ポーランド板「浮雲」(1955年、成瀬巳喜男監督)、つまり戦後の腐れ縁物語、綺麗なモノクロ作品。
ここ1週間頭の中で巡ってる歌、
♪疲れ果てていることは 誰にも隠せはしないだろぅ〜ああ、この気怠さはな>>続きを読む
監督の思想と製作年からしたらもっとバイアスの掛かった作品になってもおかしくなかったけど、バランスの取れた良質の反戦映画になってる。
ちばてつやの戦記マンガ「紫電改のタカ」のラストシーンが名シーンで子供>>続きを読む
見ものはラストシーンだけかも、というかそれしか憶えていない。(汗)
蓮っ葉女を演らせたら当代イチだったスーザン・ジョージ目当てだったような記憶がある。
「続・激突!/カージャック」と少しゴッチャになっ>>続きを読む
心踊る作品ではないけど世間の評判よりは良質な青春映画だと思う。
配給がビダーズ・エンドという会社だからか爽やかな大団円ではないのだけど味のあるハッピーエンド、劇的な変化のない日常が三人それぞれに訪れる>>続きを読む
「玉の輿」か「自立」か。
アジア的には「玉の輿」解釈かもしれないけど、フランス資本が入ってるし、僕は旦那様の愛するが故の置き土産で「自立」だと思う、何となく「世界一キライなあなたに」('16)で御曹司>>続きを読む
英語の苦手なインドの奥様が、姪の結婚式の為、NYへ。
しかし、言葉の壁が有るばかりに酷い目に・・・
「インド版、初めての英会話」の惹句、本当は「インド版「英国王のスピーチ」」なんだけど、それじゃ、>>続きを読む
一言で言えばジャン・ベッケル版「デルス・ウザーラ」(黒澤明監督・1975年)なんだけど薄っぺらい。
インテリ(監督)が陥る病、都会人より地に根付いた地方の人達こそが逞しく哲学に満ちている、それ自体、イ>>続きを読む
ブレイク・エドワーズ監督のコメディは毎度毎度、途中で息切れを起こす、これもドイツ軍にバレてからグダる。
でも、そこまで馬鹿らしくて大笑いするからこの点数。(エピローグも好き)
彼のコメディ作品で息切>>続きを読む
米国司法長官を何人も生んだハーバード法科大学院。
主人公達が何故、ここまで必死に勉強するのか(現実の法科学院生は恋愛などしてる暇は絶対ないそうで)、それは人生の全てが最初の一年でほぼ決まるからなんです>>続きを読む
ジョージアに於けるアブハジア紛争。
日々、戦場が近付くなか出稼ぎ移民のエストニア人、イヴォとマルガスはみかんの収穫の為居残っていた、ある日イヴォの自宅前で遭遇戦があり敵同士の二人を助け自宅で養生させる>>続きを読む
無気力で人生捨てた奴は嫌い(同族嫌悪(笑))、でも片方だけならドラマでよくあるパターンだから許せるけど両方だともうゲンナリしてしまう「十九歳の地図」の嫌な感じを思い出した。まぁ、ボクシングに熱中し出し>>続きを読む
キュートなエマニュエル・べアールと蠱惑的なファニー・コタンソンを観てれば元は取れる?作品。
時々、素人劇みたいに変な間が有るけどシチュエーション・コメディとしても合格点を付けられる、でも、60分過ぎた>>続きを読む
溝口健二+早坂文雄が作った日本映画音楽の最高傑作と思っている。
映画音楽でありながらほぼメロディというものがない。かと言って効果音でもない、その場面に一番符号しながらより一層効果を最大値に持っていく。>>続きを読む
ナワーズッディーン・シッディーキー(日本での愛称 ナワさん)
初めて見たのは「めぐり逢わせのお弁当」のウザい見習い社員、次に観たのが「女神は二度微笑む」の威張り散らす鬼警視、後で配役表を見るまで同一人>>続きを読む
僕は断然「ノーカット・字幕派」だけど「吹き替え・カット版」の方が面白い映画も幾つか有る、その代表的作品がこれだと思う。広川太一郎さんが上手くて「またまただもの〜!」とかウケるのだけど、ノーカット板だと>>続きを読む
シェークスピア喜劇の面白さを上手く引き出してる。
男装のイモジェン・スタッブスがキュートに仕上がってるしヘレナ・ボナム=カーターもこんな魅力的な女優さんだったんだと再認識出来る。
只、執事マルヴォーリ>>続きを読む
これも一回目がダメで二回目に嵌まった作品。
ハチャメチャでチープで訳判らんくて、それでいて無駄に小さな伏線張りまくってグロテスクでチャーミングで楽曲が凄くいい。
そして何と言ってもティム・カリーのあ>>続きを読む
黒澤監督「蜘蛛巣城」の英語題は「血の玉座」と言うらしいが本作は「血の玉座」そのものの血まみれ「マクベス」。
しかし「マクベス」という鬱屈した作品の映画化としてはよく出来てると思う、淫蕩な妖気を感じさせ>>続きを読む
ビル・マッケイが選挙参謀たちのお陰で大統領選に勝ち、その勝利ステージから舞台袖に引っ込むと座り込んで「勝っちゃったよ、どうしよう」みたいな事を言う。
トランプが大統領になった時、トランプも同じ事考えて>>続きを読む
当時、ファンだったJ・ビジョルドの出演作では「まぼろしの市街戦」と並ぶ、もしかしたら不思議ちゃん系の「まぼろしの〜」より強気で活発で男勝りな本作の方が贔屓かもな映画。
思えばロバート・ショウも鮫やウツ>>続きを読む
実は余り内容を憶えていない、イーストウッド+アメリカン・ニューシネマだったなくらい。
只、最後のジェフ・ブリッジスの演技が良くて忘れられない、「ラスト・ショー」と何かで苦手意識が有ったんだけど、これと>>続きを読む
一回目は激オコプンプン。(10代で自分も若かった)
二回目に自分の野暮天ぶりを思い知らされた
これは欧米人を徹頭徹尾嗤い倒す作品(笑うのでなく嗤い倒す)、そう思って観ればこれ程可笑しくも馬鹿馬鹿しい作>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
悪魔崇拝者に旦那を乗っ取られた妻が復讐を果たすまで・・・。
どうにもトロいので長年、結末を理解できなかった。
ビセットが相方の女を乗っ取り旦那の顔した別人とくっ付いてメデタシメデタシって何じゃろかと>>続きを読む
冒頭5分でクライマックスシーンが終わる珍しい作品。
他では、
・犯人逮捕の命令を出す大統領の視線が実に男らしい。
・オルガンマシーンにかけられるJ・フォンダの顔と声が実によろしい。
まぁ、僕はJ・フ>>続きを読む
エミリア・クラークはこの作品や「世界一キライなあなたに」の路線が合う、ちょっと変テコで眉芸が凄くて素顔がチャーミング、個人的にはメグ・ライアンのようなラブコメ向きと思ってる。
※ベンチシーンは「ノッ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
金持ちの善意の棘が、知られたくないコンプレックスを持つソフィーにボディブローのように蓄積されていくのは解る気もしないではない。
そこにもう一人の女ジャンヌ、落伍した自分の前をウロチョロする昔の競争者、>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
「この世は舞台、人は皆役者だ」by W・シェイクスピア
人生を精一杯演じて一幕終われば消え去るのみ。
良い作品でした。
※只一点、最後のアレがちょっと、桁が一つ二つ多すぎないか(相応の金持ちとは>>続きを読む
加東大介の実体験を元にした映画、流石に歌舞伎界から戦前の前進座に加わった経歴もあり、劇中の「瞼の母」でその口跡の良さを披露しています。
東宝の喜劇系役者総出の上に松竹から伴淳三郎、渥美清(東宝の戦争>>続きを読む
これ程、男兄弟の心の襞(ひだ)を的確に描いた作品を知らない。機微、ジェラシー、いい意味でも悪い意味でも以心伝心で伝わってしまうモノ。
香川照之の「お前の心など手にとるように判ってるさ」という恐ろしいラ>>続きを読む
いや、呼んでるのは一人だけで、他、誰も呼んでないんですけど。(笑)
しょうもないカッパライの中年チンピラがひょんな事からスーパーパワーを身に付け、イカれた女のお陰で鋼鉄ジーグの主役シバ ヒロシに成長>>続きを読む
このフリーダという老女、財産の有無を別にすれば亡くなった伯母にそっくり、自分の小さな世界でのみ生きていて、他人の介在を頑なに拒否する、親兄弟の縁もいっさい切る。亡くなる3日前に病院へ行った時も「何で来>>続きを読む
ネタバレ厳禁の一級品ミステリー。
※一流指揮者が聞いて呆れる下手な棒振り。(笑)
中国の学校イジメをテーマにした作品ではあるが、内容は優等生の女子とチンピラ男の純情物語、中国版「泥だらけの純情」、「愛と誠 純情編」と言えなくもない、但し、本作はブルジョアの娘でなく詐欺商売の母親を持>>続きを読む
18世紀にフランスのラクロが「危険な関係」という書簡体小説を発表してるが、それにちなめば本作は「(往復)書簡体映画」と言ってさしつかえないと思う。
20数年の時間が顧客と店主という関係を、小さな小さ>>続きを読む
子を守る母親が錯乱してしまうのが許せない!と正義ぶるが、父親より最前線で介護し間断のない発作(映画という虚構でさえ目を背ける人多数)と苦しみに晒され、我が子の死と自分の感染の二重の恐怖に苛まれ眠る時間>>続きを読む
「早撃ち名人で長生きした奴はいない」、この映画はそれでも名を馳せたいならず者と、そうなるのが嫌で名を捨てている男ジョージの物語。
開拓時代に「銃を持たない男」がどういう視線に晒されるか、それによる苛々>>続きを読む