春とヒコーキ土岡哲朗さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

春とヒコーキ土岡哲朗

春とヒコーキ土岡哲朗

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プリデスティネーション(2014年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

こいつにしかない悩みを見せてくれるSF。

ーーーこの辺はネタバレじゃないーーー

不意に始められたドラマ。
タイムトラベルもので捜査官が主人公で、犯人と戦うシーンから始まったので、このままアクション
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隔たる世界の2人(2020年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

SFで見せる、最悪の現実。
 
ループものの中でも、死によって起床時に戻されるパターンは定番。そこに黒人差別というテーマを入れた作品。そこがミックスされた結果、黒人が白人警官に不当に殺されている「現実
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記憶にございません!(2019年製作の映画)

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フジテレビの00年代バラエティの明るさが気軽で楽しい。

有名人がそのままの親しみやすさで動く。
本来、お芝居を見る時ってその俳優が有名であっても、その俳優の名前を忘れるくらい没頭したいんだけど、こう
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ラブ&モンスターズ(2020年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

外は過酷だが、生きる世界を狭まれるものか。

最高犬とグロモンスター。
犬!相棒の犬・ボーイが、犬好きとしてはたまらない。勇敢で、どこかへ消えた飼い主への愛を持ち続ける、理想的で最高の犬。グロいモンス
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

難解だったけど、序盤の奇妙さが笑えて最高。

序盤の空気が好きで、笑った。

ボーが家に帰ろうとすると、町は暴れてる人だらけ。暴力的な人、怒る人、泣き叫ぶ人。でも、そんな人らがいても平気そうに過ごして
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ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

かっこいい上で変な角度を正面にしちゃうのがかっこいい。

かっこいいのに、かっこよさと別の方向に走ってるアクションシーンが最高。
序盤、列車内でのアクションで一気にテンションが上がった。何が起きている
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

真実よりも、落としどころ。

真実を追うミステリーかと思ったら、真実をどこに位置付けるかの話だった。
夫の転落死に妻は関与しているのかどうか。容疑者になってしまった妻が無実を証明するための話。ただ、観
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みなに幸あれ(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

正しく不幸か、諦めて幸せになるか。

残酷で胸糞悪いけど、世の中の現実かもしれない。主人公の家族(というか村)には実は、人を家に閉じ込めて人権を奪うことで幸せになるという風習があった。世界の幸せの総量
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同感〜時が交差する初恋〜(2022年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

何でもない幸せを守るべきだとなかなか気づけない。

SF要素があるけど、大げさじゃない恋愛を描いている。主人公の男女2人は、アマチュア無線によって時空を超えて通話する。でも、それぞれに好きな人がいて、
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映画 マイホームヒーロー(2024年製作の映画)

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同情できるけど罰を受けるしかない主人公。

(試写で鑑賞)

ドラマ版で娘を守るために娘の彼氏を殺し、その隠蔽のために知恵をしぼる様が描かれた。そのときから既にそのテーマはあったんだけど、実行から7年
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

美しくていびつな世界に、自分がいる。

すごく変な映画を観に来てしまったと思ったら、感動していた。
序盤がずっとモノクロで、エマ・ストーンは食べ物が気に入らないと吐き出して、芸術的かつ「生理的」なクセ
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

主体性を奪われた主人公の、悪意すらない悪。


グルーミングの一部始終。

連続殺人事件を、被害者や捜査する目線ではなく、主犯の目線でもない、利用された駒の目線で描く。最初は、なぜこんな善人でもなけれ
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犯罪都市(2017年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

荒々しいけど頼れる男の、抜けたところから本気まで。

豪快でスッキリする主人公。
マ・ドンソク演じる主人公が、普段からヤクザにもガンガンけん制し、こき使うくらいの接し方もする。腕っぷしの強さで物怖じす
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ビリギャル(2015年製作の映画)

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素直に努力できる人間はすごい。

女の子のスカート丈に、あんな友情も込められているとは。友達のいなかった主人公が、女の子たちに引っ張られ、またいじめられるのかと思ったら、スカートの丈を短くされ、「この
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テルマ&ルイーズ(1991年製作の映画)

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自由を求めた反抗は、覚悟がいる分、痛快。

男性の支配欲に殴りかかる女2人。
テルマの旦那の束縛から逃れるため、気分転換の旅行に出向く。男が女性を自分の支配下におけると思って疑わない風潮に、2人の女性
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トレマーズ(1990年製作の映画)

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特撮は時が経って作り物に見えても、苦労に迫力が残る。

どうやって撮ったのか、今見ても不思議。
1990年の特撮で手作り感が見えるゆえに、どうやって撮影したんだろうと驚く。怪獣にどうやって崖を突き破ら
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スペース・スウィーパーズ(2020年製作の映画)

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いいヤツでいられたら、凄いヤツ。

勇気を持って、いいヤツでありたい。
すごいスキルも持っているけど、へっぽこ属性な生き様はぬぐえない者たち。そこにドロシーというピンチが舞い込み物語が動き出すワクワク
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パレード(2010年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

自分の生活の真実味から逃げる若者たち。

「同じ時間をグルグル回っているんじゃないか」という小出の発言通り、生産性の無い生活から脱出することを拒んでいる。そういう同じ感覚の人間の集まりだから、林の言葉
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羊たちの沈黙(1990年製作の映画)

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自分の感覚全開で常人には手の届かない、異常者の強さ。

自分のペースで話を進めていくレクター博士。クラリスや警察側が上手に出ることが不可能な、主導権握り力。しかし、クラリスには情が湧いているようだ。人
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七年目の浮気(1955年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

妄想を勝手に膨らませる男の姿に若干引いた。途中まではそれが面白かったし、話を進めるために上手く作用してたのに、他人に逆ギレして殴るところでイラついた。
妻は夫に焼き餅を焼くべき、浮気心は愛情を確かめる
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IT/イット(1990年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

誰しもが抱える「恐怖」との戦い。

20世紀少年の元ネタとも言われる、「子供のころの仲間が大人になってバラバラになり、危機が訪れて再集結する」ノスタルジーのホラー。小さい子供が地下室に抱くような恐怖が
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シーサイドモーテル(2010年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

各部屋の人間が、自分の室内で相手の上に立とうと必死。さらに、別々の部屋の行動が互いに影響を及ぼす感じは面白い。4つの部屋で描かれる「作戦」が、それぞれかぶりなしで別の種類であるのも見事。生田斗真の「色>>続きを読む

お葬式(1984年製作の映画)

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葬式をイベントとして乗り越える人間たちへの皮肉という目線は面白い。大滝秀治は弔いよりも自分の思う演出をやりたいだけの人間だし、山崎努による語りがあるが、語り手が良心的でなく冷めていて客観的すぎるのが良>>続きを読む

モンキー・ビジネス(1952年製作の映画)

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微笑ましい夫婦のハッピーでファンタジックなコメディ。

笑えた!面白い!20世紀フォックスのロゴが出ている時から、おなじみのファンファーレではなく楽しい音楽で、ドアを開ける主人公に、「まだ早い」とつっ
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ホーム・アローン(1990年製作の映画)

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楽しいけど、なんか全員うっとうしい

序盤でバンバン武器になるおもちゃや道具のフリを入れてくる。それが後半でズバズバ武器になって回収されるのは気持ちいい。
少年と泥棒の戦い、ちょこちょこバトルがあって
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鈍獣(2009年製作の映画)

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不思議な世界に、笑って、怯えて、なぜか感動する。

ユースケの無邪気と、北村一輝の「デンジャラス」感。
そして、浅野忠信演じる凸ヤン登場。25年ぶりに現れた同級生は、焦る二人に対し、とぼけ続けている。
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暗くなるまで待って(1967年製作の映画)

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罠の緊張感に追われ続ける本格サスペンス。

目が見えないながら、頭を使って謎だらけの状況を掴んでいく。次第に状況を把握して、オードリーも犯人たちに作戦を仕掛けていく。ずっと緊張感があるし、ときには詰ん
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十二人の怒れる男(1957年製作の映画)

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一つの部屋で議論を重ねる、真実追求バトル。

事件の明確なことは分からないけど、部屋の中で議論を重ねて、もっと広くそれぞれの人間性と事件の新解釈が見えてくる。
見ず知らずの他人の集まりが、一つの事件に
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紳士は金髪がお好き(1953年製作の映画)

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主人公はお金好きだけど、明るくて微笑ましい。

主人公の二人が、ギスギスしている様で本当は仲良しなのがいい。おバカなモンローの面倒をラッセルがちゃんと見る。ベッドで跳ねててちゃんと話を聞いてないとこと
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八甲田山(1977年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

人間VS大自然。

有名なセリフ、「天は我々を見放した!」は、想像以上に心が痛かった。細かい言葉は専門的でよく分からないが、状況はもれなく伝わってくる。
スタートは、八甲田山に行く計画から始まるので展
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サイコ(1960年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

心にとにかく「不安定」をもたらされる。

不協和音や、異常者へのイライラによって生じた「心の不安定」を、恐怖に繋げさせられる。
序盤は、金に目が眩んだ女の罪悪感との葛藤。しかし、主人公だったはずの女は
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嫌われ松子の一生(2006年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

とことんまで滑稽に描かれた悲劇。

とてつもなく不幸な主人公・松子は、誰よりも愛に生きた女だった。悪い男に惚れては、とんでもないことをしてしまう。それを、ミュージカルにして綴っていく。原色系の色に淡く
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ダイ・ハード(1988年製作の映画)

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気だるいながらに戦いぬく男の、娯楽アクション。

仕事で妻と別居中の主人公は、疲れたおっさんである。
でも、犯人に見つかっていない「計画外の人間」である主人公が、隠れながら奮闘していく。
緊張感の中で
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ソナチネ(1993年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

死の冷たさがあるからこそ、生の温かさがある。

死と隣合わせの日常を送ってきた主人公は、策謀や人間関係に疲れ、人生に疲れていた。ヤクザたちの突然の沖縄生活。主人公ははしゃいで遊び、女との関係に恥じらい
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ブロークバック・マウンテン(2005年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

のどかな大自然に感じる無情。

初めは仕事の相棒として出会った二人だが、一緒に過ごすうちに、友情が愛情に変わってしまう。正直、いきなりすぎて、二人の思考回路が見えないが、その分、ここでこの後に続く苦し
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

間違った行動をはじき出す、憎しみあいのメカニズム。

シュールな空間に、リアルな感情だけがある。
登場人物が全員精神年齢が低く、単純だったり乱暴だったりする。加えて、おじさんがおじさんに絶交されて、納
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