crowさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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浮雲(1955年製作の映画)

4.5

素晴らしい映画。どんな鑑賞力にも耐えうる強度とセンスを感じる。

圧倒的に映画女優、高峰秀子。
モノクロを彩る華を持ち合わせ、表現力も凄まじい。特に目。子供のようなキラキラと輝く目をするなと思ったら、
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山の音(1954年製作の映画)

3.9

禁断の恋。ラストシーンの美しさに惚れ惚れする。あの感覚が、成瀬巳喜男監督の最高たる所以だろう。

原節子の哀しさが心を締め付ける。

めし(1951年製作の映画)

4.2

1人の女性が幸せを探求していく物語。

圧倒的な人間味の描写により、一本通った軸に基づいたストーリーの枝葉の部分まで、人間という不確かで不確定な生き物を楽しめた。
特に、里子が父親に叱られた後にあくび
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モダンかアナーキー(2023年製作の映画)

4.5

モダンかアナーキーとはなんだったのか。
映画の中の若者が、現実の若者より、若者としてちゃんとそこに存在していた。

RAW〜少女のめざめ〜(2016年製作の映画)

3.9

とてつもない怪作。
痛々し過ぎて、2度とこんな映画観たくないと思った『チタン』だったが、なぜか頭から離れなくて、同じ監督の本作を鑑賞した。途中、姉を好きになってしまった妹の話かと思ったが、ラストの数秒
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赤い砂漠(1964年製作の映画)

3.8

無機質な社会と、複雑な人間の心。

色による映像表現の教科書的な作品かもしれない。

欲望(1966年製作の映画)

3.9

ラストのエアテニスが印象的。片山監督の『さがす』でもそんなシーンあったよな。どういう意味だろ。

ミケランジェロアントニオーニの不可思議感がクセになりそう。

太陽はひとりぼっち(1962年製作の映画)

3.5

僕の鑑賞力じゃ、わからなかった、、、

でも、わからないの手前には、美しさや人間味をどこかで感じる。その要因さえもよくわからないのだが。

情事(1960年製作の映画)

3.9

『さすらい』からの連続鑑賞。

不純な純粋性というのか、人間という道徳的には否だけど、動物にカテゴライズされているヒトという観点からみると、仕方がないでかたがついてしまう。

愛の不毛という素晴らしい
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さすらい(1957年製作の映画)

3.9

女に翻弄された男の話。

まさか、ああなるとは、、、。
アントニオーニの色気の出し方は、すごく好きだなあ。映画的な色気って感じがして。

フラワーズ・オブ・シャンハイ(1998年製作の映画)

4.5

凄まじい余韻に浸らされる。
愛を買う者と買われていく者の、愛憎を描いた、侯孝賢監督の中で、最も豪華絢爛な作品だった。

音楽の影響もあってか、本作を切なさが覆っているように感じるが、ラストシーンの数秒
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バリー・リンドン(1975年製作の映画)

3.9

なんがい。けど、観れちゃう何か狂気みたいなものが存在した。

キューブリックの画作りには圧倒されるばかり。

スリ(掏摸)(1959年製作の映画)

4.0

愛に気づくまでの男の物語。

罪と罰の主人公と似ている点多々あり、ああいったようなラストになるかと思ったら、もっと身近なテーマに帰着したので、すごく考えさせられる作品になった。初ブレッソンだったので、
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怪物(2023年製作の映画)

4.8

強靭な純粋性が汚れてしまった心を洗ってくれたような気がする。
大人の愚かさ、傲慢さに嫌気がさしたが、もしかしたら僕もその一員なのかもしれない。

久々に自分の感情がどこにあるかわからなくなった。

愛の神、エロス(2004年製作の映画)

4.0

3人の監督の変態性を見る映画。

もちろんだけど、それぞれ個性が抜きに出ていて、どれも好きだった。
それでも、ミケランジェロアントニオーニは、良くも悪くもあんなの見せられたらずば抜けて印象残っちゃう。
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.0

味わい深すぎて今の僕じゃ咀嚼しきれない。でも、幸せの裏側にある孤独、寂しさはヒシヒシと感じた。

ソフィの目線で語られる世界は、今はもう冷たいのかもしれない。