パイナップルペンさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

少年の君(2019年製作の映画)

4.5

「ドライブ•マイ•カー」と同じく出会うはずではなかった2人の関係を描く。2人の小さな関係性が世界よりも大きく感じさせる。感動のあまり言葉が出ない映画に久しぶりに出逢えた。

46億年の恋(2005年製作の映画)

3.6

わけが分からない映画ですが、“わけ”が重要ではない映画。ただ46億光年前に起きた美しい男たちの関係と悲劇を観測する映画。

水の中の八月(1995年製作の映画)

3.8

やっぱり名作だった。
市民的な映像の現実感、そこから不純物を取り除いく後半。同年の黒沢清監督らと決定的に異なる。私たちが経験したことのないノスタルジックな呼びかけが、30年経った今でも高評価が証明して
>>続きを読む

オールド(2021年製作の映画)

3.6

最近のシャマランは、お得意だった“予兆”や“前触れ”を封印して、この作品もいきなり物語が動くので、あらすじを知ってることを前提でないと、開始20分くらいは退屈なのでは??と思いながら観ました。

狂った果実(1956年製作の映画)

4.0

フランス ヌーベルバーグの原点。
トリュフォーの映画スタイルは、この作品からだと本人が語っていたのは驚いた。

石原慎太郎氏の発言や思想には一切共感してませんが、改めて観ました。
ぶっちゃけ、凄い作品
>>続きを読む

幸福の鐘(2002年製作の映画)

5.0

同年、「たそがれ清兵衛」がオスカーノミネート。だけれども、この作品と北野武の「dolls」があれば十分な年だった。

殺しの烙印(1967年製作の映画)

3.8

水がエロい。物語は意味不明だけれど、めちゃくちゃ説得力がある。一流の美学があれば観客は平伏すことの証明。

スターフィッシュ(2018年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

監督が親友との死別、愛する人との離婚を経験し、山にこもっていた時期がベースらしい。ラストは闘うのではなく融和、そしてヒロインが居なくなった後も在り続ける世界に寂しさを感じた。
テープのラベルに書かれた
>>続きを読む

東京流れ者(1966年製作の映画)

4.1

ジム•ジャームッシュがこの作品を引用して、渡哲也さんを追悼したのを見て、「アメリカまでテツは流れたのか…」と想いに浸りました…

音楽(2019年製作の映画)

1.0

最悪だ…
良い映画だったのに…

スタッフロールに「松江哲明」の名前が出た瞬間に全てが台無し

ドリフト(2000年製作の映画)

4.0

何度観ても良い!!
スピード感と強引な必然性のドラマ、さらに九龍城でのバトルシーンはハンパない!!!
主人公の動機が「楽園」を求めるため、というウルトラ抽象的なアバウトさ。それが出来るのはツイ•ハーク
>>続きを読む

さらば愛しきアウトロー(2018年製作の映画)

4.3

美しい引退作。ロウニー監督の無駄のないショット。これがアメリカ映画だ。

斬、(2018年製作の映画)

4.3

ギレルモ・デル・トロは本作を「サムライを兵器として描き、刀で斬ることの理由を問う残忍な寓話。パンクな鉄男シリーズにも通じる作品に込められた強烈なテーマ性。」

ラストの森の彷徨。蒼井優の妖艶。完璧だ!
>>続きを読む

独立愚連隊(1959年製作の映画)

3.6

痛感x少し毒=ジャパニーズ西部劇!
たまらんねぇ!

アウトポスト(2020年製作の映画)

-

戦争って巨大な“因果”なんだと思う。
「アウトポスト」には、因果はなくタリバン兵がゾンビのように描かれる。これがアメリカのアフガン戦争に対する考えのか?なぜ主人公たちはこの前哨地(Outpost)にい
>>続きを読む

13F(1999年製作の映画)

3.8

映画ファン必須の作品として語られるこの作品は、確実に「マトリックス」より深遠で、現実に近い。そして、ライアン•レイノルズの「フリーガイ」は退屈だったなぁ…。オリジナルとコピーの二項対立、シミュラークル>>続きを読む

キャッシュトラック(2021年製作の映画)

3.4

フランスのオリジナル版「ブルーレクイエム」には劣るけど、ガイ•リッチー監督ファンのボクは大満足。
スコット•イーストウッド、ジョシュ•ハートネットのいい味を引き出してGOOD。ステイサムはいつものステ
>>続きを読む

アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)

3.3

このライブに行けるアメリカ人は裕福な人たちなのだと思う。トランプ支持が多数派の白人貧困層には手の届かないチケットなんだろうなぁ。これが分断なんだろうなぁ…って冷静に観てしまい、意識がスクリーンには入ら>>続きを読む

JOINT(2020年製作の映画)

4.6

ただのリアルな映画ではなく、高度な説得力のある映画でした。
車など“移動”が多く、安住の地を見つけようともがき苦しむ主人公たちの、後戻りできない一方通行のノワールな世界にどっぷり浸れる。
久しぶりに出
>>続きを読む

最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

3.8

日本では別の意味で話題になりましたね…

この作品が浮き彫りにしたこと。

『燃えよ剣』の原田眞人監督の「最後の決闘裁判」レビューを発表してもなお、なぜ日本の映画業界は彼を放っておくのか?


>>続きを読む

そばへ(2019年製作の映画)

3.5

細田守監督の助監督を務めた石井監督のたった2分の短編映画。
豊かなイメージの連続に心打たれる。長編を期待するな、なんて無理です。
福原遥さんの声が最高です!

偶然と想像(2021年製作の映画)

4.6

このなかにロメールやブレッソンがいたよ!!
緩急の幅が広くて自由な映画だった〜
役者たちのフラットな台詞回しが心地よい。
(「寝ても覚めても」で東出昌大の演技を棒読みと批判してた人たちには理解できない
>>続きを読む

メイ(2006年製作の映画)

3.7

エドワード•ヤン監督の弟子として有名ですが、物語が動く感覚は少し似ているけど、眼差しは優しく個性的。

マトリックス レザレクションズ(2021年製作の映画)

4.1

「ジョン•ウィック」のチャド監督がトリニティーの夫として出演してるのはファンとして嬉しい!
(ネオの元スタントマン!)

シン•エヴァと今作は『現実対虚構』をテーマにしただけでなく20年間を経て“再構
>>続きを読む

ジョゼと虎と魚たち(2020年製作の映画)

3.6

車イス生活の女と健常者の男。それでも身体的、物理的な距離は問題にならない。「会いたい」「触れたい」それが距離を決めるのだと教えてくれる。
実写の生々しい残酷さはなく、アニメとして抽象化された作品。陰キ
>>続きを読む

ドント・ブリーズ2(2021年製作の映画)

3.2

女の子のアイデンティティを見つける物語としてならあり。ハラハラドキドキのスリラーを求めるなら退屈。
脚本のルールに「悪人を主役にする場合は犬好きという設定にすると、観客は悪人に人間味を感じて感情移入し
>>続きを読む

ラブ&ポップ(1998年製作の映画)

3.6

本日11月28日。仮面ライダーの制作陣が女性に性的搾取や過重労働をさせ、女性が会社に相談すると「他の子は我慢したよ」と回答し、被害者ではなく加害者を守っていたことがニュースになる。この作品を観たのはな>>続きを読む

ある画家の数奇な運命(2018年製作の映画)

4.2

現代アーティストのリヒターの生涯モデルにしてるだけあって物語が重厚。
来年東京で行われる大規模な展示は、最初で最後と言われてるので見に行くぞ!

カミュなんて知らない(2005年製作の映画)

4.0

必ず見ろと書いて「必見」
そんな作品に久しぶりに出逢えた。

大前提として、この世界は人間に理解を求めていない。だから、私たちには映画が必要だ。
実際の老婆殺人事件を映像化する学生の物語は、観客に世界
>>続きを読む

彼女はひとり(2018年製作の映画)

4.1

凄い映画があるぞ!!
と話題だったので鑑賞。

これがめちゃくちゃ面白い!!

ヒロインの負の連鎖と破壊に釘づけ。
しかもショットの構成、距離感が凄くて、こんな天才カメラマンはだれだ!
と思いパンフを
>>続きを読む

台北の朝、僕は恋をする(2009年製作の映画)

4.2

ヴィム・ヴェンダース製作。
故エドワード•ヤン監督の弟子、アーヴィン・チェン監督作。

犯罪に巻き込まれる男と女。
夜が舞台なのに、そこに闇や寂しさはない。いくつもの『物語』が生まれる瞬間の監督の眼差
>>続きを読む

カル(1999年製作の映画)

3.7

ハリウッドの「セブン」亜流よりも、この作品の方がずば抜けて面白い。
韓国が国を上げて映画のクオリティー上げた時期なだけにパワフル!
「シュリ」の大ヒットを含めて韓国が映画を産業化して、今の「パラサイト
>>続きを読む

スパイダー・フォレスト 懺悔(2004年製作の映画)

3.9

主人公は山荘で男女の死体を発見する。
1人は婚約者だ。
犯人を追跡中に襲われ、朦朧とした意識で彷徨い、車に轢かれ脳を損傷してしまう。犯人は誰か、なぜ主人公は山荘にいたのか…

記憶が欠如した主人公を追
>>続きを読む

ONODA 一万夜を越えて(2021年製作の映画)

4.6

凄い映画に出逢った!
たぶんDVD買う。
魅力を話せば長くなるので、
気になる所、凄いと思った所が2点。


英雄視を避ける為に、小野田さんに感情移入したかと思えば、ストーリーの流れを休止させる小道
>>続きを読む

蜘蛛の瞳/修羅の狼 蜘蛛の瞳(1998年製作の映画)

4.6

絶望の輪廻。
観賞後のこの虚無感はなんですか!!
天国も地獄もない。
あるのは絶望だけ。
哀川翔様…
尊いです(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)