kissenger800さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

運命の回り道/リンボー(2020年製作の映画)

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難民申請結果が出るまでのジリジリと何もできず魂だけが削られていく期間、それがまさしく原題のいうlimboなんですが、聖書的な解釈から離れた現代語として解釈するほうがしっくりくるとはいえ、運命が回り道を>>続きを読む

パディントン 2(2017年製作の映画)

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見た直後に何も書くことねーなー。と思って1週間が経つとあら不思議、どんな作品だったかの記憶もきれいになくなっているじゃありませんか。

- 原作における主人公ぬいぐるみクマの設定、戦争孤児が写されてい
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さよなら、私のロンリー(2020年製作の映画)

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一回積んでしまうとネトフリ視聴期限もうすぐ終わるよ。まで来ないと見ないマンなので危うく見過ごすところでしたが、いやーこれ良いじゃん、たとえば『コーダ あいのうた』(2021)およびそのオリジナル、毒親>>続きを読む

87分の1の人生(2023年製作の映画)

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ドラマ見ない班ですがなぜか『DOPESICK アメリカを蝕むオピオイド危機』(2021)はちゃんと見ていておかげさまでオキシコンチンのタチの悪さは説明不要で伝わってくるし、同じく「¥マネーの虎」もとい>>続きを読む

スピリットウォーカー(2020年製作の映画)

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デンゼルの何だっけ……ああ、『悪魔を憐れむ歌』(1998)が同じコンセプトで、あっちはアレが活躍するため一種観念的なんですがこっちはラブライン中心で断然ポップ。
と、親切なネタバレ解説を試みるも比較対
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僕の中のあいつ(2018年製作の映画)

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ぜんぜん関係ない作品を見ていたら1世代下の俳優の人物造形に、うーん、その方角だとどう頑張ってもパク・ソンウンの二番煎じにしかならんよ。という感想に至ったせいでもともと見る気なんか無かった本家主演タイト>>続きを読む

声/姿なき犯罪者(2021年製作の映画)

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主人公のバディ役を務めるイ・ジュヨンー同姓同名多数なせいで『野球少女』(2019)や『なまず』(2018)、『ベイビーブローカー』(2022)のイ・ジュヨンと混乱しそうですが違うひとですー彼女のひな壇>>続きを読む

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

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相当幸福な観客として出会いまして、何がどうという具体的な特記事項もないままに満腹しました。強いて挙げると、あの頃の香港はもう今の世界線には存在しないんだ。って寂しさが基調にある一品でしたよね。みんなそ>>続きを読む

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

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スピルバーグ作品では『A.I.』(2001)にわっ、こんなパーソナルな作品撮るんだ。と劇場でものすごく驚いた公開時を思い出しました(あれお母さんが恋しい、しか言ってないんですよね)。
彼のユダヤルーツ
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クリード 過去の逆襲(2023年製作の映画)

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監督デビューとしてどうか、という観点で個人的に興味深かったのは主人公夫婦の娘をそう描くんだな。
というところだったのですが、そもそも撮影も脚本もキャスティングも、それぞれに専門家が立つのに、世間には「
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遠地/本当に遠い所(2020年製作の映画)

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トンマナ定まっているので見ていて余計な気をつかう必要がなく、インディーズであることをうっかり忘れそうになるほどなんですが、そのサービスショット要らんやろが1ヵ所あったのと、そもそもこのジャンル疎いのに>>続きを読む

ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

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物語が持つ豊饒に比して語り口の無骨、生硬が気にならんではなく、色味とか音響とか必然ともなって散らされ配されるキャラクターのバリエーションとか、「正解」があらかじめ存在してそこに向かう古典劇のような。>>続きを読む

ワンダーストラック(2017年製作の映画)

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五十嵐大「聴こえない母に訊きにいく」(2023)ってエッセイがありまして。病で聴力を失った父、生まれながらに聞こえない母、その両親から生まれたCODAの筆者がお母さんの半生を聞きにいく話なんですけど、>>続きを読む

TSUNAMI-ツナミ-(2009年製作の映画)

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襲い来る高波から逃げ惑うソル・ギョングとハ・ジウォンを見ながら思ったのは、ああこれ怪獣映画のモブと同じだな。天変地異は突然やって来て俺たちを翻弄する(=まえから知ってた)、かろうじて生き残ったら十年単>>続きを読む

ジョゼと虎と魚たち(2020年製作の映画)

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原作未読邦画未見のひとがこれ単体で見て一種飛躍する結論についていけるものだろうか。という大きなお世話感想はどうしても出ますが、定型ハッピーエンドに向かう気がしねえ、という予感は鈍い視聴者にも早々に訪れ>>続きを読む

悪魔は誰だ(2012年製作の映画)

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ミステリーとして一定の型におさまる展開なので(中略)どうでもいいところに感心したりしていました。

- なぜか教養の無さをdisられるチョン・ヘギュン、あそこ割と突然だし変な説得力あったけど何
- キ
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ロスト・バケーション(2016年製作の映画)

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近年本邦に顕著なサメ映画アゲにいっさい与しないのはサメ映画ってラベルの特性に依存してすべてを他責にしたい底意がミエミエだからで、要はしょーもない映画を見てしまった時間を返せ的な全責任はどこまで行っても>>続きを読む

生まれてよかった(2020年製作の映画)

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もしかすると100円セールなことに気付かないままだったかもしれない仮定法過去完了怒りを抱えながら再生したわけですけれど(アマプラのインターフェースな!)

- 韓国インディーズ、作品の足腰の強さがその
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ユー・キャン・カウント・オン・ミー(2000年製作の映画)

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ハリウッド枠組みで表現されるからこそ滲む本作の滋味は否定しませんが、基本こういう物語はフィクションにおいては無論のこと、現実世界にものすごくたくさん在って、つまりこの映画をホメるひとが不当に多いと感じ>>続きを読む

ドリーム 狙え、人生逆転ゴール!(2023年製作の映画)

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仮に邦画でこれやられたら目も当てられんなー。が最初の感想で、韓国語いまだに分からない恩恵を受け見終えましたが

- 物語の核に据えられたビッグイシュー誌が提起すべきイシューは極端に矮小化され、それは『
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麦秋(1951年製作の映画)

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何回か文句言ったことありますが小津はどれが未見タイトルなのか判別困難で、それはキャスティングとタイトルのせい。もう順次filmarksに登録していくしかないね。
そしてこれ、代表作のひとつなのに今日の
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グロリア(1980年製作の映画)

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いまだに世界から愛され続ける『レオン』(1994)のレビューを
うへ。
で始め、そうだ俺は『グロリア』(1980)見ようと思ったんだった。
で終えてしまった数週間前の自分に義理堅く再見したんですけど、
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

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いつも文句ぶーぶーなジェームズ・ガン作品、たとえば楽曲群の使い方が浅いとか逆に分かりづらいとか、要するに難癖つけてきたんですよ私。それが今回そもそものプロットが良い感じに嵌ったこともあって、文句ねえな>>続きを読む

ディナーラッシュ(2000年製作の映画)

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うっかり「会話がぜんぶニューヨーカー」ってキャッチーな説明に飛びつきそうになるんですけど、たとえば東京名古屋大阪福岡札幌って並べたときの「大阪っぽい」会話、ありますね。
大阪っぽさで重要なのは、会話に
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大巨獣ガッパ(1967年製作の映画)

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ほかに見るものあるだろうって言うけど夏休みの昼下がりってこういう昭和特撮を見るのが正しい過ごし方よね?

- とある雑誌の創刊「5周年」記念イベントでものすごく金かけた企画が実施される設定なんですけど
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華麗なるリベンジ(2015年製作の映画)

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5年ぶりの再見だったんですけどクライマックス前に寝落ちしてしまうの巻。もちろん飲みながら見ていたからではあるんですけど。

- カン・ドンウォンが履かせてもらっている「男前下駄」の高さと双璧を為すのが
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The Witch/魔女(2018年製作の映画)

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これはですね、アマプラ見放題終了と聞いて配信に2作目そのうち来るだろうし復習しないといけないなぜなら2020年元旦に見たきりで何も覚えていないから。という必然性があった再見なのでセーフなんです(誰への>>続きを読む

JAWS/ジョーズ(1975年製作の映画)

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見たことある作品再訪ムーブをケナすようなことを書いた矢先にこれ見る俺、言行不一致の罪で裁かれるべき。
なんですが、たぶん地上波以外で見たのは初で

- 昔から誰が生き残るのか問題の解に納得いかなかった
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

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V3世代すなわち宮内洋こそが絶対正義だった少年時代を過ごした者ですけど、それでも一文字隼人には絶大な憧れがありましてTVオリジナルで彼が旅立つ目的地だったブラジルの国旗を覚えたのも旧2号最終話のせいな>>続きを読む

もののけ姫(1997年製作の映画)

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あそこが頂点だった。と知ることになるの、てっぺん越えて下りにさしかかって、なんなら周回終わってからなのは観覧車を思えば分かるやつですけれど、これ公開初日に見ていたときにはまさかそんなことは思わず、次作>>続きを読む

ニモーナ(2023年製作の映画)

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世界各国にモンスターの造形ってあると思うんだけどこれはどう見てもbased on東映アニメで、なんならアクダイカーンまで言っていいんじゃ。って愛を込めて申し上げたくなるやつでしたが物語の大枠はそれこそ>>続きを読む

PIG ピッグ(2021年製作の映画)

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面白かったっすね、エンディングが流れるまでは。だってあの曲さあ……まあいいや、まずは主演の話から。

ニコラス・ケイジ、自分が何者かであることを証明するために悪戦苦闘して、証明したらしたで途方に暮れる
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サヨナラの伝え方(2016年製作の映画)

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主人公は猫なんですけどワキを固める人間の男性が寿司職人で、でもそれ必然性ないよね。って感想だったので制作年(2016)の日韓関係どうだったか検索したら朴槿恵の罷免直前で、えーと、よくわかりませんね。>>続きを読む

チケット・トゥ・パラダイス(2022年製作の映画)

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こりゃ老いについての映画ということでよろしいか。

スペンサー・トレイシーとキャサリン・ヘップバーンが編み出した文脈をこのカップリングで疑似的に再現できないか、みたいな制作サイドの思惑はちょっとだけ理
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マイ・ニューヨーク・ダイアリー(2020年製作の映画)

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見る前の俺
- どうせ俺がニューヨーク映画好きってところを衝いてこようとするんだろ、いいか、俺の心はちょっとやそっとじゃ動かないんだぜあとそもそも原題にニューヨーク無いしな
- シガニー・ウィーバーじ
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風の谷のナウシカ(1984年製作の映画)

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ちょっと前にネットで話題になりかけていた安田成美のイメージソングは劇場で流れたか云々は公開時に実際に劇場まで足を運んだ者としてはどうでもよく(俺は聞いてない/楽曲はまあまあPRされていた)言っておきた>>続きを読む