小嶋貴之さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

小嶋貴之

小嶋貴之

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聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

本編は捕まってからだった…。

異なる価値観を容認できない社会は怖い。

逃してやると言う約束が反故にされたり、娼婦に対する考えが様々だったり、価値観が混乱してるのも伝わる。

イランの女性軽視の凄さ
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シャドウプレイ 完全版(2018年製作の映画)

3.5

この大作でもロウイエお得意の手持ちカメラぶん回しは健在だったが、客観が必要なこの手の物語には合わないと思う。
主観ぽくエンドロールはノスタルジーでまとめててエモいが、話もそれほど込み入って無くて、とは
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ネズミ捕りの男(2023年製作の映画)

3.0

ウェスアンダーソンらしい、アナログに拘った見せ方だったり、ちょいグロ込みのユーモアは良かったが、それ以外何があったのか…。

テロルンとルンルン(2018年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

シンプルな物語を丁寧に繊細に描いているのは好感持てた。

が、ところどろ演出が甘い。
例えば母がテロルンが外出した事に気づく所。母が驚いて持って行った食事を落とした音に気づいて、慌てて外へ出る弟。先立
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不都合な理想の夫婦(2020年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

よく出来た崩壊映画。

やたらデカくて古い屋敷が不気味さをさらに演出していて、身分不相応なものを抱えた事によって暗雲立ち込める空気がビジュアルで伝わる。

ラストの夜中をくぐり抜け朝で終わるのも、家族
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親切なクムジャさん(2005年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

パクチャヌクの作品は映像に特化してて、しかも広角レンズが好きなので軽く感じるが、その特化した映像が強いのと、表現がグロテスクなのに品があるので、安っぽく感じないのが特徴。

この作品はその良い例だと思
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バーナデット ママは行方不明(2019年製作の映画)

-

全体的な軽快なセリフのやり取りや展開、芝居は見やすくて楽しかった。
ただなんかハマらなかった。

体調的に寝てしまったので点数なしで。

(2021年製作の映画)

3.7

こちらは不気味さと可愛さが相まって、見やすくもあって良かった。

オオカミの家(2018年製作の映画)

-

寝不足すぎたのか起きたり寝たりで点数はつけないでおきます。

すごいのは分かったけど、冒頭からマンキンで見せるのは勿体無いと思う。
徐々に見せてくれれば、こちらもいろんなところに気を回せるし、イマジネ
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天使(1982年製作の映画)

4.0

20代にやや心酔した映画。

結局野生爆弾とかとやってる事は同じだと思う。

リバーシブル/リバーシブル(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

主役の方の芝居が良かった。

重いテーマに向き合い、映画的な面白さも感じさせる脚本は見事だけど、テクニカル部分が弱くてわかりづらいのは残念。

あとラスト、実は妄想でした、というオチはあまり感心しない
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セクシー・ビースト(2000年製作の映画)

3.7

MVの鬼才、ジョナサン・グレイザー。
大傑作ジャミロクワイの「virturl insanivy」やradioheadのMVなど、ストイックな切れた天才のイメージだったので、もう少しドシリと構えた堂々た
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野性の証明(1978年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

勢いのある角川映画で迫力あって面白いが、この頃のこの辺りのアクション系の映画は感情の流れが雑すぎて気持ちが乗らないのが残念。
テンポ早いのは飽きなくていいけど、サクサクすぎて感情を感じる前にシーンが変
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ちょっと吐くね(2023年製作の映画)

3.2

強迫観念の話。
とても舞台劇ぽく、アップの積み重ねで、あまり映像化した意図が見えない。
テーマは面白いし、セリフの論理立ても良いんだけど、伝えたいが強すぎるのか、とても説明的。

あと全てのクオリティ
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リテイク(2023年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

まずはキャラクターが良く作り分けられている。
セリフもとてもリアルで上手い。
二周目でアリサが話し出したり、その辺も憎い。
映画内映画とこの作品のテーマが同じ所も上手い。どうしても観客にそれを考えさせ
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花と修羅(年製作の映画)

3.3

撮影、照明、グレーディングはPFFの諸作品よりもクオリティ高かったけど、脚本が弱い。
転校生の女の子がとても累計で(特に登場シーン)、大事なキャラクターなのに、影が薄い。

もっとあのキャラクターの内
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ダブル・サスペクツ/ルーベ、嘆きの光(2019年製作の映画)

3.2

見やすく、事柄が常に起こるので、飽きずに見れたが、脚本がとっ散らかった印象で、なんの話かわからなかった。
同性愛カップルの事件も途中から起こるし、放火の話はどこへ行ったかわからなかったし、いろいろ中途
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ホモ・アミークス(年製作の映画)

3.4

説明しに行ってるカットが多くて映画自体は上手く無いなと思うし、ちょっと予見しやすい展開はもう少し何かして欲しかったが、ディテールが面白くて見れた。
全体的にセンスがいい。
お金のないウェスアンダーソン
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二重生活(2016年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

面白くは見れたんだけど、脚本が要素多く纏って無い印象。
最初の尾行は丁度一時間で終わってしまうので、その後に起こる事柄も絡まずバラバラで、ただ時間軸だけで繋がっている。

伝えたいテーマは好きだけど、
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うらぼんえ(2023年製作の映画)

3.2

短編としてまとまっているが、まとめちゃったな、と言う印象。
多少コメディ要素入れたり脚本器用だなと思う。もっと変な笑いとかならワクワクしたが。

ちゃんと仏壇の写真を押さえたり、ああ言う説明的なカット
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逃避(2023年製作の映画)

3.5

芝居が上手い、と思ったらキャスト見て納得。最初、とてもビデオぽいチープな画質(PFF好物の)なので、村上由規乃とか出てるなんて思わないから気付かなかったけど。

最初画が弱いのでダラダラ見てたが、見て
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サッドカラー(2023年製作の映画)

3.3

「鳥籠」と同じプログラムだったので、この作品の技術的クオリティの高さを余計強く感じた笑。
画作りも照明も音も芝居もしっかりしてる。
スタイリッシュで美しい。

けど、それだけだった。
怖くもないし悲し
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鳥籠(2023年製作の映画)

3.3

思ったより良かった。

PFFぽい技術不足の作品、だけど思ったより良かったのは、多分監督が実感したことだけを描いているからだと思う。
実感した事だけで描いてるので、脚本になりきれてない気がした。

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ほつれる(2023年製作の映画)

4.0

前作同様傑作でした。
どなたかが「感情を読み解くゲームが好きな人には最高」と書かれてて、その通りだと。
門脇麦が緩やかに苦しめられていくのが、素晴らしく、その都度いろんな思いを巡る。
罪悪感あったって
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夜の片鱗(1964年製作の映画)

3.7

とにかくスタイリッシュ。ファッショナブル。
桑野みゆきのスタイルの良さと当時のファッションがこれでもかとばかり楽しめる。
完全にウォン・カーウァイと並ぶ美しさ。

それでいて情夫への感情の変化も丁寧に
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記憶の行方(2016年製作の映画)

3.4

設定はとても好きなんだけど、それ以外の部分を描き過ぎてて、テーマがボケてしまってる気がした。
ガブリエルを偽物と言ってるのも伯父だけで、保護司が疑い出すくらいで終わっちゃうのも、勿体無い。

あと邦題
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完璧な若い女性(2023年製作の映画)

3.6

いやーなんだろ、すごく惜しい。
攻め攻めの構図も昭和歌謡映画の世界観も楽しいし、全体的に森田芳光な感じもある。ジャームッシュな感じもある。村上春樹も感じる。要は80年代感。全部大好きなのに乗り切れなか
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流れる(1956年製作の映画)

3.9

切ない終わり方。

オールスターキャストの安心感。

赦し(2022年製作の映画)

2.9

このレビューはネタバレを含みます

最後まで何をもって赦すのか赦さないのか、がわからなかった。
これじゃ、赦したんでなくてただ疲れたからやめただけ。にみえる。
それも人間だろうけど、そう言う事が言いたいのかな?

あと被疑者が虐められて
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トム・アット・ザ・ファーム(2013年製作の映画)

3.6

いろんな要素があって、スリラー一辺倒でないのは好き。
ただ兄の悲しみに集約するには、描写が足りなくて残念。
でも設定は好き。

エドワード・ヤンの恋愛時代 4K レストア版(1994年製作の映画)

4.7

見直す形になったんだけど、思った以上にコメディだった。
感情の繋がりとか突っ込みたくなる部分もあるけど、最高な映画。

基本ワンシーンワンカット(そうじゃ無いシーンも2、3あり)で芝居を大切にしている
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そして僕は途方に暮れる(2022年製作の映画)

3.5

芝居はいいんだけど、で何?と思った。
逃げまくるという設定は面白いんだけど、展開に意外性が無いというか、意味がないと言うか、こちらが想像する幅が無いというか…。

藤ヶ谷太輔の顔がいい。

はこぶね(2022年製作の映画)

4.0

この映画を見て思ったのは、主役は何もしようとしなくていいんだと言うこと。
ちゃんと周りに反応していれば、あとは見る人が勝手に想像してくれる。何かやるのは想像を邪魔しかしない。
唯一運転のシーンのみ、主
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