おとぎ話のような荒唐無稽な展開を、ダイナミズムのある語り口で描くのはジブリのよう。そこからあらゆる人たちを肯定する人間讃歌。よかったです。ポニョmeets横道世之介。
このレビューはネタバレを含みます
初めて映画に映ったのは黒人のカウボーイだったという逸話になぞらえ翻案し、最初の映画のように今誰も見たことはないものはなにかと問うようなスペクタクルなエンターテイメントでした。おもしろかった。怪獣映画だ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
ホラー映画を見る時、怖いので、自分は何に恐怖を感じているかを突き詰めて考えずにいられない。「何者だ?」と聞かれた“影”がアメリカ人だと答える。格差や、葬られた歴史がそこに垣間見え、ふいに現実が反転して>>続きを読む
久しぶりにホン・サンスの映画見たな。一見、誰にでも撮れそうな気がするのに、他の誰にも撮れない詩情、ユーモア、シュール。ある青年のスケッチをして、映っていない行間までもが見えてくるマジックまでが唯一無二>>続きを読む
まったく予想出来なかった着地点に連れていってくれましたね。偏見や差別の中にある捩れた潜在的なレイヤーが顕在化したような恐怖。
記録と記憶の狭間にある感情こそが人間なのだと定義する、非常に映画的モチーフ。このモチーフこそが所謂、悲恋ものジャンルムービーが粗製濫造されるポイントなのかと。とはいえ、代わり映えはないが三木演出は一定>>続きを読む
シーン毎のスリルはあるのだが、恐竜の存在が急変する環境問題のメタファーに矮小化されてるようで、どっちらけた。
登場した恐竜の名前を口に出して言いたくて仕方ない少年が場内にいて、バイブスよかったです。
とてもよかった。人間は間違えるということを、美しく甘美に、滑稽に、時に露悪的に描きながら、どこまでもポップだった。
すぐに喧嘩でガヤガヤしちゃうが、そこに映っている本物の人間の多さが映画の贅沢さ。奥行きを意識した画面も同じく。価値観は古いが、若い人間が自由に正しくあるようにという願いはいつの時もあるのだなと感動。
凄まじい閉塞感の中で、内在化していた悪(といわれる社会に迎合しない歪ななにか)が滲み出てくる恐ろしい時間だった。所謂、クライムサスペンスな導入からは全く想起出来ない着地点へ辿り着く。
自分は変わってな>>続きを読む