ヒデさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

ディパーテッド(2006年製作の映画)

3.8

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「敵は内にいる。ネズミを見つけろ」

香港映画『インファナル・アフェア』シリーズをマーティン・スコセッシがリメイクした作品。犯罪組織のスパイとして刑事になったコリンと、潜入捜査官として犯罪組織に潜り込
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クーリエ:最高機密の運び屋(2020年製作の映画)

4.1

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「我々はソ連の動きに関心がある。国に貢献しないか?」

ただのセールスマンが米ソ冷戦を止めるため、スパイになった実話。英国人のグレヴィル・ウィンは政府のスカウトを受け、いきなりモスクワでソ連の要人・ペ
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マッド・ハウス(2019年製作の映画)

3.3

「第4の基本は"監視"。隣人の目が最高の自分を生む」

LAで入居したアパートがヤバい宗教施設だった話。

最初は抵抗していた主人公が、狭い部屋に閉じ込められてキツい姿勢を強要されたり、耳に焼印を押さ
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トランス・ワールド(2011年製作の映画)

3.9

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「つまりこのボロ小屋に通信手段はないわけ?」

森の中で遭難した男女4人が、時を超えた血縁関係であることが明らかになる話。

脚本が凄い。恐らくめちゃくちゃ低予算な映画なのだが、現在地や時代感覚のズレ
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JUNK HEAD(2017年製作の映画)

4.5

「偶然撮影されたそのマリガン。我々にはその遺伝子情報がどうしても必要なのだ!」

地下に落ちた人間が、ガラクタの体になり、生殖遺伝子を探して冒険をする話。

密閉空間で生きる希望を探して残酷な怪物に立
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オペレーション・ミンスミート ーナチを欺いた死体-(2021年製作の映画)

3.6

「機密文書を持たせた"死体"を地中海に流します」

イギリス諜報部(MI5)が死体を使ってナチスを騙そうとする話。一見なんだそりゃって感じの設定だけど、なんと第二次世界大戦中に本当にあった実話が元にな
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愛を読むひと(2008年製作の映画)

3.8

「順序を変えましょう。本を読んでからセックスするの」

舞台は1958年のドイツ。15歳の少年がひと夏の関係を持った大人の女性が、ある日突然失踪し、8年後に法廷で"罪人"になった彼女を見かけてしまうと
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ビューティフル・マインド(2001年製作の映画)

4.0

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「これから話すことは国家の最高機密だ。他言すれば懲役を受ける。いいな?」

天才数学者が国家の陰謀に巻き込まれる話。…と思いきや統合失調症に悩まされたノーベル賞受賞者の実話だった。

最初はスパイサス
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オクトパスの神秘: 海の賢者は語る(2020年製作の映画)

4.2

「彼女(タコ)には何かを感じた。それで突飛なことを思った。毎日会いに行ったらどうなるのだろうと」

人間とタコのラブストーリー。設定的にはタコの一生を観察したドキュメンタリーだけど、二人の間に信頼関係
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ウィンター・オン・ファイヤー ウクライナ、自由への闘い(2015年製作の映画)

4.4

「この国がヨーロッパだと示して、今の体制を変えるの。明るい未来のためよ」

親ロシア派の大統領ヤヌコーヴィチがEUへの加盟を反故にしたことをきっかけに、キエフの中心で起こった壮絶な暴動を記録したドキュ
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ザ・レイド(2011年製作の映画)

3.7

「標的はタマ・リヤディ。闇社会に君臨する極悪人だ。売人やギャング、殺し屋から神と崇められてる」

闇社会のボスを捕らえるため、警察が犯罪者だらけのビルを急襲する話。

次々と仲間が殺されていく中、主人
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i-新聞記者ドキュメント-(2019年製作の映画)

3.7

「今の日本のメディアは誠実さにおいてかなり後退した。安倍総理や他の大臣たちに質問するのはほぼ無理だ」

新聞記者・望月衣塑子と自民党政権の闘いを記録したドキュメンタリー。

記者会見でしつこいくらい菅
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私の親友、アンネ・フランク(2021年製作の映画)

3.4

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「永遠に一緒だと約束する?」

アンネ・フランクとその親友ハンナの絆の物語。基本はハンナ側の視点でホロコーストの残酷さが映される。

第二次世界大戦扱ってる時点で好きな題材なはずなんだが、あんまり自分
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Tinder詐欺師:恋愛は大金を生む(2022年製作の映画)

3.8

「映画のような経験だった。でも映画には悪者がいる」

サイモン・レヴィエフというTinder詐欺師に騙された世界中の女性たちの復讐劇。

ロンドン・アムステルダム・ストックホルム・ヘルシンキ・オスロ・
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オールド(2021年製作の映画)

3.7

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「ここでは60分が2年になり、1日で約50年歳を取るわけか。ほぼ一生だ」

リゾートホテルで案内された先が、めちゃくちゃ早く歳を取るビーチだった話。

どんでん返しが気持ちよく、少年が渡してきた暗号が
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オーディション(2000年製作の映画)

3.5

「本当に辛い目にあった時だけ、自分の心の形が分かるのよ」

再婚相手を探してオーディションをしたら、とんでもないサイコパスに出会ってしまった話。

畳の部屋にデカい袋があって麻美が項垂れてる絵は怖かっ
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マイ・フェア・レディ(1964年製作の映画)

4.4

「この子の英語では一生どん底から抜け出せん。だが私が仕込めば半年で舞踏会に出せる」

口の悪い花売りの娘を、スパルタ言語学者が1人前のレディに仕立て上げる名作ミュージカル。

王道のシンデレラストーリ
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運び屋(2018年製作の映画)

3.9

「アール。もし困ってるなら、町から町へ走るだけで金になる仕事がある」

麻薬カルテルの運び屋となった90歳のおじいちゃんの実話を、クリント・イーストウッドが映画化した作品。

「失われた時間は戻らない
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.3

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「大学に行きたいの…音楽大学へ。私にとって歌うことは、生きがいだから」

耳の聞こえない漁師一家のもとに生まれた唯一の健聴者・ルビーが、歌う夢を追って音大進学を目指す話。

「自分がいないと家族が困る
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八日目の蝉(2011年製作の映画)

4.7

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「自分を誘拐した犯人を本当の母親だと思い込み、愛していたんです」

誘拐犯に育てられた恵理菜(井上真央)が、不倫相手との妊娠を機に、週刊誌ライターの千草(小池栄子)と共に自分のルーツを辿る話。

ド傑
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ミュンヘン:戦火燃ゆる前に(2021年製作の映画)

4.3

「ヒュー。ヒトラーを止められるのはお前と俺だけだ」

時代は1938年。第二次世界大戦の開戦前夜、ナチスの暴走を止めるために奔走するイギリス人とドイツ人の友人を描いたスパイサスペンス。

面白かった!
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椿三十郎(1962年製作の映画)

4.2

「こいつは俺にそっくりだ。抜き身だ。こいつも俺も鞘に入ってねぇ刀だ」

汚職をした大目付を、1人の浪人と9人の侍が退治する話。

とにかく三船敏郎がカッコ良く、勧善懲悪的な気持ちよさもある名作だった。
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家をめぐる3つの物語(2022年製作の映画)

3.5

「ただし条件が1つ。この家を手放して家族で新しい家に住むこと」

フェルト人形っぽいアニメで不気味な話をやるブラックコメディ。1つの家を巡って過去・現在・未来の3つの時代が描かれ、みんなわりと酷い目に
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灼熱の魂(2010年製作の映画)

4.2

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≪ジャンヌ、その封筒はあなたの父親宛です。彼を見つけ、封筒を渡して。≫

レバノン版『永遠の0』。レバノン内戦、宗教対立、パレスチナ難民問題に振り回された母の数奇な運命を、双子の姉弟が探る。

亡くな
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香川1区(2021年製作の映画)

4.6

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「香川1区は天下分け目の闘い、21世紀の関ヶ原だと思っている」

Netflixで話題になった『なぜ君は総理大臣になれないのか』の続編映画。バカ正直で真っ直ぐな政治家・小川淳也と、四国新聞社&西日本放
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スイス・アーミー・マン(2016年製作の映画)

3.3

「俺はハンク・トンプソン!太平洋の無人島にたったひとりでいたんだ!でもあの男が助けてくれた。ジェットスキーみたいに俺を乗せて運んだ。オナラの力でグイグイと…」

無人島で1人になった男と超便利な死体の
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なぜ君は総理大臣になれないのか(2020年製作の映画)

4.2

「これ本音なんですけど、僕、政治家になりたいと思ったことが一度もないんですよ。"ならなきゃな"なんですよ。どっちかって言うと」

真っ直ぐすぎる心を持つ政治家・小川淳也の17年間を追ったドキュメンタリ
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劇場版 SHIROBAKO(2020年製作の映画)

4.0

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「今はちょっと低空飛行ですけど…また盛り返します!ムサニは上がります!」

『サンジョ』公開から4年後、オリジナル企画の中止で凋落した武蔵野アニメーションが劇場版作成に挑む話。

スタジオタイタニック
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偶然と想像(2021年製作の映画)

4.5

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「怒っているとしたら…この運命に、かな」

『ドライブ・マイ・カー』の濱口竜介監督の短編集。各40分ほどの3話からなり、ほぼ場転もカメラ切り替えもなく、淡々と会話劇で話は進む。最初のタクシーの会話とか
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シービスケット(2003年製作の映画)

4.2

「見放された馬を僕らが強くした?それは違う。馬が僕らに力をくれた。そして、お互いが癒されたのだ」

1930年代のアメリカを舞台に、葛藤を抱えた3人の男が落ちこぼれの競争馬と再起を図る物語。

傑作。
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.4

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「音が死んだ日、出掛けに『帰ったら話がしたい』と言った。何か決意をした顔だった。戻ったらもう元の僕たちには戻れないと思った」

≪あらすじ≫
舞台俳優であり演出家の家福(かふく)は、愛する妻の音(おと
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.0

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「毎週クラブへ行って、毎週立てないくらい酔っ払ったフリをする。そうすると…毎週まんまと…あんたみたいな"いい奴"が私の様子を見にくる」

かつて将来を嘱望された医大女子の、壮絶な復讐の物語。

ラスト
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

4.1

「夢で見たナイトクラブやパブの出来事を、現実で追体験するの」

ファッションデザイナーになることを夢見てロンドンにやってきた女の子が、悪夢に苛まれるようになる話。

めちゃくちゃ好みの作品だった!夢の
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スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

4.0

「すべての人から、君がスパイダーマンだという記憶を消し去る」

スパイダーマンの正体が全世界の人にバレてしまった後の物語。

スパイダーマンの歴史が詰まった傑作だった!自分はガチ勢ではないけど、それで
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

4.3

「エベレスト山のような彗星が!地球に突進するのはどう考えても良くないだろ!?我々はどうかしてる!!」

学者が彗星の衝突を避けようと必死で訴えてるのに、誰もちゃんと向き合ってくれない終末コメディ。
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サイコ(1960年製作の映画)

4.0

「お前の恋人が4万ドル盗んだのさ」

会社のお金を盗んで逃走した女性が、ある不気味なモーテルに泊まる話。

最後のどんでん返しは見事だった。今では耐性が付いている人が多いと思うけど、これ当時観てる人は
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