オリさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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ぼくの生まれた日(2002年製作の映画)

4.5

 自分は望まれて生まれてきたんだろうか。自分の存在は愛され肯定されているのだろうか。生きていてよいのだろうか。
 生活のなかで、こう確認したくなることがある。ちゃんと自分は愛されていると確かめたくなる
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おばあちゃんの思い出(2000年製作の映画)

5.0

最愛のひとに愛された記憶があるひとは、存在を無条件に肯定してもらえた安心感があるひとは、とても優しいひとになれる。あんなことしてしまった、あんなこと言ってしまった。もう取り返しのつかないことかもしれな>>続きを読む

のび太の結婚前夜(1999年製作の映画)

5.0

のび太くんは、ひとの幸せを願い、ひとの不幸を悲しむことができるひとなんだ。それは、にんげんにとってとても大事なことなんだ。勉強はできないかもしれない、どんくさいかもしれない、かっこよくないかもしれない>>続きを読む

ドラえもん のび太の恐竜(1980年製作の映画)

3.7

 スネ夫にティラノサウルスの爪の化石を自慢されて、僕だって恐竜を育てたことがあるとか、嘘だったら鼻からスパゲッティ食べるとか豪語した、という動機がとてものび太らしくて不純なんだけれど、そして実際に見つ>>続きを読む

切腹(1962年製作の映画)

4.7

 戦国時代から江戸時代に移って戦のなくなった世で困ったのは下級武士。彼らは手に職などなく〈食い詰め浪人〉になるほかなかった。そこで譜代大名の屋敷に行って「切腹するから玄関を貸してくれ」と困らせて金・物>>続きを読む

2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)

5.0

地球から月を経て人類は木星へ辿り着く。
猿人から人間を経てスターチャイルドへ。
 
長い時のなかを進み歩む。

ゴッドファーザー(最終章):マイケル・コルレオーネの最期(2020年製作の映画)

4.5

 これまでの行為に対する報いのようなものを、懺悔ひとつで、また、多大なる資金で消し去れるわけでもなく、これまでやってきたやり方でやはり返ってきてしまう。

 自分の死は一瞬のできごとで、しかも、誰一人
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禅 ZEN(2008年製作の映画)

3.5

 あの世ではなく、この世にこそ、《浄土》がなければならない。そして、自分のなかにある《仏》を、信頼するひとに支えられながらも、みずからで丁寧に見つけ出さなければならない。

 いわゆる鎌倉仏教のひとつ
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フルメタル・ジャケット(1987年製作の映画)

5.0

 8週間のブートキャンプで、アメリカ人の若者は、人間であることを否定され、ベトナム戦争で戦う海兵隊員・殺人兵器、つまり、金属で完全に覆った弾丸《フルメタル・ジャケット》に変えられる。自身の人権をも否定>>続きを読む

オリエント急行殺人事件(2017年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

みんなでちょっとずつ…!!

スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)

5.0

ほんの一瞬の煌めき。
 学校を出てしまったら生き方がまるで変わってしまったように、遊ばなくなってしまう、話もしなくなってしまう友だち。仲が悪くなったわけではないのだけれど。何かがもう変わってしまって、
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ゴッドファーザーPART II(1974年製作の映画)

4.7

誕生と破滅。

ヴィトー・コルレオーネが1920年代から1930年代にかけて築いた、
古い時代の《ファミリー》のあり方は、
その子の世代であるマイケルの新しい時代、1950年代ではもはや通用しない。
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007は二度死ぬ(1967年製作の映画)

3.8

アメリカン(ブリティッシュ?)・ジャパニーズ…!
海外の目から見たエキゾチックなニッポン。
高度成長と野蛮が合わさった国。

you only live twice.
原題と邦題は言い方が真逆。
最近
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007 ドクター・ノオ/007は殺しの番号(1962年製作の映画)

4.2

モダーンなOPと、先進的な科学技術。
フェロモンムンムンなコネリーボンド。

ジャングル・ブック(1967年製作の映画)

3.8

♪人間になる、君のように歩き喋る
 《君のようになりたい》


ジャズしてる。素敵なスキャット。

ただし、火=人間の技術を手に入れることで、
より偉大になりたい猿の王様の野心的な歌。
決して平安な歌
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荒野の七人(1960年製作の映画)

4.0

《ジェームズ・コバーンが好き!!》は何度見ても中学生のときから変わらず。言葉少なに態度で見せる。クールだ。久蔵に同じ。

選挙(2006年製作の映画)

3.8

これぞ《地盤》。
新人候補は、既成の組織運動のなかで、行政と地元をつなぐお神輿に載せられ祀り上げられる。
この山内さんは落下傘候補なので厳密には彼自身の後援組織・地盤ではないのだけれど、他の議員の党組
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ロッキー・ホラー・ショー(1975年製作の映画)

4.2

👄

クィアに生真面目を当てるから
余計にカオス。

《ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ》(2001年)や《キンキー・ブーツ》(2005年)の先駆。
古橋悌二らの《Dumb Type》(1984年
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麦秋(1951年製作の映画)

4.2

かつての「幸せ」の条件に《結婚》というものがあった。
いまは、それが必ずしも必要なこととはなされてはいないが、かつても、いまも、世間からの目をも大いに気にしながらも、親は子の幸せを思う。押しつけがまし
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オフィサー・アンド・スパイ(2019年製作の映画)

3.8

個人的に好きでないとしても
正義と真実を、誠実さを貫くこと。

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

3.5

宮崎→愛媛→神戸
東海地方通り越して、東京。
猫を探す女子高生と椅子の人情ふれあい旅。

そして、岩手。
2011年3月11日。

《かけまくもかしこき日不見の神よ
遠つ御祖の産土よ
久しく拝領つかま
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アラビアのロレンス(1962年製作の映画)

4.0

周りに持ち上げられていったこともあって、
ロレンスはみずからを英雄視する。
運命は自分で切り拓く。
しかし、後に壊れてゆく。
そして《汚れた英雄》と呼ばれる。

アラビアが野蛮であること以上に、
漁夫
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トキワ荘の青春 デジタルリマスター版(1995年製作の映画)

3.4

時代と読者の変化についていけず
自分の力すら信じることができなくなってしまうと
もう向き合えなくなってしまう。

藤子・F・不二雄先生のご母堂は
真剣になれるもの、向き合えるものがあることは幸せなこと
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アベンジャーズ(2012年製作の映画)

3.9

アイアンマンは、スパロボで言うところのロンド・ベル。クロスオーバーのまとめ役として便利。国家ではないけど、国家に匹敵する経済力、行動力をもってるみたいな。でもやんちゃなミドル。

アイアンマン2(2010年製作の映画)

3.7

\国際平和の民営化…!/

理念としてはとてもよい。とても。
ただし軍事産業によるのでないとすれば。
また、トニー・スターク=アイアンマンという属人化した仕組みでないならば。