Daisukeさんの映画レビュー・感想・評価

Daisuke

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ナイブズ・アウト:グラス・オニオン(2022年製作の映画)

2.0

[破壊]

監督は一体何がしたいのだろうか?

殺人ゲームへの招待状
集められた奇人変人
大金持ちの孤島
予期せぬ探偵

ミステリでよくあるワクワク要素を抽出した前半は、これから何が起きるかと私の心は
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

2.9

[向き合うべきもの]

※「ここからネタバレ」と書いてあるところからネタバレありで書いてます。未鑑賞の方はご注意ください。


「君の名は」「天気の子」そして今作と3本見た中で、最も涙が溢れて止まらな
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シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

3.9

[虚構から現実へ]

※「ここからネタバレ」以降は、鑑賞後に読んでいただければと思います。

※ラストカットの意図について
まためちゃくちゃカッコつけて書いてます


自分にとって「ウルトラマン」は少
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まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

4.0

[“普通”の感想]


普通を教えたい少女
普通を知りたい青年

二人の
そもそも「普通」とは何だろう?
という、旅の途中の物語。

若い頃「普通」というのは「幻想であり集団催眠であり呪いの一種だな」
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SNS-少女たちの10日間-(2020年製作の映画)

3.2

[炙り出したい闇]

※あくまで自分の経験上からの推測で書いてる失礼極まりない部分がありますが、若い方々には重要な事かと思いますので書かせてください


12歳という少女に対し、自分の性器を丸出しにし
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

5.0

[続劇]

TVシリーズの頃、この作品を作った監督のように虚構(作品)を作りたかったが、結局その夢は破れ、私はいま人様の虚構を繋ぐという仕事を行っている。その「夢に最も近く、最も遠い場所」で働いている
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ドラゴンクエスト ユア・ストーリー(2019年製作の映画)

2.0

[そうかもね]

悲しい作品だった。
わざわざそれを言わなくても。

後半までは駆け足ながらも、ドラクエの世界らしい雰囲気を見事に作りあげ、ビアンカとフローラの選択というゲーム史に残る場面も中々に気が
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アルプススタンドのはしの方(2020年製作の映画)

3.0

[はしのはし]

世間一般の青春(例えば甲子園を目指す野球児たち)から半歩ほどズレた場所にいる4人。自らの逃げを自己肯定しようとする者や、“しょうがない”に囚われた者たちなどの会話劇。

この映画を見
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mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

4.8

[VHSの中で]

私の青春はスケートボードだった。
まさに90年代、公園に集まってはスケートをし、ビデオを回して、飛んで、回して、飛んで。そんな毎日を過ごしてた。

ダボっとしたパンツにTシャツを重
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TENET テネット(2020年製作の映画)

4.0

[挟み撃ち]

おそらくこの映画は「2回」見る事が大前提だと思っている。間違えないでほしいのは、2回見た方が理解できる範囲が広がるから、という、どの映画にも当てはまる事を言ってるのではなく、「2回見る
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ブロンソン(2008年製作の映画)

4.0

[全てに拳を叩き込む]

『本当にヤバい映画たち』
第2回目はイギリス史上「最凶」の犯罪者を描いた「ブロンソン」を紹介しました

https://t.co/3v5C6UVlgV

再鑑賞し、劇中のト
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ザ・バニシング-消失-(1988年製作の映画)

4.5

[正常の消失]

世界中の映画の中から「本当にヤバい映画」を紹介する
『本当にヤバい映画たち』

第一回はサイコパス映画史上No.1の傑作!
「ザ・バニシング-消失-」を紹介しました

https:
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音楽(2019年製作の映画)

4.3

[せーの]

主人公が囚われていたもの、その正体はおそらく「虚無感」というものだ。

何をやっても何をしても、心の奥底まで何も響いてこない毎日。あの「無表情」はシュールなギャグというヴィジュアルだけで
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ふたりのイームズ 建築家チャールズと画家レイ(2011年製作の映画)

3.6

[二人の椅子]

映画の次に趣味にしてるのが「椅子」だったりします。
自宅には何脚か大切にしてる椅子があり、最近、あるお店でまた気になる椅子を購入してしまいました。

それは、イームズの「アームシェル
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ミスター・ガラス(2019年製作の映画)

-

["すべての"特別な者たちへ]

Filmarksの皆様、今年もとっても楽しく拝見させていただきました。今年もYoutube『孤高のシネマ』の方で「2019年 映画ベスト10」を制作しました。
これま
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スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け(2019年製作の映画)

-

[遥か銀河の彼方で]

諸事情により詳しく書くことができませんが、やはり記録として残しておきたい。

スター・ウォーズ新三部作は、一体どんなテーマ(物語の核になるもの)なのか、実はEP8を見ても全くわ
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CLIMAX クライマックス(2018年製作の映画)

4.3

[今]

「映画をキメる」

という言葉を見る事がある。
おそらく「好きな映画を見て気分を高める」という意味合いで使われているのだろうけど、本来「キメる」とは薬物を身体に入れるという意味で使われる。
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ジョーカー(2019年製作の映画)

5.0

[始まりの合図]

※「前置き」と「本編ネタバレ」と分けています。(本編ネタバレは「ここから」の後)

※「前置き」は過激な事を書いてますが
 「ジョーク」ですので

※ まだ初見なので色々破綻してた
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アス(2019年製作の映画)

4.5

[そのハサミで]

※前半ネタバレ無し(一切内容について書いてません)
※後半ネタバレあり(「ここから」と書いております)


全く同じ顔をした家族が襲ってくるこの物語を、鑑賞前の私は「はー、怖かった
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メランコリック(2018年製作の映画)

4.0

[裸]

※後半、個人的な解釈を含めネタバレを含めて書いてます(ここからと書きます)

閉店した銭湯で人を殺して処理をする。
考えてみれば「人を消す」のに、こんなに合理的な場所はない。血が周りに飛び散
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TOURISM(2018年製作の映画)

4.6

[しょぼい?]

何か「未来の映画」を見てきたような「昔の映画」を見てきたような、この映画に私は完全にやられた。
ニーナとスーという二人の少女がシンガポールへ旅行にいく。その道中に、はぐれてしまう。
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アンダー・ユア・ベッド(2019年製作の映画)

3.6

[名前を呼んで]

※後半、ネタバレを含め「自分は何故か狂気を感じなかった」という点と「なぜ名前を呼ばれたいのか?」について書いています。(ここからネタバレと書きます)

映画を見始めると、ベッドで這
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天気の子(2019年製作の映画)

4.4

[あなた自身の、願いのために]

※後半ネタバレで書きます
(ここからと書きますね)

※「新世紀エヴァンゲリオン」旧劇場版のネタバレも含まれますので未見の方ご注意を



新海監督の「空」というのは
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トイ・ストーリー4(2019年製作の映画)

-

[アニメーションの彼方]

※諸事情により今作の中身に関しては詳しく書いておりません


まず私は「三部作」という構成とは一体どこからきていたのだろうか?という事を考えていた。

Wikiによると(下
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ANIMA(2019年製作の映画)

4.6

[夢と現(うつつ)]

秩序と無秩序

規則と不規則

信頼と不安

安心と混沌

その間を“なんとなく”走る

なんとなく

夢であっても

夢でなくても

ハウス・ジャック・ビルト(2018年製作の映画)

4.2

[作っては壊して]

「殺人鬼の視点」で描かれたこの映画は、淡々と殺人の経緯を5つの章で映し出していく。そう書くと、ただ快楽のために作られた「スナッフフィルム」のようなものだと思われそうだが、本質はそ
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月極オトコトモダチ(2018年製作の映画)

4.1

[恋とトモダチを超えるもの]

前々から気になっていたこの作品を、初日舞台挨拶付きで鑑賞してきました。

この映画は、監督自身の経験や取材を元に考えをまとめて制作した作品だとおっしゃっていました。
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アナと世界の終わり(2017年製作の映画)

4.0

[ミュージカルの終わり]

※後半「ネタバレ」を含めて書いてます
(ここからと書きますね)

この映画を見る数時間前『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』を見ていた私は、「すごいなー、ゴジラすごいな
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愛がなんだ(2018年製作の映画)

4.7

[狂気がなんだ]

まず、とても素晴らしいタイトルだと思った。『愛がなんだ』という響きは「愛とは何か」という愛への疑問へと飛び込むベクトルと「愛なんて」という愛を放り投げる相反するベクトルの二つが同時
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アベンジャーズ/エンドゲーム(2019年製作の映画)

-

[それは、何度でも]

自分は仕事の関係上というか立場上というか、ともかく諸事情によりこの映画について詳しく話したくとも話せない。

ただ、この映画が「映画史の偉大なる1ページ」を刻み、それを目撃でき
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Noise ノイズ(2018年製作の映画)

-

[願わくば]

※監督さんのご好意で鑑賞させてもらったので点数は付けない事にします。

「秋葉原無差別殺傷事件」その後を題材にした本作を、私のようにただ情報として見てきた人間には語る資格はないと思って
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スパイダーマン:スパイダーバース(2018年製作の映画)

4.5

[大いなる]

※今回はこの映画の”予告篇”について書いています

初めに。
この映画はおそらく「渾身の一作」というか、大きく言えば「映画史に残る作品」なのは間違いないと思う。なんとなくだけれど「魂が
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グリーンブック(2018年製作の映画)

4.2

[最上のチキンを]

※後半ネタバレして主人公二人の心情について書いています(ここからと書きます)


まず言いたいのは「とても良い映画」でした。
この映画は普段映画を見ない方など「より多くの方に見て
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心が叫びたがってるんだ。(2015年製作の映画)

2.2

[心は叫ばない]

しかし不思議で仕方がない。
この物語は何を伝えたかったのか、自分にはわからなかったからだ。

私は、主人公である成瀬 順が「どのタイミングで言葉を放つのか」という所を見ていた。
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ファースト・マン(2018年製作の映画)

4.6

[最初の男]

※後半ネタバレしてラストシーンのかなり個人的な見方を書いてます(ここからと書きます)
※アルフォンソ・キュアロン監督「ゼロ・グラビティ」の構成面についても触れてます


人類が初めて降
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ペンギン・ハイウェイ(2018年製作の映画)

4.4

[世界の果てと、お姉さん]

驚くほど感動した。
驚くほど感動した自分に気がついて
また驚いた。

それにしてもまいった。
自分も「自由帳」に研究ノートのようなものを何冊も書いていた記憶が蘇ってしまっ
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