がちゃんさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

がちゃん

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レッズ(1981年製作の映画)

3.5

ロシア革命を描いたジャーナリスト「世界を震撼させた十日間」で有名なジョン・リードの半生を描いた物語。

製作・脚本・監督・主演は「俺達に明日はない」のウォーレン・ビーティー。製作準備期間15年、撮影2
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最強のふたり(2011年製作の映画)

3.9

十年一昔とはよく言ったもので、本作も公開されてから10年以上経つのですね。主に、日本とフランスで大ヒットした感動的なヒューマン・コメディ。

パラグライダーの事故で首から下が不随になった富豪、フィリッ
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恋する惑星(1994年製作の映画)

3.8

誕生日に2度振られた刑事と麻薬ブローカーの女。
女に振られたばかりの警官と、彼にに恋する飲食店に新しく入った女。
この飲食店が恋の交差点となって、二つのすれ違いの恋が描かれる!

スタイリッシュな映
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ドゥ・ザ・ライト・シング(1989年製作の映画)

3.9

アメリカの人種対立を厳しく描いた、スパイク・リー監督作品。

気温37度を超えるニューヨーク・ブルックリンの黒人街。
ローカルFM局のDJが、「今日も暑いよ」と新しい一日の始まりを告げるいつもと変わ
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異邦人(1967年製作の映画)

3.8

ルキノ・ヴィスコンティ監督が、不条理の哲学を打ち出した・アルベール・カミュの原作小説を独自の解釈をすることなく真正面から映画化しました。

母の訃報を知りアルジェリアのアルジェから母の養老院があるマ
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第三世代(1979年製作の映画)

3.6

映画ファンに絶大なるファンを持つ、西ドイツ(当時)ライナー・ベルナー・ファスビンダー監督によるテロドラマ。(テロドラマとはテロを題材にした作品のことを指す双葉十三郎先生の造語)

コンピューターの販
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郵便配達は二度ベルを鳴らす(1942年製作の映画)

3.6

ジェームス・M・ケイン原作の本作。
幾度か映画化されていますが、私、実は1981年の、ジャック・ニコルソンとジェシカ・ラング主演、ボブ・ラフェルソン監督作しか観たことがありませんでした。

ルキノ・ヴ
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宇宙人東京に現わる(1956年製作の映画)

3.2

日本初の空想特撮カラー映画として記念碑的作品。

脚本を、『七人の侍』『蜘蛛巣城』『隠し砦の三悪人』などの黒澤映画でおなじみの実力派、小国英雄。宇宙人「パイラ星人」のデザインを岡本太郎が担当したりして
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赤頭巾ちゃん気をつけて(1970年製作の映画)

3.5

第61回芥川賞を受賞した庄司薫の原作を、森谷司郎監督で映画化。
主演が、後の東映の社長にまで上り詰める、岡田裕介です。

時代は学生運動盛んなりし頃。
1968年の暮れ、主人公の薫君は東大紛争のせいで
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オアシス(2002年製作の映画)

3.0

ヴェネチア映画祭で批評家賞を受賞するなど、国際的にも評価されたという韓国映画だが、個人的には、設定を含めて感動させてやろうというあざとさが鼻について、いまいち乗り切れない作品でした。

刑務所から出
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少女は自転車にのって(2012年製作の映画)

4.2

これは素晴らしい!
愛おしくなるという形容がぴったりの心温まる傑作。

国情により、映画館が全くない国サウジ・アラビア。
宗教の戒律が厳しく、男尊女卑が根強く残っている国。
そんな中で女性監督が作り上
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モーニング・ムーンは粗雑に(1981年製作の映画)

2.8

サザン・オールスターズの桑田佳祐が企画。
ヨコハマ風俗を背景に、女子大生で歌手を目指すミオと青年が出会い、別れるまでの24時間を、軽いタッチで描いた青春ドラマ。

4月のある日。青年ツギ(斉藤淳之介)
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竜馬暗殺(1974年製作の映画)

3.7

幕末の土佐藩士で、倒幕および明治維新に大きく関与した坂本龍馬が暗殺される慶応3年11月15日までの3日間を描いた作品です。

学生運動も次第に閉塞していき鬱屈していく若者たちの心情を幕末に置き換えた作
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にっぽん昆虫記(1963年製作の映画)

3.8

大正末期から昭和の高度成長時代に突入する時代を生きた昆虫のようなエネルギッシュな生命力を持つ女性の半生を今村昌平監督が描いています。

東北の田舎町で生まれた松木とめ。
父、忠治と母、えんの子供であ
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エクソシスト3(1990年製作の映画)

2.8

『エクソシスト2』の出来栄えに不満を持った原作者、ウィリアム・ピーター・ブラッティが、正当な続編として自ら脚本を書き、監督までやった作品。

ジョージタウンで次々起こる猟奇殺人事件。
被害者に双子座
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ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

4.0

カメラも音楽ももちろんキャストも踊る奇跡のオープニングシーンで、セブ(ライアン・ゴズリング)とミア(エマ・ストーン)は出会い、それぞれ異なる夢に向かう二人は恋に落ちる・・・

1950年代を思わせる
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パーフェクト ワールド(1993年製作の映画)

3.7

クリント・イーストウッドが、ケヴィン・コスナーを主演に迎えて自らも出演した一編。

刑務所を脱走した二人組が、押し入った家の少年一人を人質に取り逃亡を続けるが、途中、脱走犯の一人が人質の少年フィリッ
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イエスタデイ(2019年製作の映画)

3.7

世界中に多くのファンを持つBeatlesの楽曲をテーマにしたファンタジィ・コメディ。
ビートルマニアの存在は恐ろしく熱いので、作品の出来如何によっては総スカンを喰ってしまいそうな題材をよく勇気をもって
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クレイマー、クレイマー(1979年製作の映画)

4.3

自分自身を見つけたいという夫にはわけのわからない理由で家出した妻、ジョアンナ(メリル・ストリープ)。
残された夫、テッド(ダスティン・ホフマン)と5歳の息子ビリー(ジャスティン・ヘンリー)。

仕事人
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アクロス・ザ・ユニバース(2007年製作の映画)

3.8

私は、ビートルズが大好きです。
ほぼ全曲和訳まで記憶しており、その歌詞が持つダブルミーニングやトリプルミーニングを考察するほどで、マニアといってもいいレベルだと思います。

そのビートルズの楽曲30
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チャイナ・シンドローム(1979年製作の映画)

3.4

原子力発電所の事故を告発しようとした、テレビの女性アンカーとカメラマン、それを隠蔽しようとする者たちの物語。
我が国では、福島原発の事故を皆が知っているので、恐怖に現実感が伴うだろう。

この作品公開
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子宮に沈める(2013年製作の映画)

3.0

2010年(平成22年)に大阪で起きた、大阪2児飢餓死事件をモデルにネグレクト(育児放棄)をテーマにした作品です。

二人の幼い子供を育てている由希子はシングルマザー。
彼女は良き母となろうと懸命に努
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いつかギラギラする日(1992年製作の映画)

3.8

当初の予算をはるかにオーバーした11億円もの予算を費やし完成させたものの、興行的には大惨敗に終わった深作欣二監督のアクション作品。

しかし、CGを使わないカーアクションが激しく、登場人物たちも皆イ
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

2.8

ファンの方には申し訳ないですが、シン・ウルトラマンにしてもシン・ゴジラにしても、『シン』シリーズはどうも肌が合わない。
石ノ森章太郎先生の原作版のリブート作品として制作されたとのことだがなんと底の浅い
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暴走機関車(1985年製作の映画)

3.9

黒澤明がハリウッドにて企画、原案、脚本まで書き上げたが、制作陣とのトラブルでお蔵入りになった企画を掘り返して、当時ソ連のアンドレイ・コルチャフスキー監督・ジョルジェ・ミリチェヴィクポール・ジンデル/エ>>続きを読む

地上より永遠に(1953年製作の映画)

3.8

南国のハワイで繰り広げられる複雑な恋愛模様は、誰に共感できるものではなく、プルーイットが上官から受けるしごきも、そんなに悲惨な風には見えない。
たいして面白くないエピソードの積み重ねに見える。

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反撥(1964年製作の映画)

3.8

ロマン・ポランスキー監督のサイコ・ホラー。
カトリーヌ・ドヌーヴが熱演です。

美容院で働く、潔癖症で内気な女性、キャロル。
同居している姉と不倫している男の情事の声が夜な夜な聞こえてきて、嫌悪感を
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津軽じょんがら節(1973年製作の映画)

4.0

斎藤耕一監督は、1972年、萩原健一主演の『約束』でスチルカメラマン出身らしい優れた映像感覚を見せ、続く高橋洋子主演『旅の重さ』で、ドラマ演出の上手さにも進歩を見せた。

そして本作。
それまでの上
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鬼畜(1978年製作の映画)

3.4

弟はきっと星になったんだ
妹はきっとお金持ちにひろわれたんだ
父ちゃんはきっとぼくを殺せないよ・・・

本作のキャッチコピーです。

隠し子3人を引き取ることになった緒形拳、岩下志麻夫妻。
岩下は
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荒野の千鳥足(1971年製作の映画)

3.4

珍品と言われる作品には数多く出会ってきた僕ですが、この作品もなかなかのもの。

邦題からは、のんびりしたイタリア製ののんびりしたマカロニウェスタンを想像したのですが、まるで違った不条理ロードムーヴィ
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ウディ・アレンのバナナ(1971年製作の映画)

3.5

劇場未公開作。
商品の耐久性を調べる被験者という怪しげな職業のウディ。
ある日、ウーマン・リブ活動をしている女性と知り合い、
付き合うことになるが、知性がない事を理由に振られ、傷心の彼は南米のある国(
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沖縄の民(1956年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

第2次世界大戦中、日本で壮絶な地上戦となった沖縄戦。
その戦いを兵士側からではなく沖縄に住む一般人の視線から描く。

昭和19年。
サイパンが陥落し米国軍の日本攻撃が迫ってきた。
沖縄に住む住民たち
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現金に体を張れ(1956年製作の映画)

4.0

手に汗握るドキュメンタリータッチとは、まさにこの映画のこと。
ロマンティズムを一切排除し、徹底的にハードボイルドで展開するテンポはお見事。

スピーディな動きを切り取るカメラの見事さ。
スターリング・
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バービー(2023年製作の映画)

2.8

全世界で大ヒットなんですよね。
新しい価値観?多様性?といったテーマを、アメリカの人形玩具“バービー”を通して問いていくコメディ。

バービー人形の世界で暮らす、様々なバービーたち。
マーゴッド・ロビ
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約束(1972年製作の映画)

3.7

映画のスチルカメラマン出身で、その映像美が“日本のクロード・ルルーシュ”と称された斎藤耕一監督の出世作となったメロドラマです。

主演の二人には、映画本格初主演となった、ショーケンこと萩原健一と松竹
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ダウン・バイ・ロー(1986年製作の映画)

4.1

『ストレンジャー・ザン・パラダイス』のジム・ジャームッシュ監督が続けて発表した傑作。
前作より物語に動きがあり、磨きのかかった独特のモノクロ映像がどこかとぼけた感のあるストーリーに深みを与えます。
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