あかぬさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

あかぬ

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ゴッドランド/GODLAND(2022年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

19世紀のデンマークからアイスランドへ教会を建てるため、布教の旅へ出る牧師の物語。脚本はフリーヌル・パルマソン監督のオリジナルで、アイスランドで発見された古い木箱の7点の古写真から着想を得たのだそう。>>続きを読む

プリシラ(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

エルヴィスと恋に落ちたプリシラが、様々な葛藤を抱きながらも一人の女性として成長していく過程を描いた作品で、ただの伝記映画に留まらず、世の中から未だ拭いきれていない固定概念に囚われた理想の妻像を告発する>>続きを読む

雨降って、ジ・エンド。(2020年製作の映画)

1.0

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異性でも同性でも小児でも、相手が誰であろうと、恋愛感情って美談で片付けられるほど綺麗なもんじゃない。むしろもっと汚くあるべきだとすら思う。人の執着心をナメてはいけない。

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

エッ…ちょっとオモロすぎて困惑…。
part1でハマれず、少々お化け屋敷感覚で挑んだ今作でしたが、蓋を開けてみれば想像の遥か上をいく未踏の映像体験の数々にやられちまってお口があんぐりしっぱなし。
pa
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.0

渦中の真実相当性(証言の信用度)について。
物的証拠のない条件下で証言のみを頼りに人を裁くという行為は非常に脆く危うい。

ストーリーの大半を法廷劇が占める。時折回想シーンも差し込まれるが全て主観的な
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

カラーパートとモノクロパートを組み合わせて、3つ?の時系列といくつもの視点から進行していく複雑で緻密な作りになっている今作。
膨大な量の台詞を頭に取り込むのに相当な労力を使う上に、専門用語や時代背景な
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十二人の怒れる男(1957年製作の映画)

5.0

異なる人種、生い立ち、職業の十二人の陪審員たちがそれぞれの知恵を出し合い、様々な視点から検察に並べられた証拠について議論・検証していく。互いに素性をよく知らない男たちがうだる暑さの密室の中、白熱の議論>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.0

まだ公開して間もない頃に一度鑑賞したのと、今回の英語吹き替え版上映で二度目。英題は「THE BOY AND THE HERON」、「少年とアオサギ」。
外国籍のお客さんが多かった印象で、同じシーンで笑
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愛にイナズマ(2023年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

前半にこれでもかと詰め込まれる、主人公の目の前に現れる不条理な人々、ありえないようで実際にいるにはいる…ああいう人たち。でもさすがに、自殺現場を野次ってる場面で、あんなに心のわるい人たちが一堂に会する>>続きを読む

数に溺れて(1988年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

開幕早々、星の数を100まで数え続ける縄跳び少女と鳥の屍がドドンと登場、冒頭から魔力強すぎでしょって思ってたらその感じが最後までずっと続く。作中に散りばめられた1〜100の数字は物語において重要な役割>>続きを読む

ギルバート・グレイプ(1993年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

アイオワ州のエンドーラという小さな田舎町で生まれ育ったギルバート・グレイプが主人公。
10歳までもたないと言われていた知的障害を持つ弟アーニーは、その年を超えて18歳の誕生日を迎えるが、医者は「その先
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腑抜けども、悲しみの愛を見せろ(2007年製作の映画)

5.0

もうほぼ修復不可能なほどに壊れてしまった、最悪な家族の話。
この映画、笑えないくらい悲惨な状況が続いていくのにも関わらず、小ネタが湧き水のように次から次へと溢れ出てきて困惑しちゃう。でもごめんなさいめ
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π〈パイ〉 デジタルリマスター(1998年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

テクノ音楽と数字の羅列がうまくマッチしていて独特な世界観を創り出しており、監督の才能が全面に出た作品でした。
数学的な専門用語が入り乱れて終始よくわからず🤕?になっていましたが、大層なことをやっている
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ビッグ・フィッシュ(2003年製作の映画)

5.0

友達に薦められて。
最近脳みそを酷使するような映画が続いていたからか、いつからかファンタジーを素直なきもちで観れなくなってた。
けれども、この作品の前でリアリストぶるのなんて野暮でダサいとさえ思う。
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王国(あるいはその家について)(2018年製作の映画)

4.5

3月14日目黒シネマのトークショー付き上映会にて、前作「螺旋銀河」の撮影時、役者ときちんと向き合いきれなかったという後悔から、今回は役者の「身体」ととことん向き合う作品を作りたかったと話していた草野監>>続きを読む

裁かるゝジャンヌ(1928年製作の映画)

4.5

神職者のオヤジ共の横暴で節度を欠いた発言や態度に呆れ果て、涙も枯れ果て、先に待ち受ける死への恐怖と絶望で弱ってゆくジャンヌを見るのは辛かったが、それでも彼女は自分の持つ信念を最後まで捨てることはなかっ>>続きを読む

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

3.5

最近公開した2作目のための、155分間に及ぶ壮大なプロローグなのか。ストーリー自体の起伏は思っていたほどなく、落ち着いた印象。
音楽と映像美の波。サンドワームに風の谷のナウシカの王蟲に似た神々しさを感
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ZOO(1985年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

動物園から飛び出した白鳥が、双子の動物行動学者オズワルドとオリヴァーの妻を乗せた車に衝突。
後部座席のふたりの妻は死亡、運転席には昏睡状態の女性、粉々になったフロントガラスには長い首を垂らした白鳥がぐ
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プロスペローの本(1991年製作の映画)

-

斬新なカットがあるわけでもなくあくまで舞台の一部始終を撮っているようなカメラワーク。一枚の絵に大人数が描かれている西洋の絵画、もしくは壮大な絵巻物のような…。何が原因なのかはわからないが猛烈な眠気に誘>>続きを読む

螺旋銀河(2014年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

幸子と綾の姿を、君に届けの爽子と胡桃にどうしても重ねてしまう。
自分本位で、気に入らないことがあるとすぐに幸子に当たってしまったりと少々難ありの綾だが、ある意味真っ直ぐすぎる性格がゆえなのだと思う。
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i ai(2022年製作の映画)

2.5

今作の監督、マヒトゥ・ザ・ピーポーはロックバンド「GEZAN」のフロントマン。
彼らが主宰する音楽レーベル「十三月」によって開催された、全感覚祭2018大阪で初めてGEZANの姿を見た時から私はすっか
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ピアノ・レッスン(1993年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

先日鑑賞した「英国式庭園殺人事件」の音楽が大変素晴らしかったので、同じくマイケル・ナイマンが音楽を担当したこちらの作品を。

主人公エイダは幼い頃から言葉が話せない。エイダは娘のフローラと共に写真結婚
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英国式庭園殺人事件(1982年製作の映画)

4.5

ピーター・グリーナウェイ レトロスペクティヴ一作目はこちらを。

狂気的・変態色強めな作品を撮る監督というイメージが強かったので用心して観たのですが、個人的には非常に観やすく疲れを感じさせない作品だっ
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CLIMAX クライマックス(2018年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

ダンス、スタッフクレジットが超イカしてた。
しかしその後、救いようのない地獄絵図を見せつけられることになるのですが…まるで自分がその場にいるかのようなトンデモ共体験をしてしまった…。
BAD入りすぎて
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PIG ピッグ(2021年製作の映画)

3.0

謳い文句に騙されてはいけない。
ニコケイが豚を取り返すべく暴れまくる映画だと思って観たら間違いなく期待外れなので注意。
攫われた豚のこと、離別した妻の存在、ロブの過去について、全ての要素が消化不良を起
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.5

悲劇や不条理を引いた視点から笑うのがコントだけれども、あえて超接近・誇張をし、いたたまれなさの演出に全ベットしたフロイト調ブラックコメディ、なアリ・アスター監督最新作、「ボーはおそれている」をやっと観>>続きを読む

女神の継承(2021年製作の映画)

3.0

日が明るいうちに、携帯の小さな画面で観て、よかった〜〜〜泣
犬のシーンでお昼にたべたお餅吐きそうになりました。あれはきつかった。

ドキュメンタリー風に進行していくストーリー。俳優たちの壮絶な演技凄か
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テルマ&ルイーズ(1991年製作の映画)

4.0

安室奈美恵のGIRL TALKという曲で
「慰めあえば強気になれる テルマ&ルイーズみたいに」という歌詞がありまして…そこからこの作品を知りました。
ふたりの尊厳と自由は、ふたりで守るよ。
最終的にふ
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ジャズ大名(1986年製作の映画)

4.0

好き。
序盤から終まで大狂乱の世界に引き込まれまくり。
きちんと結った髪を乱しながら人間たちが音楽に狂いまくる。
音楽やるときゃこうでねえと。んだよ。

これは…なんとしてでも舞台を観に行くべきだった
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キツツキと雨(2011年製作の映画)

4.0

だいぶ好み。
食事シーンがみな野性的でたいへん良い。あんみつをかっくらい、海苔を指にペタっとはりつけてムシャムシャほおばる、などなど。
テーブルを挟んで向かい合い、飯を食らうことで心を通わせていく。そ
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オオカミの家(2018年製作の映画)

3.5

なんだかよくわからないまま画で殴られ続ける。

事前情報入れず無防備な状態で、この作品に身を投げ出してみたら頭の中を引っ掻き回されてたいへんなことになった。
姿かたちを流れる水のように変えていくキャラ
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ブリング・ミンヨー・バック!(2022年製作の映画)

3.5

下高井戸シネマでミニライブつきの上映会をやってて、ウキウキで向かった。
最終的に盆踊りができるというプロフィールギフトまで受け取ってしまい、ホクホクで家へ帰った。
映画館でみんなが盆踊りしてるって面白
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

4.0

久しぶりに。公開された時に新宿の映画館で観て、当時は今よりも知識が少なく細かい部分はしっかりと理解できていなかったけれど、話の道筋わかりやすく、ダークでありながらロマンス要素もあり楽しく鑑賞した記憶。>>続きを読む

ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

3.5

ニューヨークのヘルメット⭐︎ヨーヨーコンビとfuck you姉ちゃん、
ローマのクソコント、本当に最悪で最高だった。
愛おしい人間たちが過ごした夜を覗き見できてよかった。みんなかわいい。