えいがうるふさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

えいがうるふ

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ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月(2004年製作の映画)

4.0

前作から順当に前進したかと思いきや、主人公の状況には驚くほど進歩がなく、人間関係の構図も1とほぼ変わらない。なんなら散々ワチャワチャやった挙げ句のほっこり、みたいな話の展開もほぼ一緒。それでも、ヒロイ>>続きを読む

無能の人(1991年製作の映画)

4.1

地味の中に滋味があり、持たざる人間の人生のやりきれなさとおかしみ、そのしがない日々を淡々と描きつつその奥に滾る情熱と昭和のエロスをも匂わせる原作の味をかなりいい感じに映像化していると思った。ラストシー>>続きを読む

ソウルメイト/七月と安生(2016年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

ニコニコから始まってモヤモヤがムカムカになりさらにハラハラから一転して泣かされるすごい脚本。そしてタイプの違う二人の主演女優がどちらもそれぞれに魅力的、かつでスキのない演技力でずっと目が離せない。>>続きを読む

マイスモールランド(2022年製作の映画)

3.6

結構期待してた割にふわっとした印象のまま終わってしまった。テーマとその狙いが分かりやすく、その制作意義は確かに大きい作品だとは思うのだが、最初の設定がつかめたところでだいたい展開が読めてしまい、その一>>続きを読む

アモーレス・ペロス(1999年製作の映画)

4.5

メヒコ怖いよメヒコ・・・
凄まじく疾走感のある映像から始まって、観るものをぐいぐい引っ張っていく見せ方の巧みさに2時間半があっという間。
ハッピーなシーンはほとんどなくひたすら痛いやら辛いやら苦しいや
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ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)

4.8

冒頭から人間的に好感が持てる人物が誰一人出てこなくて、観れば観るほど嫌悪感が募る。それでいて、絶妙にこちらの嫌なもの見たさをちょんちょん突いてくるもんだから、不快なのにどうにも目が離せない。そしてキモ>>続きを読む

リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

2.8

周囲の評判がやたらいいのでかなり期待値上げて観に行ってしまったが、残念ながら全く刺さらなかった。懐かしさの詰まった最高にエモい青春映画などと絶賛する声も多いのに、その良さがまるで分からずとても残念では>>続きを読む

きさらぎ駅(2022年製作の映画)

1.8

やたらチープで作り物めいた異世界描写よりも、ラストでリアルな人間心理の怖さで畳み掛ける終盤の脚本はなかなか良かったが、そこにいたるまでの展開や演出があまりに浅くペラペラでかなり退屈してしまった。特にチ>>続きを読む

運命じゃない人(2004年製作の映画)

4.0

期待度マックスで臨んだものの、やはり後の作品ほど洗練されてはいない。特に序盤はフィルムの暗さとテンポの悪さで話に乗りにくいが、観終わってみればさすがの脚本。面白い。
キャラクター設定もとても良い。全然
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ヘル・レイザー(1987年製作の映画)

3.8

ただただ巻き込まれる娘(姪)が可哀そうな話。
古い映画ならではの手作り感あふれる凝った造形美術は一見の価値あり。偽物っぽいぷるぷるの肉片の質感とか安っぽいCGエフェクトも何とも味わい深い。魔道士達の登
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ふたつの部屋、ふたりの暮らし(2019年製作の映画)

3.9

しっとりした晩年のラブストーリーかと思いきや、意外にもサイコスリラーに近い展開で面白かった。

いきなり老女二人ラブシーン?でその「老いてなお・・」の現役っぷりがさすが。むしろ感動。
個人主義&死ぬま
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セイント・フランシス(2019年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

自分の印象よりもはるかに評価が高くて驚いた。個人的にはやや評価に迷う作品だった。

国を問わず、決して若くもない微妙なアラサー年代で今手にしている自由と不確実な未来を前に生き方に惑う女性を描いた作品が
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少年の君(2019年製作の映画)

4.9

ただただずっとひたすら辛い。
ただでさえ受験間際という逃げ場のない状況で学校にも家にも安らぎがない、それだけでも泣きたくなるのに、さらにイジメどころか完全に犯罪レベルの暴力・・見ているこっちまで心がボ
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アズミ・ハルコは行方不明(2016年製作の映画)

1.0

蒼井優主演だからつい観てしまったが、いまだに自分は松居監督作品の良さが分からない。時系列めちゃくちゃ系映画には慣れてるが、今作はひたすら分かりにくいだけ。色々と奇をてらった技法も編集もアートには程遠く>>続きを読む

ナイブズ・アウト:グラス・オニオン(2022年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

試写会にて。
前作とはだいぶ違う雰囲気で色々と弾けてた。金持ちの道楽としての贅を凝らした海外旅行付きマーダーミステリーへの招待というラグジュアリーな設定の通り、全編を通しセットもロケも見るからに金のか
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廻魂~愛という名の呪縛~(2022年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

厳選した日本未公開作品をいち早く観せてくれるWOWOWジャパンプレミア枠でかかってた思いがけない拾い物。(現時点でレビューがたった3件!もっと知られて欲しい!)

ホラーとしてのオカルトチックな怖さは
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イギリスから来た男(1999年製作の映画)

3.6

スタイリッシュな作品と聞いていたが単純に変な映画だった。
決して退屈なわけではなく、尺も短いので「え?」「は?」とか思いつつも最後まで一気に見られる。大筋はシンプル過ぎるほどシンプルなリベンジクライム
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わたしは最悪。(2021年製作の映画)

3.8

うん、まあ実際、最悪ってほどでもないけれど。
最高じゃなければ最悪なら、最悪なのかもね。

最初から全部持ってるのに、いや、持っているからこそ何も取捨選択できなくて、どこまでいっても結局人生に満足でき
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セブン・シスターズ(2017年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

冒頭からの設定がめっちゃ分かりやすくて話が早いディストピアSF。展開が早い分、無慈悲すぎ&ご都合展開すぎで情緒やら深みを感じている暇がない。
単純に一生月曜日と一生日曜日の人生だったら前者は地獄だし後
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マリー・ミー(2022年製作の映画)

-

*注 作品自体の個人的な評点は決して高くないものの、鑑賞環境への個人的な思い入れにより全て相殺されてしまうためスコア不能という珍しいパターンです。


トレイラー映像だけでお腹いっぱい。ギンレイで予告
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君を想い、バスに乗る(2021年製作の映画)

4.0

飯田橋ギンレイホール、現況での最終上映作2本のうちのひとつだった。
自身の老い先も危うい爺の決死の一人旅ロードムービーだなんて、もうその設定だけで映画のなりたちは想像がつく。実際、最初から最後まで予告
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バッファロー’66(1998年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

若い頃友達の家のホームパーティで流し見したがほぼ内容を覚えていなかった。先日観て迷わず満点スコアを付けた「ディナー・イン・アメリカ」のレビューで引き合いに出している人が多かったので、これを機に満を持し>>続きを読む

いとみち(2020年製作の映画)

3.8

母目線で素直によしよし、と思えた穏やかな佳作。
難を言えば、ただでさえセリフの聞き取りにくい邦画でさらに登場人物の大半がガチ津軽弁をしゃべるとなると本当にセリフの内容が半分ぐらいしか分からなくて参った
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ビースト(2018年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

韓国ノワールもかなり色々観てきたので腐敗した警察内部事情やボンクラ捜査はあるある過ぎるし全部のせ過ぎて逆に散漫な印象。結論としては、長くてひたすら胸糞なばかりで面白くなかった。

焦点となる二人が結局
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RRR(2022年製作の映画)

5.0

少なくともバーフバリ並みの熱量であることは覚悟はして行ったものの、その予想を軽く上回る圧倒的全部のせ展開ぶりにずっとのけぞりっぱなし。ああ、映画鑑賞ってこんな観るだけで全身運動並みにカロリーを消費しそ>>続きを読む

帰らない日曜日(2021年製作の映画)

3.6

ダブルミーニングを冠した邦題が秀逸。
イギリスのお屋敷での身分違いの秘めた恋、という設定を情感たっぷりに描き出した美しい映像はとても素敵だった。衣装やお屋敷の様子、自転車などもめっちゃ好みで全てが眼福
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白頭山大噴火(2019年製作の映画)

3.3

ディザスター系のシリアスなスリラーかと思いきや、予想以上にガバガバで思い切った展開に、まってここもしかして笑うとこ?と何度も苦笑い。ハ・ジョンウ率いる特殊作戦部隊があまりにもボンクラなので真剣に見てい>>続きを読む

この世界に残されて(2019年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

すみません再投稿です。
映画館での初見の際は体調等の諸事情+そのあまりの静謐な雰囲気に序盤早々寝落ちして夢うつつの記憶しか残らなかったため評価がつけられないまま視聴記録だけ残していたが、仲良しレビュア
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架空OL日記(2020年製作の映画)

3.7

原作未読、ドラマも観てないのでなんのこっちゃと思っていたが、ある設定を切り取った長編コントとして実に秀逸だった。このタイトルでバカリズム原作・脚本・主演となると単なる出オチかと思いきや、淡々としつつジ>>続きを読む

ベルファスト(2021年製作の映画)

5.0

久々に感じる圧倒的な満足感。ここに映画を観ることの愉しみが全て詰まっていた。
冒頭に流れる、ベルファストの街の歴史を垣間見せる選びぬかれたショットと、港湾地域の鮮やかな空撮映像。たった数分のこの映像だ
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シド・アンド・ナンシー(1986年製作の映画)

3.0

想像通りの内容過ぎて、ということはそれ以上の何かを期待した自分が悪いのかもしれないが、やはりパンクロッカーの恋を描いた「ディナー・イン・アメリカ」は綺麗事でありパンク界隈の現実は概ねこちらが近いのだろ>>続きを読む

ソウル・ステーション パンデミック(2016年製作の映画)

3.3

WOWOWの「新感染」放映特集で知ったアニメ作品。作画も人物描写も荒いし登場人物は皆一様に不機嫌そうな顔だしで観ていて絵面がひたすら暗く華がない。新感染の前日譚とのことだが話の展開もやけにまどろっこし>>続きを読む

新感染半島 ファイナル・ステージ(2020年製作の映画)

3.5

前作と比べてしまうと圧倒的に脚本が弱いが、とにかく行って生きて帰るというマッドマックスさながらの単純明快な命題が分かりやすく、その世界観をそのまま踏襲したように勢いだけで推し進むパワープレイがもはや爽>>続きを読む

新感染 ファイナル・エクスプレス(2016年製作の映画)

4.5

恐ろしく身体能力の高い体育会系ゾンビが大量に出てくるので全然勝てる気がしない。が、それでもマブリーさえいればなんか大丈夫な気がしてしまう。それぐらい彼の笑顔は尊い。
それにしても脚本といい演技といい演
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総理の夫(2021年製作の映画)

-

ひょっとしてロング・ショットのシャーリーズ・セロンのような中谷美紀が観られるのでは?と甘い期待をしてつい録画してしまったが、邦画の駄目なところがしょっぱなからあれこれ目に付き、ものの5分でリタイア。う>>続きを読む

その日、カレーライスができるまで(2021年製作の映画)

2.8

リリー・フランキーの役者力に頼りすぎ。
いっそラジオドラマか一人芝居の舞台として鑑賞できたならかなり面白かったかも知れないが、細部が見えすぎる映画にしてしまったことで諸々の陳腐な演出が白日のもとに晒さ
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