小川勝広さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

3.5

意味は正確ではないかもしれないが、
アドレナリン
興奮
ドーパミン
刺激

以上を重視する作品、
単純明快、シンプルなプロット、
いわゆるハリウッド作品。

そして、

セロトニン
安心
オキシトシン
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.3

最初から最後まで、
オッペンハイマーの苦悩、
核兵器を作るべきではなかった、
しっかりしたアゲインスト作品にはなっている。

キリアン・マーフィーが、
『ピーキー・ブラインダース』のイメージが強すぎる
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ソウルメイト(2023年製作の映画)

4.2

難易度の高いシナリオ。

何が難しいか。

主人公の気持ちのプロット、
転換点を明快に観客に伝えるのが難しい。

有名なシナリオ指南書、
SAVE THE CATの法則には、
あてはめられないパターン
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This Is Me…Now ディス・イズ・ミー… ナウ(2024年製作の映画)

3.6

65分のPVのような作品。

人物をグリーンバックで撮影して、
背景の9割をVFXでも可能なはずなのに、
微妙に実物の美術を作ったり、
ダンサーのキレも良かったりして、
なかなかの力作になっている。
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

3.8

主人公の書くもの、ひと、
のシークエンスのメタ認知的演出・・・メタ認知的演出・・こういう言葉そのもの、ノリ、バイブス、
目の前の人より多様性、
目の前の人よりコンプライアンス、
ひっくるめて、
気持ち
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.8

ただただ芝居の技術の高さを楽しむ作品。

スタニスラフスキーはもちろん、
ステラ・アドラー方式の、
お互いの関係性の中で、
芝居をビルドアップしていく中でちょっとした仕草、表情を複数重ねて試行錯誤して
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コヴェナント/約束の救出(2023年製作の映画)

3.8

DAY01から泣ける。

米軍を裏切るのも、
米軍に寝返るのも、
家族の為、
え?
ガイ・リッチー作品?

冒頭のトラックの爆破も、
大げさにみせない、
派手な事はやらない、
そんな事で勝負しない、
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クイーン:ロック・モントリオール1981(1981年製作の映画)

5.0

IMAXの技術が、
レジェンドに追いついた。

ロジャーのフォーカスだけはキレキレだった。
ティンパニ、ドラ、定位置に、
トップと正面のライティングが決まっていたから光量が安定、
絞りも一定で集中でき
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身代わり忠臣蔵(2024年製作の映画)

3.6

忠臣蔵の映画、ドラマ、
舞台、歌舞伎等、
それぞれで、
殿中でござるから、
討ち入りまで、
の赤穂浪士を描く作品は数多くあるが、

スピンオフ作品も多くあり、
討ち入り前の、
赤穂藩界隈の物語もあれば
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

2.5

二度ある事は、
三度ある。
か、
三度目の正直になるか。

内容は、
前前作、前作、
以上でも以下でもない。

が、
両作品以下と、
評価される可能性がある主な理由3点。


1.何故予告編であのシー
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伯爵(2023年製作の映画)

3.6

♪アクタアクタ〜の音楽にのって、
知能指数1300のルチ将軍が登場する・・・リアルタイムで観ていた人は多いはず。
それ繋がりで、
独裁者ピノチェト関連の新聞記事を追いかけて人も少なからずいたであろう。
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アインシュタインと原爆(2024年製作の映画)

4.0

E=mc²、
光速度不変の法則、
特殊相対性理論、
それぞれの、
それらしい内容、
書籍、文章、図、絵、画像、映像、
数々の説明を見てきたが、
腑に落ちるものは無かった。

時間や数字なんか、
人間
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

5.0

カメラは登場人物の意志や行動に向けられる。
しんどい部分、つらい状況よりも、
フォーカスされるのは意志と行動。

同情はしない。

積極的とはいえないが強い意志、
消極的ではない小さな行動にピントは絞
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ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ(2023年製作の映画)

3.5

用意周到、さすがはブラムハウス。

主人公マイクの崖っぷちの状況、
店のセキュリティに就くまでのプロセスをじっくり描く。

一度、断るシークエンスまで丁寧に描き、
妹との関係、
ヴァネッサの生い立ち、
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カラーパープル(2023年製作の映画)

3.5

スピルバーグ版を当時観て、
良い印象はなかった。

ハラハラドキドキはうまいが、
おとなの気持ちの機微を描くのは、うまくないなと、
子どもながらに感じていた。

さて本作、
喜びから怒り、
哀しみから
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ダム・マネー ウォール街を狙え!(2023年製作の映画)

3.7

21世紀のフランス革命

ゲームソフトを店舗で販売するチェーンを抱える、
ゲームストップ社の株価が高騰、
市場が大混乱した記憶にも新しいあの事件を、
どう映画化してるのか、
ストーリーを作れるのか、
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60ミニッツ(2024年製作の映画)

3.0

『ラン・ローラ・ラン』を、
初めて観た時を思い出した。

が、
ラン・はおもしろいアイデアがたくさんあった。

格闘で魅せるにしても、
一本調子過ぎる。

パトカーのシークエンスも、
金はかけて、アイ
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僕らの世界が交わるまで(2022年製作の映画)

3.9

母親は強い願いを込めて生まれてくる息子の名前を、
宇宙からの救世主ジギー・スターダストから取ったのだろう。

カエルの子はカエル、
ジギーの親もジギー。

そして願い通りに息子は育った・・・

シンプ
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ストップ・メイキング・センス 4Kレストア(1984年製作の映画)

4.5

ストップ・メイキング・センス、
メイキングセンスを止める、
意味付けをストップ、
私をデヴィッド・バーンと呼ぶな、
私たちをトーキング・ヘッズと言うな、
時に身を任せろ・・・

ロックもパンクも終わっ
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ポップスが最高に輝いた夜(2024年製作の映画)

4.5

日本の47人といえば、
赤穂浪士。

米国の47人といえば、
USA for AFRICA。
(途中でやーめたって帰った人も入れて)

デヴィッド・バーンは断った、
とか、

デイブ・リー・ロスは行け
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ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

4.5

長くなり過ぎるので、
今回は物語の設定やメインプロットに関して、
決めたであろう5つの覚悟を推測する。

杉元、アシリパ、レタラ。
このメインキャラは、
『もののけ姫』の、
アシタカ、サン、犬神を、
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雪山の絆(2023年製作の映画)

4.1

どこまでリアルなのかは、
わからない。
ただ目が離せない。

実話ベースとはいえ、
描き方の技術が高い。

セリフをナレーションのように、使いながら、
展開するカット、シーンは、
淡々と進行する。
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.1

娘が××してしまう・・・
不適切にもほどがある。

ベラ・ルゴシのフランケンシュタイン、
ドラキュラだけでなく、
古今東西、映画の設定で最多である、
比較文化研究。

モンスターと人間、
カッコーとひ
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もっと遠くへ行こう。(2023年製作の映画)

3.3

10000年と2000年前から、
愛してる。

夜中に訪問者、
コンコンコン、
夜分にすみません、
宇宙移住計画について・・・

どうぞ入ってください・・

えー!

2065年のアメリカ中西部の会話
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ウィッシュ(2023年製作の映画)

3.5

良くできている作品、
シナリオも演出も、
満点・・・普通のハリウッド映画なら。

ディズニー作品なら、
想定以上の、
規格外の、
高い技術と、
唸るようなアイデアの連打を、
雪崩のように畳み掛けてくる
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ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023年製作の映画)

4.2

おまえが唄うんかーい!
と、ならないように、
ミュージカルのさじ加減は難しい。

プロットやシナリオのさじ加減は他でも言ってるので略。

細部でいうと、
金が無いウォンカの貧乏臭をユーモアとかっこいい
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Saltburn(2023年製作の映画)

3.4


音楽はオーケストラ、
画角はスタンダード、
文字はフラクトゥール、
と、
大風呂敷を拡げるだけひろげる。

オックスフォードの新入生の主人公は親がドラッグの売人。

【持たざる者】が、
【持つ者】ば
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窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)

4.0

子どもたちをおおらかに包むための執念。

現実はパステルカラー、
空想は原色レインボー等、
切り絵の動き、
衣装飾品などなど、
全アイデア、全技術を、
トットちゃんを見守る、
耳を傾ける、
気持ちを寄
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TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

4.1

訓練された芝居、構成、さまざま技術が高い。

95分のyoutube映像、
ジェイコブズの「猿の手」の新解釈、
ホラー、サスペンス作品、
いろんな顔を持つ不思議な作品。

細かな表現が可能な、
訓練さ
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ファースト・カウ(2019年製作の映画)

3.0

秘境の秘湯につかる気持ちよさbyA24、
泉名は、
ケリー・ライヒャルト、
呼び方改めライカート、
効能は友情、一点張り。

カリフォルニアの土地売買、
パリの流行、
銀貨の枚数等、
時代や場所を探り
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エクソシスト 信じる者(2023年製作の映画)

3.8

社会的に正式に悪魔の存在を認める。

数あるエクソシスト作品のいずれかで言っていた。

腑に落ちた。

社会的に正式に悪魔の存在を、認めるとは、どういう事か。

リーガンのようなケース。

メンタルに
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ティル(2022年製作の映画)

3.9

「ミシシッピー・バーニング」「グローリー」等従来の闘う類似作品とは違うアプローチの闘う作品だった。

ボブ・ディランの
「The Death of Emmett Till」の
『ティル』

主人公の闘
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ナポレオン(2023年製作の映画)

4.0

壮大な戦場、城、美術、
衣装、1カット1カット、
素晴らしい。

自然光のようなライティングも含めて、
素晴らしい絵作りもしながら、
かっこ悪過ぎる夫婦の戦争も、
丁寧に積み上げていく。

ナポレオン
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翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~(2023年製作の映画)

3.5

おもしろき事も無き世をおもしろく

そういう意味では、
正欲の対極的作品、
無関係ではない、
シン・正欲 的作品。

前作より場内の笑いは少なかった。
命のシークエンスは笑いが起きていた。

踊るアホ
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正欲(2023年製作の映画)

3.8

主題が多牌していた。

キレのいいセリフで、ポン。
素晴らしい言葉で、チー。
早々に、
何とかまとめて和了。

半歩踏み込んだセリフ、
殻を破った言葉は、
もう少し時間をかければ、
役満を狙えた。
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(2023年製作の映画)

4.0


虚無→解体→ケダモノ→ばかやろう。

ダダ→キューブ→フォーブ
→ナハナハ。

コント、脱力、暴力。

コント、コント、脱力。

脱力、脱力、コント。

北野ブルーと、
一定のリズムのカット数で、
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