Ganさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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WANDA/ワンダ(1970年製作の映画)

3.8

バーバラ・ローデンが監督/脚本/主演を務めた、アンチハリウッドを掲げた作品。
所謂 "白痴美" を具体化したような、受動的で性に奔放な姥桜の女性、Wandaの放蕩を描く。
"as it actuall
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平成狸合戦ぽんぽこ(1994年製作の映画)

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試写会で、宮崎駿がアタマからずっと泣き続けていたという噂の大作。
小さい頃に実家にVHSがあったものの、何となく説教臭さ(ほぼナレーションの時点で仕方ない)と画的な怖さを感じ、途中でやめた記憶。やっと
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千と千尋の神隠し(2001年製作の映画)

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今見返すと、思ったよりCGを使っていてびっくりした(バレないようにしていない)。特に海。
最後には全ての登場人物(千尋の母は除く)が大好きになる。
終盤の沼の底駅からのくだり(銭婆に会いにいくところ)
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天空の城ラピュタ(1986年製作の映画)

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宮崎駿監督作品の中で、ずっと1番好きな作品。
シータの魅力は1日語っても足りない。
ジブリ作品第1回ということもあって気合は桁違い。純粋な創造力が、心を掻き立ててくれる。
久々に見返すと、ラピュタの作
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魔女の宅急便(1989年製作の映画)

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キキが大人になったから、ジジとはもう話せないのか。
名前が与えられていない、あの上品な「老婦人」。彼女がキキにケーキを渡すくだり、あそこは台詞回しも含め、単純でやや臭い演出なはずなのに、毎度うるっと来
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アンジェラ(2005年製作の映画)

3.6

セーヌ川での"生まれ直し"。

予備知識なしで見たため、アンジェラがガチの天使だと分かってから、面白くなる。
90分の尺で、ちょうど満足できるシンプルな造りの映画。ウェルメイドだが、何故かあんまり心に
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崖の上のポニョ(2008年製作の映画)

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絵柄の一新で、より絵本の世界のような作風に。最初は上手く入り込めなかったが、ポニョが人間化して以降はあと引く面白さになった(主に画的に)。海の表情の描き方に、ただならぬ気迫と拘りを感じる。
ストーリー
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となりのトトロ(1988年製作の映画)

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児童向けアニメの頂点。
どんぐりが宝石だった頃。
一度観れば、心にトトロが住みつく魔法。

かぐや姫の物語(2013年製作の映画)

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極限のジャパニメーション。
手書き風のこの絵柄で一貫させることの凄さは、筆舌に尽くし難い。
特にかぐや姫が宮中から脱走するシーン、桜を見て踊り狂うシーンが白眉で、"絵が動く"というアニメーションの素晴
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紅の豚(1992年製作の映画)

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やっとパンツを脱いだ宮崎駿。

前半のワクワク感は、ジブリ作品の中でも群を抜く。ただ、後半の展開はご都合主義すぎてあまり好きではないかも。寅さんと重なる。
空中戦に関しては最初から最後まで作画ヤバいと
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おもひでぽろぽろ(1991年製作の映画)

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ローマ風呂で卒倒し、初めてパイナップルを食べたあの年から。
小学5年生の、タエ子のかわいいこと。
分数の割り算はすんなり出来たし、田舎の景色は人がつくったものだが、人生は思うようにいかない。
サン・テ
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ルパン三世 カリオストロの城(1979年製作の映画)

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処女作には作家の全てが宿る、土屋隆夫の言葉が思い起こされる。"英雄の旅" 理論。
どこからともなく現れて、サラッと対象を救い、のらりくらりと去っていく。
きっとルパンのような人を、どの時代のどこの国の
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ハウルの動く城(2004年製作の映画)

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全キャラが笑ってしまうくらい可愛くて、自分の感情に素直でひたむきで、心洗われる
久しぶりに見返すと、最後の足早なハッピーエンドに笑ってしまった

ピストルと少年(1990年製作の映画)

3.8

姉と弟、とにかくこの2人の面構えと演技が良い。

台風の迫る夜、ミニシアター系の作品を無性に観たくなり鑑賞。多くは語られず、殆どが車中での会話劇。求めていた雰囲気。
警官に銃を突きつける姉と弟の対比は
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太陽を盗んだ男(1979年製作の映画)

4.3

中盤までの激烈な面白さと、後半からの失速トンデモ展開。あのラジオパーソナリティは必要だったのか。この後半がイマイチで、もうちょっと何とか出来たのではないかと思ってしまう。それでも面白かったと言い切れる>>続きを読む

風立ちぬ(2013年製作の映画)

4.5

アニメーションと風の描写の親和性。
帽子の応酬、ちゃきちゃきした女性陣、アバンの飛行機(カラーリングが青サギ)、ゾルゲ、忘れると破裂するもの、「きて」から「生きて」へ。
宮崎駿は1930年代の日本人が
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「もののけ姫」はこうして生まれた。(1998年製作の映画)

-

クリエイター/クリエイターを目指す者なら、見て得しかないはず。おそらくこれから先、何度も観ると思う。

グラン・ブルー完全版 -デジタル・レストア・バージョン-(1988年製作の映画)

4.5

大きなテーマのひとつに、「手放すという愛の形」を見る。
途中までは、映像美と音楽でやり切る月並みなラブロマンスかと思って半分で見ていたが、終盤から目を見張った。
エンゾを海に還してから、作品のオーラが
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生きる(1952年製作の映画)

4.0

志村喬演じる渡邉がとにかく凄い。
目だけで全てが伝わってくる演技に圧巻。
骨太の役者陣も必見。

放蕩を越え、若さと健康に執着する狂いの境地(ここがなかなか見ていられない)から、やがて「何かを残したい
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Dolls ドールズ(2002年製作の映画)

3.9

背信、白痴、彷徨、喪失、盲目、人形、赤色、死。

夫婦連れのホームレス、"つながり乞食"を四季折々の風光明媚な景色の中、美しく描き切る。
心地よさそうに吹く、風の描写が印象的。

山本耀司がファッ
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血と骨(2004年製作の映画)

4.0

踏み入って思考を巡らすと、自分の過去のトラウマが蘇ってきそうになるため、一歩離れたところから傍観する感覚で鑑賞。
かなりの覚悟を持って観ないと、たぶん心がやられる。
清子と花子の顛末が、特に見るに堪え
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バートン・フィンク(1991年製作の映画)

3.9

蚊、古いホテル、天井の傷、壁紙の剥離、騒音、耳垂れ、繊細さと正しさを失った人々、太った殺人鬼、不倫、融通の効かない上司、戦争前の雰囲気(軍人の優位性)、湿気、気怠い暑さ、他人の高速タイプライター、気力>>続きを読む

もののけ姫(1997年製作の映画)

-

Blu-Ray版で再鑑賞。
映像美と熱に、襟を正す感覚。
実家にもののけ姫グッズが飾られまくっているが、おとんがこれに熱中してたのも頷ける。
制作過程のドキュメンタリーがあると知ったので、観ないわけに
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

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宮崎駿の作った過去作品たちの、ベストアルバム。 みんな、十人十色の異なった意見を持つと思う。点数は付けられない。

作品に王者の風格を感じた。
見る度に伝わり方と感想が変わるだろう。
彼の人生をかけた
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オー・ブラザー!(2000年製作の映画)

3.8

ホメロスのオデュッセイアを下敷きにしたらしく、物語の各要素が繋がっているようで繋がっていない。つまり、そちら方面の造詣が深くければ100%で楽しむことは出来ないことを意味するが、それでも60%くらいは>>続きを読む

超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか(1984年製作の映画)

4.5

やりたいことが前面に出ている、こういう魂とか情熱をビシバシ感じる作品は大好き。
全編にわたる作画への気迫に震えた。

文化と愛がテーマの本作だが、何よりも作品自体に愛が込められ、文化の結晶を感じる。
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灼熱の魂(2010年製作の映画)

4.0

苦手な部類の残虐シーンが多数あって、不快指数は高かったものの、物語の面白さで後を引いてしまう。
ずっと不穏な空気の中、ラストのカタルシスで感嘆。双子の約束。

バクマン。(2015年製作の映画)

3.8

演出がクサいところも多々あるが、だからこそのジャンプ。OPとEDが白眉。その中でも、とりわけEDの単行本背表紙×スタッフロールよ。

ゴーストワールド(2001年製作の映画)

4.8

変わらないものはない、緩やかに音を立てずとも、人間関係を含め全ては変わっていく

自分だけは変わらずにいたいと強く感じさせてくれる作品。ソーラ・バーチ大好きや。
みんなの愛すべきイーニド。


「コレ
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レイヤー・ケーキ(2004年製作の映画)

3.7

エンディングクレジットのダニエル・クレイグの欄、××××なのがええね。
そういえば主人公の名前出てなかったな、ってのはオシャレやね。
みんなも悪いことせんようにね、って話。

犬、走る DOG RACE(1998年製作の映画)

3.9

自分の生まれた年の、生まれた日に公開されたという稀有な作品。

皆、走る走る。
本来は北野武が共演する予定だったようで、そうなればまたグッと良くなった気はする。
説明もあまりなく、内容が分かりづらか
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キック・アス(2010年製作の映画)

4.5

アホみたいなサクセス&ヒーローストーリーで、めちゃくちゃ元気出た。
たまにはこういうのを摂取しないと。

アメリカン・ビューティー(1999年製作の映画)

4.9

シンプルな激オモロ映画。
ジャンルが難しすぎるが、シニカルな爆笑シーンも多数あったのでコメディベースであることに間違いは無い。あらゆる人間が狂いまくっている。
登場人物全員が粒だっていて、脚本から構成
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ロッキー(1976年製作の映画)

3.9

アメリカン・ニューシネマのムードを文字通りぶち破った、快作

パリ、テキサス(1984年製作の映画)

3.6

2日間の愛知旅行の帰りに、ロードムービーでも観て締めるか、となり鑑賞。
ジェーンがぶっちぎって可愛い。
息子がデキすぎ。
変則的なテンポの映画、いい意味でも悪い意味でも予想していた内容じゃなかった。
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