を使うと、生まれてくる人造人間もろくなものにならないというのは一見理屈が通ってるように
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ゼイリブ(1988年製作の映画)

3.8

人間に化けた謎の侵略者たちとの闘争?を描いたSFサスペンス。

特殊なサングラスをかけるとたくみに隠蔽されたこの世の嘘の本質が見え、侵略者の姿もありのまま見えるようになるという設定が超キャッチー。
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丹下左膳餘話 百萬兩の壺(1935年製作の映画)

3.8

1935年公開の『丹下左膳餘話 百萬兩の壺』です。100万両の宝のありかを示す地図を塗り込めた「こけ猿の壺」を巡って繰り広げられるコメディー映画。

一応丹下左膳という隻眼隻腕の剣豪が主人公ですがスト
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蒸気船ウィリー(1928年製作の映画)

3.8

ほんの数分のアニメなのに、楽しいアイデアに溢れててすごーい。こう観るとやっぱディズニーはすごいですね。そして牛が超デカい!

ドリラー・キラー 劇場公開版(1979年製作の映画)

3.5

画家志望の若者が精神に変調を来たし、夜な夜な電動ドリルで路上生活者を惨殺するようになるというスラッシャー映画。

配信サイトの点がヒドいのでもっとメチャクチャかと思ったら意外と?ちゃんとしてたのでひと
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女と男のいる舗道(1962年製作の映画)

3.5

ゴダール視聴3作目。
こちらはゴダールのミューズたりしアンナ・カリーナをひたすら眺めるための映画だと思いました。女優に憧れてパリにやってきた彼女が街娼になっていくさまを描くという筋立て。全体が12の章
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ブラックブック(2006年製作の映画)

4.1

何作か観るうちにヴァーホーヴェンの人間観は最高!……という気持ちになってきました。

舞台は第二次世界大戦末期のオランダ。ナチスに家族を殺され、対独レジスタンスに身を投じたユダヤ人女性の復讐譚。

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ある戦慄(1967年製作の映画)

4.1

これもすんごく面白かったです。

様々なタイプの人々が乗る深夜の電車に、酔っ払った2人のチンピラが乗り込んできて、他の客にちょっかいを出し始め、車内がものすごい空気に塗りつぶされていく……というお話。
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