Takumasuzukiさんの映画レビュー・感想・評価

Takumasuzuki

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悪は存在しない(2023年製作の映画)

5.0

空間に意味をもたすとそれだけで観ることができます。
上から下へ流れていく。大都市のリズムと郊外のリズムの違いが浮き彫りになっています。
話し方、タバコの吸い方。大都市の人間はよく喋り演技的で、田舎の人
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ジョーカー(2019年製作の映画)

5.0

価値観は自分で決めろ!
批評家に飼い慣らされない映画の一つ。批評家からの評価は低くい映画ですが、皮肉にも映画のテーマに合っています。
「悪」を描いた話なのにとても悲しく共感できる映画はないと思いました
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ザ・マスター(2012年製作の映画)

5.0

刹那的な一瞬の真実を切り取るという意味では最高の映画。
「ジョーカー」よりも社会不適合者を的確に描いていると思いました。
戦争が終わり混迷の真っ只中で時代に翻弄されて生き男。
ホアキンフェニックスの役
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フォロウィング 25周年/HDレストア版(1998年製作の映画)

5.0

仕掛けも秀逸で洗練されています。
最後まで目的がわからないのも素晴らしかったです。ハンマーだけ疑問点ですが。

美と殺戮のすべて(2022年製作の映画)

5.0

人生とはおかしなものであり
無想悲な必然性に基づいている自分のことを深く知り得たとしても大抵は手遅れで
悔やみきれない後悔が残るだけだ
ジョゼフ・コンラッド「開の奥」

コンラッドの「闇の奥」は「地獄
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ファンタスティック・プラネット(1973年製作の映画)

5.0

この作品が1973年に作られていた事に驚きました。
デザインの美しさ、独創性は今見ても革新的だと感じます。

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

5.0

夜が明ける前が一番美しい。
明けない夜はない。しかしそこではなく夜の静かな時間が一番幸せであるというところに焦点を当てた素晴らしい映画。
苦悩し、葛藤し、もがいて、しかしそこで生まれた助け合いが朝の光
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

5.0

我は死なり 世界の破壊者なり

圧倒的な三時間。伝記物としてもいい話にせず、変にドラマを作らず、映画によくあるマジョリティに都合のいいマイノリティ、殉教者オッペンハイマーとして描かず、オッペンハイマー
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シェラ・デ・コブレの幽霊(1964年製作の映画)

5.0

古き良き映画でした!
岸本佐知子さんのポストを読んで気になり鑑賞しました。
様々な部分で受け取るものが多い映画でした。映像も美しいく良い時間を過ごせました!

瞳をとじて(2023年製作の映画)

5.0

何が凄いというわけではなく、しかし、凄いと感じさせる緊張感がありました。
ビクトルエリセのリアリズムへの徹底的な探求は映画におけるリアリズムを深く考えさせられました。
二つの映画のリアリズムは同じ様に
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東京物語(1953年製作の映画)

5.0

シェイクスピアの「リア王」に思いやりの尊さをプラスした傑作。
悲惨な時代であっても心は貧しくならず誰かを思いやる気持ちは世界共通で時代を越える。豊かな今よりも貧しいこの時代の原節子の方が心が豊かに感じ
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

5.0

原題が「Poor Things 」なので「哀れなるものたち」という邦題では探れない気もしていて原作が気になりました。
実写でしか表現できないファンタジーがありました。
存在とは何か?ベラの秘密はなかな
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ユージュアル・サスペクツ(1995年製作の映画)

5.0

アガサ・クリスティーの「アクロイド殺し」で認知された『叙述トリック』を映像化した作品で最も成功している作品です。
『信用できない証言者』に加えて新たなトリックがあり、その仕組みは素晴らしく2024年現
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ヴェルクマイスター・ハーモニー 4Kレストア版(2000年製作の映画)

5.0

2時間25分で37カット。恐るべし。
絵で観せる。とはこういう事だと思いました。暴力の無意味さ、虚しさ、暴力の終焉を一つの絵で感じました。
映画は平面の表現ですが、タルコフスキーは平面で絵画的なのに対
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

5.0

野木亜希子×山下敦弘のコラボは最高の破壊力でした!
奇妙な友情が不思議で最高に可笑しい物語を見せてくれます❗️
何気ない世界にもドラマはあり、価値観が違う事によって救われる関係性もある。

ノスタルジア 4K修復版(1983年製作の映画)

5.0

究極の映像美❗️
小さな意味のない行動に見えても救済を想う事で世界は変化せざるをえない。

「タルコフスキーは難解だという人が多いが、私はそうは思わない。タルコフスキーの感性が並はずれて鋭いだけだ」 
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ストップ・メイキング・センス 4Kレストア(1984年製作の映画)

5.0

かっこいい!
トーキングヘッズ、トムトムクラブ、カッコ良すぎる!
ライブを映像にして尚且つその迫力や熱狂を伝えるのはすごい!
ジョナサン・デミは凄いと思いました!

映画 ○月○日、区長になる女。(2024年製作の映画)

5.0

過去を語るより、未来を語ろう。
70年前の政策で道路を作るより、今の私達が生きて行きやすい街を自分たちで作らなければいけない。
選挙に行けば世の中が変わる。
多くの人々に観てほしい映画。
トークイベン
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千年女優(2001年製作の映画)

5.0

藤原千代子の心の宇宙を一緒に旅する映画。

誰かを思い続けるという事。
偏愛。
ある意味「パーフェクトブルー」と表裏一体に思える。
脚本も素晴らしく美しく、映画に型なんて無いく、作れと言われても作れな
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野球どアホウ未亡人(2023年製作の映画)

5.0

梶原一騎的世界観を持ち合わせながらもスタイリッシュでいて笑いを創り出す。これはすごい映画だ!

父、帰る(2003年製作の映画)

5.0

虚実皮膜、兄は何かを悟った人間に変化した。演技ではなく。
兄を演じた、ウラジーミル・ガーリンは現実と虚構の違いがわからず同じ芝居を繰り返す事が出来ず毎回違う芝居に変わってしまう。また虚構に耐えきれずい
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NO選挙,NO LIFE(2023年製作の映画)

5.0

何がいいって、成果ばかり求めるこの世の中で報われるかどうかわからない。しかし、前に進む。
そんな生き様感動しないわけがない。
2024年現在、明日の日本の為に見て欲しい映画。

ガザ・サーフ・クラブ(2016年製作の映画)

5.0

ガザを知る上で見て欲しい映画です。
戦争、海、束縛、運命、若者、闘争、孤独、希望、少女、孤立、宗教、波、自由、絶望、脱出、青春、反抗、様々な映画に必要な事が入っています。
そして小さな平和が今危機に晒
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羊たちの沈黙(1990年製作の映画)

5.0

ジョディ・フォスター演じるクラリスはタフでストイックで知的なヒロイン像を作ったといえる作品。後の映画のヒーロー、ヒロイン像に大きな影響を与えたと思います。
また、アンソニー・ホプキンス演じるレクター博
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ディア・ハンター(1978年製作の映画)

5.0

こんなにカッコいいクリストファー・ウォーケン見たことがない!

インセプション(2010年製作の映画)

5.0

カッコいい。夢の中なのでなんでもあり。
簡単な法則性があるがそれも違和感なくハマっている。
諜報機関的な存在のバックボーンはいらないと言う事を証明している。

デヴィッド・ボウイ ムーンエイジ・デイドリーム(2022年製作の映画)

5.0

カオスは必要だ。
明白な物など存在しない。
何かにしがみつく事はない。
その自由な精神に触れるだけでとても価値のある作品!

ヤジと民主主義 劇場拡大版(2023年製作の映画)

5.0

彼らが共産主義者を連れさったとき、私は声をあげなかった。
私は共産主義者ではなかったから。
彼らが社会民主主義者を牢獄に入れたとき、私は声をあげなかった。社会民主主義者ではなかったから。
彼らが労働組
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吸血鬼(1932年製作の映画)

5.0

普遍的な価値観という事を知る事にとても価値があると思いました。
多様性というものを現在の空間的な距離や民族的な価値観で測る事も大事であると同時に過去や未来という時間軸による多様な価値観もありとても貴重
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バグダッド・カフェ<ニュー・ディレクターズ・カット版>(1987年製作の映画)

5.0

血の繋がりや組織体ではなく「バグダッドカフェ」という場所に「家族を見出す物語」そこにいる人々は家族である。
しかし「Too much harmony」と言って去っていく彼女が印象的で調和が取れすぎても
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枯れ葉(2023年製作の映画)

5.0

最小限の表現で最大限の暖かさを作り出している。格差、戦争、幸せとは?
正義の側に立つことはなく、弱いものの側をただ見つめている。
出会って生きていく事の尊い「何か」が描かれている。

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

5.0

同じ日は存在しない。
同じ世界は存在しない。
同じ物も存在しない。それが人間的である。
イコール=ではない日々。
世界は少しづつ変化している。木漏れ日の様に優しく、静かに。
孤独の豊かさ、自由の尊さが
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ 完全版(1984年製作の映画)

5.0

セルジオ・レオーネの遺作で代表作。
229分の長さにも意味があり二人のギャングの生き様を美しく残酷に描いています。
デニーロが活躍するのは1920年代の終わりから30年代初め、ニューヨークのユダヤ系ギ
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ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)

5.0

怖すぎる。救いが無さすぎて悪魔の仕業で良かったと心から思いました。
これが人間の仕業だったら最悪過ぎたのでホラー映画で良かったと思えた稀な映画。
自分の観た怖い映画ベスト3には挙げたい映画です。
もう
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パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

5.0

つまらん題材などない。つまらない作家がいるだけだ。ジョナス・メカス
もし怖い映画を三本挙げる事になったらそこに入る一本。怖すぎてアニメでよかった。と心から思えた作品。
無駄なく物語を進めていく演出の上
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ゴーストワールド(2001年製作の映画)

5.0

シニカルでユーモラス。
めちゃくちゃ面白い。
日常はヘンテコな事ばかり。そんなシニカルではあるが穏やかな視点が面白さを引き立てています。
辛辣さだけではなくとても繊細で傷つきやすい劇中のこの雰囲気はと
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