小嶋貴之さんの映画レビュー・感想・評価 - 39ページ目

小嶋貴之

小嶋貴之

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ワンダフルライフ(1999年製作の映画)

4.1

「この世を去る時にあなたが一番大事にしたい思い出はなんですか?」
と問われ、困ってしまい
「私には情熱的な恋も気持ちが煮えたぎるような高揚も今まで何も無かった」
と話す出演者に思わず同調してしまう。
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希望のかなた(2017年製作の映画)

3.3

アキ・カウリスマキの映画は眼差し。
時代錯誤させるくらいの語り口と美しい画作りは相変わらずで、エドワードポッパーの様。
移民の厳しさを具体的に描いているのは、それだけ現実が差し迫って来ている、というこ
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南瓜とマヨネーズ(2017年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

悪く無かったけど、原作が前のものだからか、主題の鮮度の無さが気になった。少し今とズレかけてる気が。
最後の猫の歌は良かった。

ストレンジャー・ザン・パラダイス(1984年製作の映画)

4.5

「何故これが良いのかわからない、評価されたから良いと思ってるんじゃ無いの?」
と言ってる人がいるけど、その程度でここまで評価されないでしょ。
人を疑う前に己の感覚を疑え。

公開された時は万人が真似た
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永い言い訳(2016年製作の映画)

4.5

身につまされた。
多分自分も同じ状況になっても泣けないだろうし、言い訳して誤魔化すだろう。
主人公のエゴイストさも、自分の何処かには一部あるはず。

そして脚本、映画が上手い。上手すぎる。上手すぎてあ
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わたしたちの家(2017年製作の映画)

4.0

今年見た映画で凄く心に残ったものの一つ。
演出、シナリオは突っ込みどころが多いのだけど、やろうとしている事が新しいと思う。
不確かなものばかりのこの世界で、何かしら結論を付けてしまいがちな作品が多いの
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3-4x10月(1990年製作の映画)

4.9

大傑作。
北野映画はこれ以降、これのバージョン違いでしか無い。

ムーンライト(2016年製作の映画)

3.0

思ったより実験的な映画でアカデミー作品賞が意外だった。
当事者の感情が主観で描かれるが、あまりそういう表現は自分には合わないのかもしれない。

の・ようなもの のようなもの(2015年製作の映画)

3.3

傑作「のようなもの」の35年後の続編。
同窓会の様な映画で、前作ほどの楽しさ、切なさはないものの、角のないふわっとした味わいが良かった。
特に「シーユーアゲイン雰囲気」が掛かるとあの時のあの時代が蘇っ
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白夜(1971年製作の映画)

3.5

この前みた2/デュオと同じく恋愛映画だが、見事にアプローチは真逆。こちらは綿密に演出し演者には勝手な演技をさせない事で、的確に監督の意思を伝える作法。
無駄な動き、情感を廃し、そこにあるドラマ、感情を
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2/デュオ(1997年製作の映画)

4.5

脚本の無い話し合いながら作るアプローチが見事に臨場感を生んだ傑作。
ワンシーンワンカットの為、ショットによって演者の表情がわからないことがあるが、見せない事で想像させ、より深い痛みを伝えてくれる。
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白と黒(1963年製作の映画)

4.1

早すぎた傑作と聞いて鑑賞。
確かにド級の演出と脚本で今の人なら凄く楽しめる。
見事にミスリードを繰り返し観る者を翻弄していく脚本も去る事ながら、的確で骨太な演技、そしてワイドレンズを使った立体感のある
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