空さんの映画レビュー・感想・評価

空

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マーダー・ライド・ショー(2003年製作の映画)

3.0

ロブ・ゾンビの初監督作品。前々から気になっててこの度U-NEXTで配信開始したから観てみたけど、正直ちょっと期待外れ。おちゃらけホラーコメディがやりたいのか悪趣味ゴアゴア映画がやりたいのかハッキリせず>>続きを読む

ダンサー・イン・ザ・ダーク(2000年製作の映画)

3.5

言わずとしれたラース・フォン・トリアーの代表作。鬱映画、胸糞映画の一つとして語られることが多いけど、実際に観てみるとそりゃあちょっと乱暴なカテゴライズなんじゃないかと思う。

ストーリーは至ってシンプ
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マッド・ハイジ(2022年製作の映画)

4.0

これぞ愛すべきバカ映画。クラファンで作られただけあって、本当に制作陣のやりたいことだけ詰め込んだんだろうな的なフリーダム感が凄い。ロッテンマイヤーさんの役柄には流石に声出して笑った。吹替版の声優さんた>>続きを読む

クロムスカル(2009年製作の映画)

2.5

世界中でカルト的な人気を誇るも、あまりの残酷描写から本邦では14年間も未公開だった伝説的なスプラッターホラー!という触れ込みだけど、はっきり言って期待外れ。銀のドクロの仮面を顔に貼り付けて肩にカメラを>>続きを読む

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

4.5

相変わらず面白い。大好き。お約束の市街地カーチェイス(ローマを駆け抜けるフィアット500とか最高かよ!)にイーサンの全力疾走、更には断崖絶壁からのバイクジャンプに1作目のセルフオマージュとも言える列車>>続きを読む

ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

4.0

かわいくて楽しくて面白くて、でもしっかり怖くてちょっと考えさせられる、そんな映画。

華やかなりし60年代のスウィンギング・ロンドンに憧れを持つ女子学生が、夜な夜な見る幻影を通して当時のショービズ界の
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ベッキー、キレる(2023年製作の映画)

3.5

前作未見でも大丈夫なタイプの続編。もはやベッキーの可愛さで成り立ってるキャラ萌え映画と言っていいくらいに中身がないしゴア要素も物足りないんだけど、まあこの軽さと開き直ったようなB級感は個人的に結構好き>>続きを読む

アメリカン・ビューティー(1999年製作の映画)

4.0

いわゆる「中年の危機」を迎えた平凡なサラリーマンがふとしたきっかけから変貌していき、またそれを皮切りに徐々に家庭が崩壊するというミクロな物語を通して、アメリカ社会の暗部を克明に描き出した作品。登場人物>>続きを読む

デリカテッセン(1991年製作の映画)

3.0

ポスターとあらすじからカニバルホラーだと思って観たら全然違った。独特の色調やクセの強いキャラクターたち(ヒロイン役の人あんまり有名じゃないけど可愛すぎないか?)はわりと好みなんだけど、物語そのものには>>続きを読む

ワイルド・アット・ハート(1990年製作の映画)

3.5

若い男女の破滅的な逃避行を『オズの魔法使い』に絡めながら描いたロードムービー。リンチにしてはかなり分かりやすいほうだけど、やはり登場人物は漏れなく全員ブッ飛んでる。

それにしてもウィレム・デフォーは
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屋敷女 ノーカット 完全版(2007年製作の映画)

4.0

フレンチホラーの傑作にして稀代の問題作。だいぶ前に修正版を観たはずなんだけど、一番インパクトがある終盤のあのシーン以外はほとんど覚えてなかった。

もうとにかく全編通して「それはやめてくれぇ〜!」って
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ナバロンの要塞(1961年製作の映画)

3.5

シンプルな筋書きながらサスペンスフルな展開で2時間半しっかり飽きさせずに魅せてくれる戦争アドベンチャー。アクションシーンの緊張感は後年の『ミッション:インポッシブル』シリーズに通ずるものがあり、特に主>>続きを読む

タワーリング・インフェルノ(1974年製作の映画)

3.5

ワーナー・ブラザースと20世紀フォックスの共同製作により、スティーブ・マックイーンとポール・ニューマンの2大スター共演が実現したパニック映画の金字塔。当然ながらCGが未発達な時代に、これだけの大火災を>>続きを読む

捜索者(1956年製作の映画)

3.0

後続の名だたる巨匠たち(コッポラやスピルバーグなどなど)が崇拝してやまない作品と聞いてたけど、正直あまり良さが分からなかった。あらすじから否応なく期待されてしまう復讐劇としての興奮やカタルシスはほとん>>続きを読む

食人族4Kリマスター無修正完全版(1980年製作の映画)

3.5

GWといえば旅行!ということで、気分だけでも遥か南米のジャングルを味わうべく(?)こちらを鑑賞。ゲテモノ映画の代表格としてことさらにセンセーショナルな逸話ばかりが取り沙汰されがちな作品だけど、ちゃんと>>続きを読む

ベン・ハー(1959年製作の映画)

4.0

これぞまさしくスペクタクル巨編!と言いたくなるような超大作映画。予算1,500万ドル、製作期間6年半、総出演者数5万人という空前の規模で撮影された映像はとにかく圧巻の一言で、ゆうに半世紀以上が経った現>>続きを読む

フォーリング・ダウン(1993年製作の映画)

3.5

マイケル・ダグラスが世紀のブチギレ男を演じるサスペンススリラー。ハンバーガーショップのくだりではどうしても嘉門達夫を思い出して笑ってしまった。僕も朝マックを終日出してほしい派だから気持ちは分からんでも>>続きを読む

トレインスポッティング(1996年製作の映画)

3.0

イギー・ポップにブラー、アンダーワールドと、UK好きには堪らない音楽のセンスは最高。ただ物語そのものやキャラクターにはそこまで魅力を感じられず、よく出来たMVみたいな映画だなあと思ってしまった。10代>>続きを読む

プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

3.5

観る前はもっとラディカルなフェミニズム映画かと思ってたけど、案外スタンダードなリベンジものとして楽しめた。ラストのちょっとしたどんでん返しもなかなかに爽快だし、音楽や衣装のセンスも好み。ただライアンは>>続きを読む

ブレインストーム(1983年製作の映画)

3.0

設定と美術は好きだけど、思ってたほど面白くはなかったというのが正直な感想。あの『2001年宇宙の旅』のVFXを担当したダグラス・トランブルの監督作ということで、少々ハードルを上げすぎてしまったか。調べ>>続きを読む

ソイレント・グリーン(1973年製作の映画)

4.0

人口爆発により飢餓と貧困が蔓延る2022年のニューヨークを舞台としたディストピア映画。いかにも不味そうなプレート状の合成食品に、街中に溢れかえる家なき人々、しびれを切らし暴徒化した彼らをモノのように片>>続きを読む

ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ(2001年製作の映画)

3.0

んー、曲はカッコイイと思ったんだけど物語にはイマイチ乗れないまま90分終わってしまった。特によく分からないのがイツハクさんで、彼が何者でヘドウィグとどう関わってきたのかが描かれないままラストで唐突に解>>続きを読む

アレックス(2002年製作の映画)

3.5

昨日の『マザー!』に続き本日も胸糞映画の有名どころをチョイス。1シーン1カットで結末から順に時系列を遡っていくスタイルなんだけど、まあ色んな意味で観るのがキツい。

まずのっけからグルングルン回りまく
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マザー!(2017年製作の映画)

4.0

不穏で不快で不条理。観てるだけで猛烈にイライラしてくる序盤の雰囲気は、平凡な家庭に不審な訪問者がやってきてトラブルを起こすという設定も相まって『ファニーゲーム』を思い出させる。しかしその後の展開は全く>>続きを読む

レクイエム・フォー・ドリーム(2000年製作の映画)

4.0

各所で胸糞映画として紹介されることが多いドラッグムービー。高速カットつなぎに画面分割、早送りなど、多彩な編集技法を駆使して4人の男女の破滅をテンポよく描く。畳み掛けるようにこの世の地獄を見せつけてくる>>続きを読む

パリ、テキサス(1984年製作の映画)

4.0

テキサスの田舎特有の、だだっ広いだけで何もない荒涼とした大地。やっぱりこの雰囲気が堪らなく大好きなんだよなあ。『ノー・カントリー』が好きな理由も3分の1くらいはそこだし。

そんな舞台で淡々と描かれる
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パーフェクト・ドライバー/成功確率100%の女(2020年製作の映画)

4.0

ストーリーもアクションもありきたりっちゃありきたりなんだけど、テンポがよくて無駄なシーンがないから飽きずに観られる。韓国映画らしくバイオレンス描写もちゃんとしてて好感度が高い。でも国家情報院のおばさん>>続きを読む

地球の静止する日(1951年製作の映画)

3.0

友好的な異星人とのファーストコンタクトを、冷戦下の世界情勢も踏まえて描いた社会派SF映画。時代が古いから色々と描写が甘いのは仕方ないんだけど、それを差し引いても正直肩透かしな印象。静止と言うからには地>>続きを読む

俺たちに明日はない(1967年製作の映画)

3.5

アメリカン・ニューシネマの嚆矢にして、後のカウンターカルチャーに大きな影響を与えたとされる重要作。ボニー役のフェイ・ダナウェイの美しさと、ひたすら破滅に向かうストーリーとは対照的に呑気なカントリーミュ>>続きを読む

戦略大作戦(1970年製作の映画)

4.0

大仰な邦題に反してコメディ色の強い戦争映画。硬派なイメージのクリント・イーストウッドがこういう作品に主演しているのはちょっと意外。ガルパンで色々とパロディされたことでも有名だけど、なるほど確かにシャー>>続きを読む

エクソシスト(1973年製作の映画)

3.0

色々と過酷な撮影秘話が取り沙汰されがちなホラー映画の金字塔。でもやっぱりこの手の悪魔祓い的なオカルトホラーにはどうにも乗れない自分がいる。キリスト教圏の人からすれば怖いんだろうけどさぁ……ってなっちゃ>>続きを読む

デス・レース2000年(1975年製作の映画)

4.0

いわゆるエクスプロイテーション映画ってやつですかね。話は簡単に言えばチキチキマシン猛レースの残酷版。やってることはアホだし紛うことなきB級映画なんだけど、人間が本質的に暴力性を孕んだ生き物であることを>>続きを読む

波止場(1954年製作の映画)

3.0

うーん、こんなもんか……って感じで、正直アカデミー賞で8部門を独占するほど凄い作品とは思えず。しかし本作でマフィアと闘う若者を演じたマーロン・ブランドが、後年『ゴッドファーザー』でマフィアのドンを演じ>>続きを読む

エイリアン2(1986年製作の映画)

3.5

ホラー寄りだった前作からアクションに振った2作目。前半はちょいダルいけど尻上がりに面白くなる。でもエイリアン・クイーンとリプリーのラストバトルは流石にギャグ。そしてビショップ、お前って奴は本当に……!

彼岸花(1958年製作の映画)

4.0

若い娘たちが封建的な父権に挑戦し、勝利を収め、和解する話。従来の家制度が徐々に弱体化し自由恋愛が台頭した変革期だからこそ生まれた作品であり、キャリアの初期から家族、ことに親子関係の描写に長けていた小津>>続きを読む

秋刀魚の味(1962年製作の映画)

4.5

小津安二郎の遺作。序盤で鱧が出てくるものの、肝心の秋刀魚は最後まで登場しないというタイトル詐欺映画。

似たようなプロットの『晩春』が占領下の時代を描いていたのに対して、本作の舞台は高度成長期。年数で
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