藤井道人監督がお気に入りと公言している清原果耶さんとタッグを組み、その逸材の珠玉性を改めて確認させられる、合作なれどほぼ台湾映画とも言える情緒豊かなラブストーリーです。
観始めて暫くして、岩井俊二監>>続きを読む
自然環境とイマドキな思考は共存できず、静寂に異物が混じるとどうなるのかを、現実と上っ面さを常に天秤に掛けながら究極な長回し撮影と遠回しな行間空け構成で投げかけます。
今いったい何を観せられているのだ>>続きを読む
前作『ゴジラ×コング』よりは数段に良いのだけれど、『サプライズ』が個人的に好きな身には、やっぱりアダム・ウィンガード監督は"こっちじゃない"感が、相変わらず拭えませんでした。
本家東宝ゴジラシリーズ>>続きを読む
安倍晴明が陰陽師になるまでの謂わばビギニング編をオリジナルストーリーで佐藤嗣麻子監督が脚本と共に手堅くまとめた娯楽作品です。
怪奇な要素とアクションの見せ場を程よく繰り出すテンポの良い飽きさせない構>>続きを読む
恋愛においてノスタルジーは通用するのかを、直球で問う大人のラブストーリーです。
ソウルで暮らしていた共に12歳の少女ノラと少年ヘソンの幼馴染みは、お互いに恋心を持ち将来は結婚しようと約束していたのも>>続きを読む
お父さんであるデヴィッド・クローネンバーグの"グロ変態スリラー"の系譜をキチンと継承しつつ、独自のスタイリッシュな感覚も踏まえたブランドン・クローネンバーグ監督の『アンチヴァイラル』『ポゼッサー』とい>>続きを読む
キリアン・マーフィー演じるオッペンハイマーを中心に据えて、圧倒的な会話量と蠢く登場人物たちを入れ替わり立ち替わり交差させながら、原爆が如何にして創造されたかを紐解いて行く、クリストファー・ノーランの精>>続きを読む
予告編はソソるものがあるし、配役も中々に魅力的な面々であり、興行もスマッシュヒットしていて、映画館に詰めかけている主力な観客層のマナーの悪さの指摘の多さは気になるものの、諸々の確認のため観て来ました。>>続きを読む
2020年に公開された『のぼる小寺さん』が、思いのほか好きな作品になった古厩智之監督作であり、本作も同じ高校生たちのサクセスストーリーなので鑑賞しました。
3人の男子高校生が、eスポーツの全国大会を>>続きを読む
現代の時世の負の問題をいろいろと詰め込んだ意欲的な社会派作品であることは事実なのですが、1本の映画として今ひとつ纏まりきれていません。
ネグレクトやヤングケアラーにジェンダー問題など、社会的な疎外に>>続きを読む
曲者タイカ・ワイティティ監督が所謂スポ根映画を撮り、これまた珍しく強者マイケル・ファスベンダーが等身大の人間でサッカーコーチを演じる良い意味での珍品です。
1点の得点も入れられないサモア代表の弱小サ>>続きを読む
珍しく連続ドラマ版を見ていたので映画版も観てみました。
特に母親役の木村多江さんの危機状態でも絶妙にボケるトボけたキャラクターを筆頭に、個性的な面子の共演陣が醸し出すエグい展開に滲ますユーモアが映画>>続きを読む
映画館で映画を観る意味と醍醐味を結集し、SF映画好きを納得させる要素を隅々まで余すところなく網羅する文字通りの巨編です。
圧倒的で深い映像美と血湧き肉躍るSFガジェットの旨味の応酬をアクションとスペ>>続きを読む
ヘンリー・カヴィルが筆頭になっているポスターのキャスト配置とクレジットの順番を信じて観に行くと、えっ主役違うじゃんとなること必至ですが、それこそマシュー・ヴォーン監督の狙いの内であることは間違いありま>>続きを読む
マーベル映画初のサスペンス作品と銘打っていますが、あまり的を得ているとは思えませんでした。
ソニー枠のマーベル作品でありスパイダーマン寄りの世界観の中で、時間を戻る能力が備わってしまったヒロインと、>>続きを読む
あまり問題はないだろうと予測できたので前2作を未鑑賞のまま観てしまいましたが、まぁ概ね大丈夫でした。
兎に角マ・ドンソク兄の鉄拳ありきの映画だとは分かっていたのですが、予想以上に鉄拳でした。
どん>>続きを読む
マッチングアプリに集う男女を巡る危うさを執拗に羅列する見せ物サスペンス映画としては其れなりには観られます。
劇中ずっとなんか開き直っているヒロイン役の土屋太鳳さんに、ストーカーであることを無表情に自>>続きを読む
"言った言わない"、"やったやってない"の応酬で、夫殺害の容疑がかかった妻であるサンドラの紆余曲折な裁判劇は、途轍もない波乱を帯びつつ有罪と無実の二極へと文字通り解剖されて行きます。
サンドラは通常>>続きを読む
たかが忠臣蔵、されど忠臣蔵。日本古来の作劇における不動の題材を、一つの特有ジャンルである時代劇コメディとして順当に楽しい作品です。
史実を基にしながら、今まであらゆるフィクションを付加され続けて来た>>続きを読む
考えたら『ミッドサマー』以来4年ぶりとなるアリ・アスター監督の新作は、御多分に洩れずやりたい放題の混迷映画です。
常に受け身で何かに翻弄され続ける心身喪失状態の主人公ボーを演じるホアキン・フェニック>>続きを読む
ポスターのヴィジュアルからはホラー映画だろうと思わせるのだけれど、実は真っ当な韓国製時代劇サスペンスであり、良い意味で裏切られます。
視力が不自由な鍼師が、宮廷絡みの陰謀劇に巻き込まれる普遍的なサス>>続きを読む
ビクトル・エリセ監督が奏でる映画と人生を探す2時間49分の静かだけど壮大な旅が沁みないはずがありません。
22年前に映画の撮影中に失踪した俳優フリオを、映画監督だったミゲルが追想する過程で場所を移動>>続きを読む
地方都市の要因が放つ閉鎖的な世情から抜け出せない男達の友情の顛末は、やるせなさしか残りません。
年少時サッカー仲間だった4人組の一人が、地元の川の橋の下で死体で発見された事件の真実を巡るサスペンスを>>続きを読む
廃墟となった元ピザ・レストランには、かつて来店客をショーで楽しませるために設置されていた歌い踊る動物型のロボットたちが今も残されていて、それらが夜な夜な動き出して...と云うあるある展開なホラーですが>>続きを読む
スピルバーグのシリアス系作品の事実上一作目に当たり、ウーピー・ゴールドバーグを世に出した『カラーパープル』の日本公開から38年も経過した感慨深さと共に、その長い年月を経てなおスピルバーグ自らの製作によ>>続きを読む
登場人物たちの生活背景は、総じて厳しいものなのですが、生きることを諦めないが故に自ずと寄り集まって来る細やかな温もりがもたらす先に開く道筋の余韻が深く沁みます。
常にタメ口の上白石萌音さんに対して、>>続きを読む
まず物語りが平板で正直面白くありません。
どうしたらこれほど浜辺美波さんを魅力なく撮れるのかと不思議に思ったのを筆頭に、登場人物全員に感情移入出来ず、例えばクライマックス前に物語りを救うはずの古田新>>続きを読む
力演著しい俳優陣の演技合戦も、畳み掛ける波乱に満ちたストリーテリングも、SF感が豊富で卓越した背景ヴィジュアルも然り、そして色んな意味でのグロ満載な極めて凄いけど突拍子もなく下世話な芸術作品なのです。>>続きを読む
なんか観ていてずっと面白いと云うのが大まかな感想なので、娯楽映画としては及第点だと思います。
兎に角メインの山崎賢人さんと山田杏奈さんそれぞれが演じる不死身の杉本とアシㇼパのバディムービーとしてキッ>>続きを読む
昭和の日本映画低迷期に安直に作られていたメジャー映画の題名みたいだけど、騙されてはいけません傑作です。
ヤクザの若頭補佐が、中学生の合唱部長にカラオケの特訓を受けるというスットボケタ設定を最大限に活>>続きを読む
前半かなり早い段階で順次殺されて行く役柄を配役された俳優陣の面子でオチが安易に分かってしまいます。
同じ展開を有するアガサ・クリスティの映画化済みのあの名作の題名をわざわざ台詞で言ってしまっているの>>続きを読む
お笑い創作の天才を主人公に演じる岡山天音さんの熱量が全編を支配する人間ドラマです。
ラジオ番組にネタを投稿し続けて素人ながらそれなりに認められて、お笑い界に身を投じて作家として実力を発揮できる才能が>>続きを読む
観ていて楽しいのは事実なのですが、なんか違うという感じが鑑賞中に常に付き纏っていました。1作目の新しい海中アクションのヴィジュアルのインパクトへの驚きが、2回目なので薄れるのは致し方ない部分は確かにあ>>続きを読む
どうしても『チャーリーとチョコレート工場』のティム・バートンとジョニー・デップの"クセ"を引き摺って観てしまいがちですが、そこは『パディントン』のポール・キング監督&脚本だけあって、"クセ"のない実に>>続きを読む
『ハンガー・ゲーム』の前日譚と言っても第1作目の64年前と云う設定だそうで、第10回のハンガー・ゲーム開催のあらましが主軸となり、157分の長尺も含めて中々に大作感があり見応えのある一編です。
レト>>続きを読む
シリーズ4作目にしてスタローンが2番手に下がり、ステイサムが初めてクレジットの筆頭になっていたので、もしかしたらと思っていたら、やっぱり"そういう"展開でした。
仲間のメインが新キャラのミーガン・フ>>続きを読む