5lothさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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ランナウェイズ(2010年製作の映画)

3.0

始まりと崩壊。バンドストーリーで、青春映画で、アイドル映画で、女性映画だと思った。それぞれの要素に興味深い部分が散見できた。僕は女性映画の要素を一番強く見ました。女性がロックをするにはある種のフリーキ>>続きを読む

夕陽のガンマン(1965年製作の映画)

3.0

名作。ぎらついた顔の男たち。理屈ではない迫力に満ち、今に繋がる発明がいくつもあった。ストーリーはあるが台詞は少ない。それをすすているのも男たちの表情だと思った。

漫才ギャング(2010年製作の映画)

2.5

完成度は高くて無視出来ない感じ。この映画について、リズムを語っているツィートを見かけましたが納得です。

映画を貫いているリズムを感じたし、それはよかったです。テーマのために手法を使うのではなくて、手
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ブンミおじさんの森(2010年製作の映画)

3.0

変なの。独特で、それでいて日本にも通じるような死生観。スクリーンに映る映像には、黒く落ちた陰影の闇がほとんどと言っていい。それはなんだか世界の暗示のように思った。人間は万能ではなく、世界全体からすれば>>続きを読む

まほろ駅前多田便利軒(2011年製作の映画)

3.0

映像の余白をあそこまで作るなら、台詞の内容も少し抑えて欲しかったなー。

はぐれ者しか出て来ない。それを許容する街ってことか。それは、便利軒とうたっているが探偵モノのフォーマットだ。だったら好きなはず
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キッズ・オールライト(2010年製作の映画)

3.0

目には見えないものって、形はあるんだろうか?ないんじゃないかなぁ。流動的なんじゃないか。だから、何かの拍子に見えた時、たまたま奇妙な形をして現れる。驚いたり嫌悪しても、その存在は確認出来るわけで。そっ>>続きを読む

続・夕陽のガンマン/地獄の決斗(1966年製作の映画)

3.0

すごいおもしろかった。冒頭から10分セリフがない。マカロニ・ウェスタンなのか、セルジオ・レオーネなのかは本数見てなくて分からんがやはり顔の映画だ、これは。今じゃ滅多に見ないどアップが何よりも雄弁。th>>続きを読む

スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団(2010年製作の映画)

3.0

なにこの超展開。カナダのセカイ系か?映画というよりアニメを見ている時の感覚に近かった。そして、これはアニメと同じように考えてしまっていいものなのか?や、すごい楽しかったですけど。も1回見たいくらい。

続・荒野の用心棒(1966年製作の映画)

3.0

B級映画って時代を超えるんだなー。セルジオ・レオーネとはちょっと違った。男と女の映画だった。メキシコの血がなんちゃら言ってた気がするので、マリアは融和の象徴なんだろうか。棺桶はなんだ?

星を追う子ども(2011年製作の映画)

2.0

既視感しかしねぇ。ここまで突き詰めると逆にちょっとおもしろいけどな。

雫がサツキぐらいの頃トトロの森に入ったら乙事主さまが襲ってきてハウルのかっこをした聖司くんが助けてくれる。聖司くんは突然いなくな
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八日目の蝉(2011年製作の映画)

3.0

枝葉の隅々に。生活の瑣末に。昏い感情が染み付いている。ただ、その中にほのかな光のようなものがあったことを見つけるまで。

奥寺佐渡子さんの仕事は高確率で好きですね。安心のクオリティ。

坂道を自転車で
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めし(1951年製作の映画)

3.0

昔の大阪と東京の街並。暮らし。そこにいる人間は今とあまり変わっていないことに少しあきれるが、またほっとする気持ちもある。なんかそれを確認したかったんだよな。東京で再会するところはなにげないのがすごいロ>>続きを読む

ジュリエットからの手紙(2010年製作の映画)

3.0

僕には甘すぎた…。女性の自己啓発のお手本みたいだなー、と思ってしまった。ananみたいな。

とはいえ、恋愛に関する臆病さとか、叶わなかった恋を美しく思ってしまうことに覚えはあったし、自らの書いた手紙
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天使の恋(2009年製作の映画)

3.5

構図がバキバキに決まっていて格好いい。光をコントロールした切り返しのショットも見事。好きです。

マイ・バック・ページ(2011年製作の映画)

3.5

当時に関する知識が圧倒的に乏しい。それでも映画を見て思ったのは、これは何者かになろうとしてなれなかった者たちのことなのだ、ということ。何者かになるということに、社会や時代がシンクロした瞬間があったのだ>>続きを読む

シン・レッド・ライン(1998年製作の映画)

3.0

信仰と暴力の間に、僕らは佇んでいる。そこには弱さや残酷さ、悪、そういったものがある。そのことに僕らは悲しまない。受け入れ難いが、僕らはここにいるのだから。それでも、どうしようもなく立ちのぼってくる世界>>続きを読む

真夜中のカーボーイ(1969年製作の映画)

3.0

どこにも居場所なんかないぜ。序盤の希望と、後半の絶望。カウボーイとは田舎者、ロマンを持った男、時代遅れとかの象徴なのかな、と思った。都会で見るその姿は浮いている。何もつかみ取れない人間をより強く浮かび>>続きを読む

ファイブ・イージー・ピーセス(1970年製作の映画)

3.0

仕事も彼女も友達もくっだらねえよ。そうして舞い戻った実家にも居場所はない。分かり合おうにも父親はもうしゃべれない…。所詮分かり合えないんだろ。あの時代のアメリカの苛立ち。諦めているのになぜイライラする>>続きを読む

奇跡(2011年製作の映画)

3.5

よかった。まえだまえだよかった。くるりの音楽よかった。樹木希林おもしろかった。オールスターキャストだったなー。見ている間ずっと嬉しい気持ちでいた。子供たちをまったく見くびっていない視点がよかった。>>続きを読む

少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録(1999年製作の映画)

3.0

やっぱすげーハイセンスだ。なんだ前衛芸術か?でもこれが今でも女の子に勇気を与え続けてるっていうのは分かるようになったかも。なんとなくね。言葉にしちゃうのは野暮な気がするので言わない。ラプンツェルと同じ>>続きを読む

軽蔑(2011年製作の映画)

3.0

バカみたいなこというけど、すげー雰囲気のある映画だった。日本のそれではないような。視線の交差から、逃げ出していく一連のシーンが好きだった。夜の孤独、雨に濡れたアスファルト、滲んだ光。ただ、2人が排斥さ>>続きを読む

ウォンテッド(2008年製作の映画)

2.5

銃弾の弾道を曲げるってすごく面白いアイデアだよなー。でも、典型的なナード主人公の巻き込まれヒーローものっぽい。父親の存在感とか、盲目的な正義とか。と、思っていたらラスト30分で急に面白くなった。

ゲゲゲの女房(2010年製作の映画)

3.0

貧乏と詩情と哀愁と静寂と。慎ましさの中に宿る美しさと強さと秘めた怒りと。それら妖怪と同じように目に見えぬもの。

127時間(2010年製作の映画)

3.5

よかったです。なんでこんなにエモーショナルなんだ。極限状況の感じるのは根源的な人間の生きる意味。喜び。日光を浴びることとか。水を飲むとか。

何よりよかったのは、思い出や未来のビジョンが何度もアーロン
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あぜ道のダンディ(2010年製作の映画)

2.5

うーん…おもんくない。白々しいとしか思えんかった。50歳でも中身は少年とそんな変わりなくて、男というものを演じてる。大声出して威厳出そうとしたり、無愛想なのがダンディだと思ってるという観察はいいけど、>>続きを読む

見えないほどの遠くの空を(2011年製作の映画)

3.0

やたら評判が流れてくるので見に行ってきた。冒頭の「さお映ってませんでしたか?」という台詞で、自分の経験がよみがえってきて目が離せなくなった。

たった一つだけ貴い魔法がかかっている、と思った。言葉にす
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メタルヘッド(2010年製作の映画)

3.0

ビョーキみたいな現実。どうしてそうなっているのか誰も分かっていない。キャラクター達は「I don't Know」とかってよく言うんだよね。「どうだろう」とか「多分」とかね。でも分かんないなりにもそれは>>続きを読む

レクイエム・フォー・ドリーム(2000年製作の映画)

3.0

ドラッギーな映画なんだろうなと思って見たら、ドラッグそのものみたいな映画だった。ダーレン・アノロフスキーの映画に共通して連想するキーワードは悪夢ってとこかしら。ジャレッド・レトとジェニファー・コネリー>>続きを読む

信さん・炭坑町のセレナーデ(2010年製作の映画)

3.0

ALWAYSより全然よかった。時代の片鱗とでもいうようなものがそれぞれのキャラクターに少しずつ仮託されている。ある種の不自由とささやかな希望。結局のところそれは急降下して、これは終わった時間なのだと僕>>続きを読む

闇の列車、光の旅(2009年製作の映画)

3.0

“僕らが旅に出る理由”がこことはまるで違う。どこかへ行きたいのではなく、どこかへ行かねば生きてゆけないのだ。とどまれば自由はない。夜の中をゆっくりと進む列車。それでも何かを求めてしまう少女と、空の広さ>>続きを読む

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2(2011年製作の映画)

3.0

ホグワーツに戻る。少年期の長くを過ごしたその場所にはまだ忘れ物があるんだ。ちゃんとお別れをしなきゃ、お礼を言わなくっちゃ。過ちを認めよう。それでやっぱり僕らは大人にならなくっちゃ。さよならハリー・ポッ>>続きを読む

ロック 〜わんこの島〜(2011年製作の映画)

2.5

モノローグと静物撮りのやたら多い変なアプローチの映画だった。麻生さんの少しだけ恐妻ぽい感じが可愛かった。

大鹿村騒動記(2011年製作の映画)

3.0

所謂かっこいい大人が一人もいねぇ。おっさんのグダグダはホントどうしようもない。気持ち一つで乗り越えられるもんでもない。でもそこには人のおかしみや悲しみがある。年を取った人間には生きてきた時代の背景が垣>>続きを読む