小嶋貴之さんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

小嶋貴之

小嶋貴之

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傀儡(2017年製作の映画)

3.5

PFFに応募される作品としては、相当技術レベルは高い。お金もかかってる。

しかし脚本が弱い。主人は一本調子だし、事件の真相も急に出てきた感じ。
いろんなことを事前に振っておかないと、全部後付けの説明
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ペトラ・フォン・カントの苦い涙(1972年製作の映画)

3.8

思った以上にストレートでシンプルだけど、見事に支配の原理を映像化している映画。

カーリンが出てくるまでが長くて辛かった。
それ以降は悪魔のようなカーリンに振り回されるペトラの気持ちもよくわかり、楽し
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偽りのないhappy end(2020年製作の映画)

3.3

脚本が良くない。

何を伝えたいのか整理できてないし、ミステリーで引っ張りながら、それを成立させる事を放棄してて、多分裏設定的にも決めてないと思う。
全てわからせろとは言わない。
せめて何かしら想像さ
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(2023年製作の映画)

4.0

人間なんてみんなクソ。
と言うシニカルさ全開のたけし節。
戦国時代の地獄めぐりも楽しい。

全ての緊張感を壊すコメディを入れてるのも、良い。カッコよく見えるのをちゃんと壊してる。
やっぱ人間クソなんで
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からっぽの横(2018年製作の映画)

3.0

画造りは好きだった。
話の設定も好きだった。

けど全体が緩慢過ぎた。
関係性がどうでも良くなるくらい、ゆっくりで、そこに何も見つけられなかった。

小さな声で囁いて(2018年製作の映画)

3.4

ちょっとしたユーモアは面白いし、温度感低めな突き放した演出、撮影も悪くない。エドワードヤンかと思った。

けど、それだけだなー、と思った。

彼氏の気持ちはわかるけど、過去を全く説明してない分、それ以
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ファースト・ピアス(2022年製作の映画)

2.0

まず撮影が厳しかった。
部屋をなぜ無理矢理あんな広角で撮るのか。
ヨルゴスランティモスの様な美学やコンセプトがあればいいが、全部撮りたい為、無理矢理撮ったとしか思えなかった。

ロケーションも窓に鉄筋
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正欲(2023年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

ある意味、楔の様な作品。
この10年で世界が大きく変わった事を再認識した。
世界は一つでなく多様で、普通という言葉の陳腐さが身に染みる。

まずガッキーが素晴らしく、こんなにキラキラしなさが立ち振る舞
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清作の妻(1965年製作の映画)

3.8

さすがの増村、テンポが凄くいい。
全くダレることなくスルっと見れてしまう。

そして若尾文子、一人際立ってて美しく、どハマりの役でした。

最初に清作を好きだった女がもう少し何かしでかすかと思ったのと
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ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

3.8

小粋な映画。
ただ日本人でない人や二、三十年後に見るとどう見えるだろうか。

ザ・キラー(2023年製作の映画)

3.7

展開も感情も無いけど、積み重なる整理整頓された映像と芝居と緊張感だけある映画。

ある意味物足りなさはありつつも、作家性とは職人的技量が支えるモノだと再認識出来た。

あとthe smith。

恋人たちの予感(1989年製作の映画)

3.8

シンプルだけど、ディテールに細かいアイデアが練られていて、楽しい。

あとメグ・ライアンの表情の豊かさ。
淡々として表情の少ないビリー・クリスタルを、受けるメグ・ライアンが表情の豊かさで返す事で、逆に
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.8

深みは全く無いけど、普通に面白かった。

CGもリアルを捨てて、絵画的な方に進んでて良かった。日本人らしい。

脚本的には人物の感情の流れが雑なのが気になった。

ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)

3.6

思った以上に素直な映画で、それが物足りなかった。
設定も面白いし、緊張感もあるし、飽きないけど。

あとウェンが可愛いし、芝居出来すぎて凄い。

階段の先には踊り場がある(2022年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

基本会話劇なんだけど、時間操作や、ワンカットの中のトリックなど、映像的にも楽しめて、芝居の空気感や台詞も面白くて楽しめた。

ゆっこが滝に対して悪いと思う気持ちがイマイチ曖昧なので、そこが弱くてグッと
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数多の波に埋もれる声(2015年製作の映画)

3.2

つまらなくはなかった。
けどステレオタイプが行列してる映画だった。多分ジョンウィックとか、そういうのが狙いなんだろうけど、独り言とか説明台詞とかとても気になった。
あとクライマックスがフワッとしたまま
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左手に気をつけろ(2023年製作の映画)

3.7

なかなか変な映画で面白かった。
主人公の感情はとても幼くて、そこに深みはない。
しかし取り巻く世界がいろいろな想いに満ち溢れて面白い。
言いたい事はラストのテロップで言っちゃってるのは微妙。

あと監
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父ありき(1942年製作の映画)

3.6

全てを丁寧に掬い上げるところに叙情を感じる。
音が聞きづらかったり、イマジナリーラインもおかしいが(二つのことの事情は違うが)関係無く伝わった。

とてもシンプルな映画。

消えない灯り(2022年製作の映画)

3.8

面白かった。
緩まない脚本が見事。飽きそうなタイミングで登場人物や過去の疑惑が出てきて、飽きる間もなくラストまで。

主役マリのバックグラウンドも説明しないハードモードなのに、主役の織田美織の芝居でち
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ビフォア・マイ・アイズ(2023年製作の映画)

2.8

Netflixで配信されてるくらいなので、技術的なクオリティはあるんだけど(編集は上手く無い)、中身がなさ過ぎる。
バラエティの再現ドラマくらいの内容。
使い古されたネタなのは良いとして、それをどうし
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HAKUSHI PROJECT vol.2(2023年製作の映画)

3.7

両方ともよく出来てたと思う。

「お姉ちゃんのダメ出し」はわかりやす過ぎて少し物足りない。あれで終わるのかよ、とも思った。
「消える陽」こちらの方が緊迫感、リアリティあって好み。

ラブホテル(1985年製作の映画)

3.5

こういう情念系はあまりピンと来なくて、ラストカットでやっとグッと来た。
ただあの桜吹雪は多くない?

親密な他人(2021年製作の映画)

3.6

お話は隙がありつつも、飽きさせず面白かった。

主人公の家が簡素でストイックな変質的世界観はいいと思う。が、美学が足りないのか、安っぽいのと、撮影も照明もラフで隙をたくさん見せすぎてる。世界観と撮り方
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水曜日(2021年製作の映画)

3.0

とてもシンプル。
手法は面白いけど、何か心を揺さぶるものが欲しかった。

夜、鳥たちが啼く(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ねちっこくもストレートな話。
主人公の気持ちはわかる。あんなに無茶苦茶では無いけど。
恋愛以外の関係性も見たかった。

一つだけ文句言うと、タクシーで男と家の前までは来ない気がするな。

アンダーカレント(2023年製作の映画)

3.8

今泉力哉的面白さは健在。
そしてぽくなさもあって面白い。

が、ちょっと喋りすぎかなぁと思った。
伝わるのか不安だったのかな。
この話はあんなに親切で無くていいと思う。
長さは感じなかったけど、ここで
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スキン・アンド・ボーン(2022年製作の映画)

3.2

クオリティ高い。
ただ解釈?の幅が広くて、ボヤッとした印象。

お早よう(1959年製作の映画)

3.8

可愛い作品。
ながらも、この当時には珍しく「無駄」の必要性を説いている。
子供に無駄と評された言葉で繋ぐラスト近くの佐田啓二と久我美子のホームの会話も見事。

シェアハウス(2022年製作の映画)

3.3

古いホラー映画テイストが決まっている。
全くセリフが無いのに伝わるのも凄い。
内容自体はドタバタで物足りないが、それも味かな。

iPhoneでこれだけのものを撮ってしまったのは素晴らしい。

シールド(2021年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

面白い。

まず設定がいい。
幼い姉妹が残された別荘、窓の外には倒れてる人、そこへ防護服を着た男がやってきて防護服がもう一つしかないから一人づつ連れて行くという…。

演出も上手くて、セリフでは無く、
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死刑にいたる病(2022年製作の映画)

3.6

グロさは怖かった。
阿倍サダヲも良かった。
細かい接見室?でも演出も面白い。

が、脚本が纏めきれてない印象。
真相が全て後出しのセリフ頼りなのが残念。

夏至物語(1992年製作の映画)

3.3

非常に岩井俊二。
20何年前に見た時と印象は変わらず、レトロな世界観が、主人公の奇行?の為に浮いてしまってる気がした。
「こういう世界、いいよねー」が聞こえてくる。
その奇行、ナレーションは面白くはあ
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西鶴一代女(1952年製作の映画)

3.9

淡々と客観的な描き方に、最初は入ってこなかったけど、扇子屋での楽しそうなお春を見てから、グイグイ入ってきた。

五百羅漢に自分のこれまで出会った人々を重ねる描写が人生を感じさせる。

幡ヶ谷のバス停で
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ジョン・ウィック:パラベラム(2019年製作の映画)

3.5

勢いでこっちも見た。
おもろネタ集なんだけど、ちょい長いか。

ジョン・ウィック(2014年製作の映画)

3.5

こういう映画だったんだ。
中身0と振り切ってて素晴らしい。

でも2以降見る必要は無さそうです。