みんとさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

みんと

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放蕩娘(1981年製作の映画)

3.9

なかなか一筋縄では行かないジャック・ドワイヨン監督作品。

今作で主演のジェーン・バーキンと出会いその後夫婦関係になったことでも知られているらしい。

精神的に不安定な娘(バーキン)とその父(ミシェル
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CURE キュア(1997年製作の映画)

3.9

一貫した不気味さがクセになる黒沢清監督のサイコスリラー。

この監督はもしかして知性派監督なのかなぁ?先に観た『ダゲレオタイプ~』同様に、興味深い切り口と一貫したゾワゾワ感に中毒性を感じる。今作でのキ
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ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

3.9

今作が公開と聞いて、突然スイッチが入り前3作を鑑賞してから、既に1年以上経過。

169分は長いけど、長すぎるけど、やっぱり鑑賞せずには居られなかった。

ハリウッドでも見劣りしない真田広之パートから
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愛しのタチアナ(1994年製作の映画)

3.9

久しぶりにアキ・カウリスマキ。
可笑しみとノスタルジー漂う不思議な心地良さがやっぱりクセになる。
ちょっと初期のジャームッシュ作品を彷彿とさせる作品だった。

そして、監督作品に常連のマッティ・ペロン
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それでも私は生きていく(2022年製作の映画)

3.6

『未来よ こんにちは』『ベルイマン島にて』のミア・ハンセン=ラヴ監督作品。

2作同様、知的で詩的な台詞が散りばめられ、透明感すら感じる映像美に引き込まれる作品だった。(『未来よ~』も今作も職業は哲学
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Saltburn(2023年製作の映画)

3.9

評判通り、バリー・コーガンが素晴らしく不気味っぷりを発揮してた。

出演作鑑賞は4作目だけど、毎回最初の登場シーンで一気に引き込まれる唯一無二の不気味オーラは役者として最強の魅力じゃないかな?

序盤
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私、オルガ・ヘプナロヴァー(2016年製作の映画)

3.9

興味深い題材、気になるチェコ映画、そしてモノクロ…
期待値を上げて鑑賞。

人間にとって最も欠けてはならない感情が欠けた時、誰もがオルガになりオルガを生み出し兼ねない。決してよその国の話じゃない、他人
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X エックス(2022年製作の映画)

3.6

とんでもなくエロくてグロくて、アブノーマルな世界だった。
個人的には『パール』から遡っての鑑賞は問題なかった。むしろ正解だった。

『パール』でインプットされた彼女のバックグラウンドを頭に置いて観たせ
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裸の幼年時代(1968年製作の映画)

4.0

『愛の記念に』のモーリス・ピアラ監督の初長編作。
フランソワ・トリュフォーがプロデューサーで参加のせいか『大人は判ってくれない』にも通じる、ひたすらヒリヒリが止まらない作品だった。

母親に捨てられ里
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ダゲレオタイプの女(2016年製作の映画)

3.6

黒沢清監督は『クリーピー』を観たっきり。そしてハマらず。(今観たら楽しめるかなぁ)

タハール・ラヒム、オリヴィエ・グルメ、マチュー・アマルリック…と魅力的なキャストにつられて暫くぶりの2作目鑑賞。
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明日はない(1939年製作の映画)

3.9

マックス・オフュルス監督を初体験。

ある事情からキャバレーで踊り子として働く主人公が、再会した昔の恋人にその姿を見せまいとついた嘘と、その顛末を描く。

モノクロ版『キャバレー』を彷彿とさせるオープ
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東京画(1985年製作の映画)

4.0

自分の中の旬を大切に。

『秋刀魚の味』からの『東京画』は自分の中で決めてた。それが、まさか『PERFECT DAYS』からの流れになるとは。

ヴィム・ヴェンダース監督が、敬愛する小津安二郎監督への
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オール・アバウト・マイ・マザー(1999年製作の映画)

3.4

鑑賞記録

スルーしてください🙇






苦手とするアルモドバル監督8作目は、有名なので気になり続けた今作。
やっぱり驚くほど刺さらなかった。
もはやお手上げ!
世間の評価にここまで反してしまう私
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Pearl パール(2022年製作の映画)

3.8

前作『Xエックス』は鑑賞意欲が湧かなかったけど、謎に惹かれる前日譚。

前作未見でも大丈夫との事で鑑賞。

ダンサーを目指す無垢な少女パールが、如何にして無邪気な殺人鬼へと変貌を遂げたかを描いた作品。
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秋刀魚の味(1962年製作の映画)

4.5

ずっと楽しみに取っておいた小津監督最後の作品。(と言ってもやっと10作目)

間違いなくヴェンダースの『PERFECT DAYS』に背中を押されたけれど、このタイミングは正解だった!
笠智衆の役名が平
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.2

“木漏れ日“、、、

どうしてもヴェンダースの日本愛、小津愛に触れたくて今年最初の劇場鑑賞。

何でもない日常が、人生が、愛おしくなる作品だった。

簡単に言うと、トイレ清掃員の主人公(平山)の日々の
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午前4時にパリの夜は明ける(2022年製作の映画)

3.8

『アマンダと僕』『サマーフィーリング』のミカエル・アース監督の新作。

一貫したテーマは喪失からの再生と希望、優しさ溢れる監督らしい作品だった。

シングルマザーを演じたシャルロット・ゲンズブールの母
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ヨーヨー(1965年製作の映画)

4.1

今年の映画はじめはピエール・エテックス。長編第2作目となる代表作でコメディスタート。

今年もどうぞよろしくお願いします。


スタイリッシュでいて、優しさ溢れる雰囲気がとても好き。悲哀を帯び、どこか
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リュミエール!(2016年製作の映画)

5.0

未熟ながら映画好きの端くれとしてはいつかは観ておきたかった作品。
今年最後のレビューです。

128年前“映画の父“リュミエール兄弟が発明したシネマトグラフ。彼らが制作した1422本の短編作品の中から
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ファースト・カウ(2019年製作の映画)

4.0

ケリー・ライカート×A24

個人的には、今年追いかけたい監督のひとりに加わったケリー・ライカート監督の新作。期待値を上げて鑑賞。

西部開拓時代のアメリカで成功を夢みる料理人クッキーと中国人移民キン
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ダンサー イン Paris(2022年製作の映画)

5.0

はぁ、なんと言う感性!

大好き監督のひとり、セドリック・クラピッシュ監督が更に好きになる作品だった。
期待を遥かに上回った。

劇場鑑賞されたフォロワーさんが倍払っても良いと満点スコアでレビューされ
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ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ(1998年製作の映画)

4.5

今更の初鑑賞。

いや~もう、最っ高ーーー!!!
これぞ映画!満足感が半端ない。

カッコつけじゃないカッコ良さ!
(いや、やっぱりカッコつけてるかなぁ笑)
撮り方も映像も音楽も雰囲気も全てがカッコイ
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彼女のいない部屋(2021年製作の映画)

4.2

とてつもなく複雑な心理状態を映像化した作品だった。
体感型映画の意味ではふと『ファーザー』が頭に浮かんだ。

なかなか状況が理解出来ないモヤモヤとの戦いの序盤、中盤…
ひとつずつピースが埋まって行くよ
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カプリコン・1(1977年製作の映画)

3.9

いや~なんとも破天荒な切り口!まさかのSFだった。

人類初の有人火星宇宙船(カプリコン・1)計画をめぐるNASAの陰謀と、国家組織に立ち向かう男たちを描くSFサスペンス。

ふざけたSFだなぁ…
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呼吸 友情と破壊(2014年製作の映画)

4.0

女優メラニー・ロランによる長編監督2作目となる作品。
17歳の主人公と転校生の出会いと倒錯、崩壊を描いていく。

控えめで優秀な高校生シャルリの日常に、ある日、美しく個性的な転校生サラがやって来る。正
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聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)

4.0

『ボーダー 二つの世界』のアリ・アッバシ監督が、2000年代初頭イランに実在した殺人鬼サイード・ハナイによる娼婦連続殺人事件に着想を得て撮りあげたクライム・サスペンス。

不気味で異様な世界だった。そ
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クライムズ・オブ・ザ・フューチャー(2022年製作の映画)

3.8

特別な思い入れも無ければ、攻略法も見い出せないながら、定期的に観てしまう監督の新作。

いや~、さすがクローネンバーグワールドだった。
なかなか崇高な域に達してる(ような)気はするけれど、理解は追いつ
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EO イーオー(2022年製作の映画)

4.0

まるでギャスパー・ノエ作品を思わせる映像。

真っ赤な点滅のオープニング、想像と全く違う世界観、かなりのアート作品だった事に一瞬戸惑った。

可愛いロバを堪能出来るほっこり動物映画くらいに思ってたら、
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アレックス(2002年製作の映画)

3.7

う~ん、スコアに悩む。

個人的には、観る側を不快にさせるナンバーワン監督だけど、刺激を求めてチョイス!

はぁ、今作も具合が悪くなるかと思った。
序盤、最初の暴力描写をどうにか乗り切ったと思ったら序
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マイ・ルーム(1996年製作の映画)

3.9

『Dearフランキー』同様、心地よい余韻を残す良作だった。

サラサラヘアの若きレオ様が無性に見たくてチョイス。意外にもデ・ニーロとの共演は少なくて貴重との事なので。

戯曲『マーヴィンの部屋』を映画
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Dear フランキー(2004年製作の映画)

3.9

冒頭から良作の香りが漂うイギリスらしい作品だった。
スコットランドの港町の雰囲気もとても良い。

リジーは夫のDVから逃れるため、9歳の息子フランキーと母親を連れて引っ越しを繰り返していた。フランキー
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ロシアン・ドールズ(2005年製作の映画)

3.7

わちゃわちゃガチャガチャ、それでいてスタイリッシュ!

取りこぼしてたセドリック・クラピッシュ監督“青春三部作”の真ん中を鑑賞。
前作から5年後を描いた今作、復習する程の情熱は無く、エイヤ!で鑑賞する
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オーレリ・デュポン 輝ける一瞬に(2010年製作の映画)

4.2

セドリック・クラピッシュ監督をもう一本。
コチラはパリ・オペラ座バレエのトップエトワール、オーレリ・デュポンの密着ドキュメンタリー。

素晴らしかった!魅入った!ホンモノだった!

パリの街並みは勿論
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PARIS(パリ)(2008年製作の映画)

3.9

新作も気になる、青春三部作が有名なセドリック・クラピッシュ監督作品。

随分久しぶりだったけど、このセンス、ユーモア、やっぱり好みだった。素敵だった。

監督が故郷パリを舞台に、ジュリエット・ビノシュ
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ヨーロッパ(1991年製作の映画)

3.9

トリアー監督にしては比較的クセが弱くて観やすい初期作品。

第二次大戦後間もないドイツを舞台に、アメリカ人見習い車掌がナチスのテロ事件に巻き込まれていく姿を、モノクロ時々パート・カラーと大胆な合成映像
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ソナチネ(1993年製作の映画)

4.1

新作公開のタイミングで、今更ながら、やっと、北野作品初鑑賞。
そしてキタノブルーを初体験。

ビートたけし自身にそこまでの思い入れも無く、ましてやヤクザ映画は得意ジャンルではない事もあって、スルーし続
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