百鬼園先生さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

百鬼園先生

百鬼園先生

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ワンダーガールズ東方三侠(1993年製作の映画)

2.0

ファンタジーすぎて最後はゴーストバスターズ。小鬼が死ぬ時に小便漏らすの怖すぎ。カンフーの導演は古臭いけど、ドラム缶での飛行や横回転するバイク、列車衝突や落下する女の子&猫を助ける場面が独特なギミックで>>続きを読む

イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)

3.5

マフィアの元に「来ちゃった♡」するチャーミングなマッコールさん無双。状況が飲み込めない悪人を見るの楽しい。殺しの前の静かな語りがキタキターって感じ。勝手に動く車や防犯カメラへの映り込み、ベッドに滴る血>>続きを読む

シックス・センス(1999年製作の映画)

3.0

初見。秘密は誰にも言わないで!ってキャプション入ってるのに自分がオチ知ってるのは世間の口の軽さを示す由々しき問題。前半は「あーミスリードさせようとしてんなー」みたいなあざとさに目が行ったけど、様々な幽>>続きを読む

デッドポイント 〜黒社会捜査線〜(1998年製作の映画)

3.5

カフェの幼稚なセクハラ…演劇を見るように強盗を鑑賞する街の人々…からの凶悪事件発覚!の流れる展開がメチャ面白い。いつものトー映画より婦女暴行など犯罪が生々しくてビビる。パンイチマシンガン男とか激怖。途>>続きを読む

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.5

感情や物語は二の次で美術に全振りする潔さ。過積載な列車、作りかけの高速、将軍の3部構成スピーチ、箱をかぶる天体観測、各種自販機や発明品など、各々の美術作品を鑑賞する僻地のトリエンナーレ。モノクロの場面>>続きを読む

ハート・オブ・ストーン(2023年製作の映画)

2.0

先日見たデッドリコニングと比べて、全てをコントロールできるAIの怖さが空調止めるぐらいだったので今ひとつ。ガルガドットが正体を明かした後のカーチェイスは混沌としていて楽しかった。IM6が次のミッション>>続きを読む

デッドエンド 暗戦リターンズ(2001年製作の映画)

3.0

話は単純だけど唐突で珍妙。一方で映画的なアイデア満載で、数百回のコイントス、追跡バードウォッチング、煙と音の強奪、アイス休憩のある逃走劇、雨の自転車ランデブーなどめっぽう楽しい。夜の路上の美しさは別格>>続きを読む

トルテュ島の遭難者たち 4Kレストア(1976年製作の映画)

2.0

ツアーの引率者が次第に狂気を帯びてくるあたり限りなくユルいヘルツォーク。さすがにグダりすぎで森の行軍や島上陸のあたりはドキュメンタリーかと思った。10分で港に着きますって言われて、数時間後に深夜の山中>>続きを読む

幸福(1934年製作の映画)

2.0

音ないのにダイナミックなギャグを炸裂させるの笑える。橋の上プロレスや家ごと泥棒、自殺風車など。書き割りのような背景美術も独特でベタとシュールの狭間。実労働なき仕事は泥棒と同じ…働かざるもの食うべからず>>続きを読む

フリーク・オルランド(1981年製作の映画)

1.5

柱頭のカリスマ、双頭のハモリ、磔刑のオペラとマティーニ、黒ドレス髭爺、屋上歓迎会、絵葉書への階段…面白い画はあるけどその羅列は退屈。出落ち後の各々のシーンも長いんだよな。ホドロフスキーもだけど身障者集>>続きを読む

トゥルー・ロマンス(1993年製作の映画)

2.5

タラ脚本だけど会話が物語を凌駕しないよそ行き仕様。スレーターがシドビシャスでありトラビス。てかワイルドアットハート。オタク兼チンピラって設定が珍しい。飛行機や列車を横目に車でしか移動できない2人の不器>>続きを読む

メーヌ・オセアン 4Kレストア(1985年製作の映画)

3.5

旅先だとしょうもない会話や出来事も記憶に残るように、話は滅茶苦茶だけど不思議と面白い。異国を旅する行き当たりばったり感。自分じゃどうにもできない船の乗り継ぎは夢に出そう。適当に主人公が変わり、人が出会>>続きを読む

アデュー・フィリピーヌ 2Kレストア(1962年製作の映画)

3.0

女2人を男が追うパリ編が最高に楽しかったけど、メンヘラ化した女2人が男を追うバカンス編はただただ苦しい。島の陽光の下で繊細な話の底が一気に抜ける気がした。生放送や出たがり社長CMの裏側を捉える作りが楽>>続きを読む

バルドー/ゴダール 2Kレストア(1963年製作の映画)

1.5

パパラッツィに比べると物足りない。役者より裏方寄りのメイキング。カチンコを持つ女性スタッフまでビキニなのリゾート撮影っぽくていいな。BBの共演者や監督との距離感が思わせぶりでドキドキする。「軽蔑」は高>>続きを読む

パパラッツィ 2Kレストア(1963年製作の映画)

2.0

メイキングを撮りながらも目線を見つけて一つの作品にしてるの凄い。音の付け方がキレキレ。限られたBBの素材のリフレインや、パパラッチとの擬似対話など編集もアーティスティックだった。迷惑な存在であるパパラ>>続きを読む

アル中女の肖像(1979年製作の映画)

3.0

当然のように「飲酒観光」とかぬかす語りから期待高まる。圧倒的美貌の主人公がコニャック白ワイン時々ビール。色彩豊かで時にオッパイやおしり丸見えな衣装がクール。性欲のための飲酒じゃないの孤高だし誰も吐かな>>続きを読む

レッド・ドラゴン レクター博士の沈黙/刑事グラハム 凍りついた欲望(1986年製作の映画)

3.0

主張しすぎなマジックアワーや構図がこっ恥ずかしいが嫌いじゃない。色のない暗室で恋に落ちる殺人鬼。ロマンチックな虎!脱童貞したのに自らの狂気で幸せぶち壊すの切ない。顔パンストで変態じゃないって言われても>>続きを読む

スター・トレック(2009年製作の映画)

2.0

画面にフレア入れ込む演出に命かけてた。アクションよりも人間ドラマやSF設定の面白さ。ただ男の顔の趣味が監督と合わない(パイク船長以外)。ガモーラがガモーラ的な緑の異星人と相部屋だったの不思議な感じ。ト>>続きを読む

忘れられた人々(1950年製作の映画)

3.5

少年院帰りの悪い仲間が厄災となり全員不幸に。障害者リンチや冤罪、暴力やゴミまみれの死など容赦無い展開の中で、更生の機会が奪われる瞬間が一番こたえた。いい子になりたいけどなり方がわからない…というセリフ>>続きを読む

エル(1952年製作の映画)

3.0

超粘着モラハラ童貞DV中年男の大暴走。鐘楼で人を踏みつぶしたい!階段の手摺りを棒でガンガンガン!あたり激コワ。早く逃げて!神など心の救いに全くならないという狂ったジグザグ歩きを見て、ブニュエルは逆に人>>続きを読む

不安は魂を食いつくす/不安と魂(1974年製作の映画)

3.5

雨宿りから恋に落ちるまでのスピードと孤独な2人の説得力が完璧。ヘイト描写があからさますぎるけど、周囲の理解と反比例して愛に不協和音が響く展開に痺れた。文化障壁としてのドアや窓、次の間から覗くアングル。>>続きを読む

天使の影(1976年製作の映画)

1.5

観念と物語が半々。ずっと目の焦点の合わない主人公の顔力。娼婦のヒモのファスビンダーのクズぶりがヤバい。話はよくわからないけど天井の高い空間と、場面転換で場違いな音楽が流れる時だけおっ!てなる。地獄に堕>>続きを読む

ラヴ・ストリームス(1983年製作の映画)

3.5

愛への執着と希薄。どちらも病気。無駄と必然のカットが混沌としながら随所で激烈カッコいい画をぶち込んでくる。愛を止められぬ姉を、本来愛など知らぬ弟が必死の愛で止める姿にジーン。愛の対象を轢き殺したり飛び>>続きを読む

シャドウ・イン・クラウド(2020年製作の映画)

2.0

トンデモ展開の低予算ホラーとして半笑いで観ていたら最終的にガチフェミ映画で爆笑した。グレムリン=セクハラ男(女性だから…の偏見)の図式は雑だけど、それをブチのめすラストは何だか爽快。女性を下部銃座に押>>続きを読む

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

2.0

会話が退屈で長い。同じローマ舞台のカーチェイスはワイスピに軍配。良かったのは無限落下列車やトムの無賃乗車。あとPC全滅して「ちょっと行ってくる」と飛び出すサイモンペッグ。ガーディアンズのマンティスも悪>>続きを読む

コクリコ坂から(2011年製作の映画)

3.0

最初から小さな物語と分かっていれば楽しめる。いわゆる「丁寧な仕草」や「ありそうな風景」など実写で取りこぼす要素がアニメ的な気持ち良さになっていた。ただ料理や掃除が映画の見どころって、この楽しみ方は正解>>続きを読む

M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

3.5

ミーガンに多彩な凶器を持たせるサービス精神。なめらかダンス、獣走り、カクカク動作までいちいち気味悪い。殺し前の決め台詞も全部クールでさすがAI。ここぞの場面で歌い出すのも人間をナメ切ってて良かった。母>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.0

少年を取り巻くエグめな家庭環境に自分なりの辻褄を合わせる話。火事で死んだ母、父と再婚する叔母、望まない弟、友達のいない田舎、敗戦に向かう国…怪しげな塔が少年の空想への逃避に翼を与える。インコが怖くて悪>>続きを読む

ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)

3.0

思い切ったアンチカタルシスでビックリした。負けっぱなし滅びっぱなしで終わるの意外性すごい。笑えるギャグが多いのはガン参加の成果かも。過去巻き戻し場面とスーパーガールの髪型が良かった。アクションの山場は>>続きを読む

ビースティ・ボーイズ・ストーリー(2020年製作の映画)

2.5

アドロックとマイクDのスライドショー。第6章「新しい章」第7章「コオロギ」とかタイトルセンスが抜群。悪ガキが大人にフックアップされ、アイデンティティを模索し、成長する物語として見応えあった。歳を重ねた>>続きを読む

平成狸合戦ぽんぽこ(1994年製作の映画)

2.5

デフォルメとリアル狸が共存し、人も狸もしっかり死ぬ世界観が凄い。四国の神狸がアロハ着てるのこち亀ノリ。回転で化ける場面はアニメとしての気持ちよさがある。監督自身が観客を化かすのを楽しみすぎて語りが少し>>続きを読む

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

3.0

輝きすぎて死にたくなるバカンス。大人であることの重圧と子供であることの不自由。良い父であろうとする足掻きは幼少期のトラウマからだし、時を経て娘はビデオの中の父の親としての悩みに気付く。時間差で像が現れ>>続きを読む

夕やけ雲(1956年製作の映画)

2.5

大人と子供の狭間でどちらにも属せない主人公。布団を敷き母と照れながらする会話や泣きながら覗く双眼鏡の場面が沁みた。夢も大切な人も失う悲劇だけど最後に一抹の爽快感が残るのは大人になる強い覚悟が見えるから>>続きを読む

インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年製作の映画)

2.0

人類が宇宙に進出してお払い箱の考古学…という枠組みがシンプル。一方で過去のブラッシュアップが未来で、その主な原動力が戦争という事実を投石機→V2ミサイル→宇宙ロケットで描くのも良い。前作のSF感はダメ>>続きを読む

タイラー・レイク 命の奪還2(2022年製作の映画)

3.5

7割が銃撃戦。ゲームに見えちゃいそうなラインをギリ現実側で踏みとどまるルックが大好き。脱獄→暴動→車→列車→脱線までのワンカットに大興奮。あと肉体を造るはずのジムでの肉体破壊バトルね。敵も味方も全員の>>続きを読む

怪物(2023年製作の映画)

3.5

疑心に満ちた大人の視点から飛び立つ最終章の輝き。その眩しさで忘れそうだけど、瑛太の扱いがいくらなんでも可哀想すぎだよ。嘘をつかなければ生きられない宿命。生まれ変わらなくても幸せに暮らせる世界を作るのが>>続きを読む