伸ばした手は遠く
掴むこともない
震える
あの星を喰らうまでは
一息で消える
温もりは
宵の淵に横たわって
手向けても花は花
咲く程に哀しい
数えないで
眺めているだけなのに
溢れて止まない声は>>続きを読む
泣いてもいいのに
それは落ちることもなく
瞳から二度と
離れまいとする
心に従って
明かした初めての夜は
呆気なく染まる癖に
もういいだろう
理由は多分
幾らでも見つけられる
そこにも
あちらにも>>続きを読む
ぎりぎりに立って
振り向く隙もないような
それでもやはり
簡単に背中は押せない
あと一歩は
自分から
それがきっと勇気
大丈夫
もう口癖にしてしまいそう
その言葉をあと何回
繰り返せばいい
大丈夫>>続きを読む
雲に浮かんだ
不揃いの月を見て
懐かしいと
思ってしまった
空ばかりを見ていると
ここも一つの星だったことを
忘れてしまいそうになる
賑やかな惑星
そうか
だから多分
いつかその時には
やっぱり思>>続きを読む
夢の終わりを
何度も繰り返した
あの曲がり角は
どことなく似ている
優しくなりたい
嘘に混ぜて
そう呟いた時から
いやきっと
もっとずっと前から
始まってもいなかったとか
失笑くらいは
起こってく>>続きを読む
消えるのはきっと
今に何度も
空を睨むことを
知っていたからだろう
傘のない街で
雨宿り
同時に濡れてゆく
笑っている
そのまま
切り取ったら
忘れられなくなる
この目はずっと
何を観たかったのか>>続きを読む
考えるよりも先に
感じてしまっていたこと
上書きをするように
隠してしまう
見えなかったら
無いのと同じ
誰だってそう言うと思った
常識は今
音を立てて
崩れていった
世界はまだ
始まったばかり>>続きを読む
枯れる花の如く
その時が来ればいずれ
気がつく間もなく
燃え尽きる
輝きに
理由を捜した
何となく
間違っていた方が
まだよかったと
無駄に心を
費やすばかり
愛を常備
宛らお守り
いつかはきっと>>続きを読む
言葉はなるたけ少ない方がいい
果たしてそうだろうか
最後の最後になって
ようやく零れ落ちるなんて
誰かの隣りに
居て初めて
この淋しさを知る
痛みのことを
ちゃんと痛いって
思ってみないと
涙の純>>続きを読む
振り返るスピードで
もう一歩だけ
その足を遠くまで
運べたのならば
未来にも
舞う紙吹雪
見上げる日もあったのか
懐かしむには
まだ早い
生きるとは
変わってゆくこと
若しくは
変わらないと
決め>>続きを読む
掴んだものと
零れてしまったもの
その数が合わないのは
もう仕方がない
気づかないふりを
続けるのだって
きっとずっともっと痛い
守るって
二つないと
駄目なんだね
表と裏
向こうとこちら
尤もら>>続きを読む
沸かすには
足りない
それでもずっと
保つしかない
風を見ず
そのままにすれば
左右されるだけ
派手さはない
盛り上がりにも欠ける
ただじっと
優しく寄り添う
消えない距離でまた
包み込む
遠く照>>続きを読む
休めた羽は
あの青を
もう一度だけ
掴むことはできるのか
考えもしないで
跳んでみる
誰かの勇気と引き換えに
一枚の葉っぱが
降ってくる
地面に落ちるまでの
その時間のことを
生涯とすれば
最後ま>>続きを読む
未来とは
選んだ者にだけ
訪れるという
扉の向こう
開くのも自由だし
入るのだって
出ていくのだってそう
ただし
その時は
いつだって
一人
それだけが約束
その一度きり
世界は一つになる
もとも>>続きを読む
決めたりなんて
できないんだきっと
選択肢に見えても
それはただの
間違い探し
その一つ一つを
今もまだ憶えているのか
風になった
それでは
あまりにも不憫だと
誰かは言うだろう
僕はあえてでも>>続きを読む
曲がり形にも
涙はまだ人肌で
優しくはないけれど
溺れさせたりはしない
心底不安がろうとも
どうせいつだってきっと
別状はない未来
笑ってしまったら
それまで
どう転ぼうが
奇跡には及ばないから>>続きを読む
憧れがいつか
幸せに変態するなんて
過程を目の前に
奇跡と言えるのか
うずくまったままに
飛び立つような
イメージで
あれは輝きだった
眩しくて
直視はできなかったけれど
確かに光っては
心を軽く>>続きを読む
繰り返しの中で
ふと流れる
数える程もないような
僅かな淋しさ
忘れてしまうのが
常だとして
それすらも惜しいなんて
よく晴れた空
懐かしく
欲張りだからかな
落ち着かなくて
傘が要らないだけで>>続きを読む
夜に紛れて
星は空を泳ぐ
沢山のうちの一個
誰も見ていないだろうと
信じなければ
なかったことにだって
できてしまうから
名前はつけない
多分知らない
綺麗だったらそれでいい
流れる雲の隙間に
の>>続きを読む
振り返る時には
もう多分
こちらを向いては
いないだろう
この瞬間を
掴まえられるのはきっと
恥ずかしい程の
Destiny
そう言って
可愛らしく笑って
いつも紛らわす
それでも
やっぱりそれし>>続きを読む
背なに愛を
瞳には勇気を
持ったところで
今日はもうおやすみ
揃えた靴も
辛うじて保つ
朝までは
故に
知らない
どう訊かれても
答えられない
信じてしまっただけ
何も
知らない
また問われても>>続きを読む
果てに向かえば
何処まで行けるだろう
知りたかった
世界とは何だった
見つめるとか
捜すよりも
ふと思い出すように
君と逢う
一番遠くて
思ったよりも近く
何度も何度でも
忘れては
また出逢う
そ>>続きを読む
歩き疲れることもなく
向かう場所も知れず
長い列の途中で見上げた
夜空に酔う
願ったのだって
言葉ではなく
思い出すその横顔
ふてぶてしく
それでも愛されたい
そう思っていた
節がある
照らすばか>>続きを読む
笑って
とは言わなかった
手の中のカメラ
覗く深い瞳
向かい合わせ
同じ顔で
何かしらをずっと待つ
これ以上は
きっと変わらない
誰もがそう思う
溜め息のバリエーションに
ちゃんと唆されるように>>続きを読む
割れた鏡に写る
一つ一つの私の中に
誰かが潜む
似ている筈なのに
それでも水面はまだ遠く
もがくよりも
力を抜いてしまったら
楽ではない
そうして
願うだけでは
変わらないから
浮く
取り敢えずで>>続きを読む
届かないと
知りながらも
その線は
果てを見つめる
重なる
消えそこなったら
またそこから
やめられる訳がない
それだけが
それっぽっちのことが
こんなにもまだ
心に巣食うと
愉しく笑っていても>>続きを読む
階段よりも高くへ
うたた寝よりも深くへ
変わっているようで
ただの空回り
背中には
草臥れた翼
やっぱり空は遠い
ならば
私はそれでも
飛んでみる
触れてみたい色が
そこにある
だから
私はこのま>>続きを読む
雲が多い
空を見ていた
なんとなく
ほっとするような
癖の中に
忘れてしまった
私が居たら
二人で逢いたい
いつでもいい
いつまででも話したい
懐かしいだけの
土産話よりも
一緒に驚きたいから
知>>続きを読む
純粋なほどに
涙は形を保てず
あふれるそばから
落ちてゆく
消えてくれればまだ
一つでも何か
悔やまれるのに
手を合わす
だからどうとか
ないのだけれども
やっぱり
そうしたいから
手を合わす
や>>続きを読む
消えてしまうのは怖くない
ただどうしても
忘れられることがまだ
気に食わない
犯人は誰でもない
それでも
事件は確かに起こる
橋の上
流れるものばかり
目に入るから
こういう時には
よく目立つ
ち>>続きを読む
私は何を知る
あなたが何を知る
その目には
今、誰が浮かんでいる
悪夢を見るのだって
眠らなくては
始まらない
とんだ愛をくれたものだ
痛み分けにしては
多過ぎる余り
両手でも抱えきれない
返す言>>続きを読む
眺めるために
あるのではないと
知っている
それでも瞳は並ぶ水平線
波を待つ
背中が誰かに
似てくれば
ポレポレ
もう大丈夫
信じるまでもなく
きっと繋がる
やれやれ
もう大丈夫
感じるそのままが>>続きを読む
間違いから数えれば
もっと早く
辿り着いていたのかな
そんなことばかり
見上げなくても
そこには月
君を見ている
傾けた
その分だけ
追いかけてしまう
もう一度
消えてくれない
痛みまでも
抱えた>>続きを読む
消えない傷を
隠そうともせず
歩くことで
馴染ませてゆくように
ずっと大切だから
まだきっと
忘れられない
その声に
私は泣いてしまう
もう聴こえない
湿った息を
抱きしめることもない
道端の花束>>続きを読む
二人きりで
埋め尽くした部屋に
もう隙間なんて
ないと思っていた
開けたままの窓からは
面倒くさい風
埃ばかり舞い上がらせる
きらきら
西日を写しては
幻のように
惚けた瞬間へと変える
思い出とい>>続きを読む
青く晴れた空を前に
立ち尽くすばかりでは
涙だって出なくて
懐かしくもない
静かに落ちる
高ければ高いほどに
鮮やか
滴の色は
世界に染まる
透き通った光は
屈折を繰り返して
異なった形に変わる>>続きを読む