みんとさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

みんと

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蝿の王(1990年製作の映画)

3.9

かなりの覚悟で観たけれど…
恐ろしすぎた!

1954年出版のウィリアム・ゴールディングの小説を2度目の映画化。

飛行機の墜落で無人島に漂着した24人の少年たちが、世間から隔離された島で己の内に秘め
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インソムニア(2002年製作の映画)

3.7

ノーラン監督の初期作品。

難解監督にしては、やたら時間軸が行ったり来たりしない理解しやすい作品。
…と思ったら、97年の同名ノルウェー映画のリメイクとのこと。

製作総指揮にスティーブン・ソダーバー
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戦火の馬(2011年製作の映画)

3.9

馬映画にハズレなし!
王道とは言え、ハラハラもするしドキドキもする。そして感動も。

先ず、動物の視点の戦争映画と言うのが新鮮だし、同類の戦争映画と一線を画している。

多くは前線で戦う兵士、戦争に巻
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リオの男(1964年製作の映画)

3.8

ワチャワチャ、ガチャガチャ、とっ散らかったベルモンド・コメディ。

楽しかった!

コレはもう漫画!アニメじゃなくて漫画!
ことごとくズレた効果音さえもはや笑いのポイントのひとつ。

『ルパン三世』の
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グッバイ・ゴダール!(2017年製作の映画)

3.6

鑑賞記録として連投します。

スルーしてください🙇



『テオレマ』から興味を持ったアンヌ・ヴィアゼムスキーの自伝的作品を鑑賞。
ゴダールの2番目の妻だった事は知らなかった…

ゴダールの面倒くささ
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ペルシャン・レッスン 戦場の教室(2020年製作の映画)

4.5

「名前」…

コレは何処までが実話なんだろう…
個人的に、ホロコースト作品群の中で上位に入る作品だった。

第2次世界大戦時にナチスドイツの強制収容所に入れられたユダヤ人青年が、自身をペルシャ人と偽り
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メグレと若い女の死(2022年製作の映画)

3.8

パトリス・ルコント監督が描く、重厚でクラシカルな雰囲気が漂うヒューマン・ミステリー。

世界的人気キャラクター、メグレ警視をジェラール・ドパルデューが好演。1950年代パリの下町を濃密に再現する雰囲気
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テオレマ(1968年製作の映画)

3.9

パゾリーニ監督は難解さが邪魔をするけど、謎に惹かれる。

楽しみにしてた今作も、やっぱり難解。
奥行きを感じるけど理解には及ばず2回鑑賞。

裕福な工場経営者の邸宅に謎の美青年(テレンス・スタンプ)が
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白い肌の異常な夜(1971年製作の映画)

3.6

コレはドロドロ愛憎ホラーだ。
女って怖い系の。

プロットはほぼソフィア・コッポラの『ビガイルド~』。アチラは全く合わず、レビューも放置。細かいところもすっかり忘れたけれど、今作は楽しめた。(それなり
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アフター・ヤン(2021年製作の映画)

4.3

『コロンバス』のコゴナダ監督の長編第二作。
コレは好みだろうなぁ…と楽しみにしてた。

はぁ、やっぱり良い。沁みる。
そして、この手の作品に共通する哲学を感じる。

小津安二郎をリスペクトする監督とし
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異邦人 デジタル復元版(1967年製作の映画)

4.1

マルチェロのラストの表情が焼き付いた。

ノーベル賞作家アルベール・カミュのベストセラーをルキノ・ヴィスコンティが映画化。人の心理に潜む不条理の意識を巧みに描いた作品。

他作品のような格調高い貴族映
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砂の女(1964年製作の映画)

4.3

う~ん…

同監督・脚本コンビの『他人の顔』もそうだったけれど、それ以上に奥が深くて、やっぱり簡単にレビュー出来ない作品だった。

安部公房の同名長編小説を勅使河原宏監督が映画化。心理的恐怖に満ちた“
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愛と呼ばれるもの(1993年製作の映画)

3.9

コレはリヴァー・フェニックスにノックアウト!

没後30年、根強い人気の理由が腑に落ちる作品だった。
美しいルックスは勿論、カッコつけが単なるカッコつけじゃない。既に体に染み付いてる。全神経にカッコ良
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マレーナ(2000年製作の映画)

3.9

美しくて切ないノスタルジーたっぷりな作品だった。

ジュゼッペ・トルナトーレ監督、モニカ・ベルッチ主演、シチリアの小さな村を舞台に少年の成長を描いた青春ドラマ。

まるで『ニュー・シネマ・パラダイス』
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とまどい(1995年製作の映画)

3.8

『夕なぎ』『すぎ去りし日の…』のクロード・ソーテ監督の遺作。

官能をイメージしてしまうジャケに期待薄気味に観始めたら、良い意味で裏切られるプラトニックなラブストーリー。

恋愛に関するこなれた感がカ
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ブレインデッド(1992年製作の映画)

3.6

鑑賞記録

レビューが溜まったので連投です。
スルーしてください🙇



大丈夫かな?大丈夫かな?最後まで行けるかな?
ドキドキで鑑賞。

いや~楽しかった!笑った~!途中までは…

コレはてっきりホ
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オルメイヤーの阿房宮(2011年製作の映画)

3.9

『地獄の黙示録』の原作者ジョゼフ・コンラッドの処女小説をシャンタル・アケルマンが脚色して映画化。

東南アジアの奥地を舞台に娘(ニナ)を溺愛する父親(オールメイヤー)の狂気と破滅が描かれる。

青みを
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破戒(2022年製作の映画)

3.9

出来れば市川崑監督版を観たいところだけれど、間宮祥太朗もイイとの噂を聞いて思い切って鑑賞。

結果、予想以上に良かった。
間宮祥太朗が素晴らしかった。

島崎藤村の名作小説の映画化。(恥ずかしながら原
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ジャンヌ・ダルク(1999年製作の映画)

3.9

『裁かるゝジャンヌ』繋がりで鑑賞。

歴史上のヒロイン、ジャンヌ・ダルクの半生を壮大なスケールで描いたアクション史劇!見応えのある作品だった。

なんと言っても、フランスを代表する名俳優の勢揃いにちょ
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囚われの女(2000年製作の映画)

4.0

コレはアケルマンらしくてアケルマンらしくないような…
後からじわじわ来るのは虚無感じゃなく、面白みだった。

マルセル・プルーストの長編小説「失われた時を求めて」の第5編「囚われの女」を、アケルマン的
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ミュージックボックス(1989年製作の映画)

4.1

一時期TLを賑わしてた今作。
期待通り良く出来た作品だった。

ユダヤ人虐殺の嫌疑をかけられた父の無実を晴らそうとする女弁護士の葛藤と、事件に潜む衝撃的事実を描いていくサスペンス。

法廷ものとしても
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アンナの出会い(1978年製作の映画)

3.8

プロモーションの為に各国を転々とする中で出会いと別れを繰り返す女性監督の姿を描いたロードムービー。
まるで、シャンタル・アケルマン自身を投影しているかのような作品だった。

出会う人たちの長台詞シーン
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裁かるゝジャンヌ(1928年製作の映画)

4.7

ゴダールの『女と男のいる舗道』でアンナ・カリーナが今作を観て涙するシーンが頭に焼き付いてた。

観たくて観たくて遂に!カール・テオドア・ドライヤー監督作品初鑑賞。

ジャンヌ・ダルクの異端審問裁判の様
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憎しみ(1995年製作の映画)

4.1

スタイリッシュで暴力まみれ。

パリ郊外の移民スラムに住む3人の青年の、運命の一日を生々しくスリリングにモノクロ映像で描き、フランス社会が抱える問題を鋭く炙り出す社会派サスペンス。

いつ引き金が引か
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コンパートメントNo.6(2021年製作の映画)

4.0

『オリ・マキの人生で最も幸せな日』で注目を集めたフィンランドの新鋭、ユホ・クオスマネン監督作品。

列車旅も良いなと思える素敵な作品だった。

1990年代のモスクワ。恋人にドタキャンされたフィンラン
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奇跡の人(1962年製作の映画)

4.2

震えた!震えが止まらなかった!

これほど熱のこもった演技を見た事がない気がする。
『チャーリング・クロス街~』で今更意識した若きアン・バンクロフトのパワー全開の演技!演者としての本気を感じるものだっ
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私、君、彼、彼女(1974年製作の映画)

3.7

ベルギーの女性監督シャンタル・アケルマンが撮影当時24歳で自身を主人公に撮り上げたセルフポート的な作品。

退屈と紙一重な作風が、時に心地よかったりする。超刺激作もしくはズンと重い作品を観た後だと余計
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トリとロキタ(2022年製作の映画)

4.0

ダルデンヌ兄弟の最新作を鑑賞。

シンプルなストーリーの中に、世界のリアルが浮き彫りになる作品だった。

アフリカからベルギーに渡った移民の少年と少女が主人公。偽りの姉弟として固い絆で結ばれた2人が、
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ファニーゲーム(1997年製作の映画)

3.7

刺激を求めて久々にハネケ監督の胸糞映画に挑戦!

冒頭、序盤、引き込まれた!
イラッとする感覚が巧いなぁと思ってしまう余裕もある。

ところが、ところが、どんどん加速度的に怪しく不快な空気が充満。
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不思議惑星キン・ザ・ザ(1986年製作の映画)

4.2

世界的に人気なカルトSF映画の傑作を遂に鑑賞。

なんですか?コレは?!

なるほどな奇想天外さ、シュールさ、ヘンテコゆるゆるSFコメディーだった。

変な音楽、変な言葉、変な挨拶、変な道具、変な価値
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ピクニック(1936年製作の映画)

3.8

完成してたらどんな風になってたんだろう…

画家ルノワールの息子ジャン・ルノワール監督の曰く付き作品をやっと鑑賞。

1936年に撮影されていた本作は未完のまま戦争中にナチスにプリントを破棄されてしま
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淪落の人/みじめな人(2018年製作の映画)

4.0

ある意味教科書のような作品だけど、素直に響いた。

不慮の事故で半身不随となった中年男性と、彼の世話をする事になった外国人(フィリピン人)家政婦との心の交流を描いた感動ドラマ。

伏線(キーワード)の
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丘の上の本屋さん(2021年製作の映画)

4.2

ある意味想像通りとは言え、じんわり心が満たされる良作だった。

ファーストショットから既に、しっとり音楽に乗せて良作臭プンプン。
ひたすら心地好く穏やかに紡がれる書店でのエピソードが心に沁みる。優しい
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ミセス・ハリス、パリへ行く(2022年製作の映画)

3.7

わぁ~~~素敵!!!

コレはまさにディオールのドレスが主役。
目の保養、そして紛れもなく人生賛歌。
背中をポンと押され、元気と勇気をもらえる感動作だった。

1950年代のロンドン。夫を戦争で亡くし
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マスク(1984年製作の映画)

3.7

鑑賞記録



障害を諸共しない母子の、ある意味王道のストーリーながら、やっぱり感動的。
そして、やっぱり切ない。

わずか16歳で亡くなったロッキー・デニス少年の実話をもとに描いた作品。顔が異様に大
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NARC ナーク(2002年製作の映画)

3.9

コレはどんでん返し作品の隠れた名作じゃないかな?

麻薬捜査官の殺害事件に挑む刑事コンビが抱える深い苦悩や葛藤を描いたクライムサスペンス。ドキュメンタリータッチの演出によるダークで渇いた世界観と刑事を
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