どぅぐさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

三度目の殺人(2017年製作の映画)

3.9

戦術なんてどうだっていいんだ
信じるのか、信じないのか聞いてんだ!!
役所の迫真の演技が頭に残る。
電車の中で見た奇妙な夢のシーン。
十字架になっていないのは、弁護士本人だけという仕掛け。凄いな。

そして父になる(2013年製作の映画)

4.1

新生児取り違え問題。
なるほど、これはなかなかに重たい題材だったね。まだ結婚も子育てもしたことのない自分には身近な問題として、感情移入は出来ない内容だった。
ただ、うちの家庭環境の中にも少しだけ通ずる
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ワンダフルライフ(1999年製作の映画)

3.8

是枝監督、ファンタジーやってたんだね。
それも2作目で。知らなかった。
でも、社会と地続きなファンタジー。リアリティの宿った妙に説得感のある作品。ドキュメンタリーの手法が取られていたけど、あれはどうや
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幻の光(1995年製作の映画)

3.7

是枝裕和監督のデビュー作。
原作は、宮本輝。
なるほど。とても静かな映画だった。
たしかに純文学的な、答えの用意されていない物語を感じた。
長回しのカットが凄く多くて、ドキュメンタリーを見ているような
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永い言い訳(2016年製作の映画)

4.0

糟糠の妻を失った小説家の物語。
深津絵里が美しすぎたね。
竹原ピストルの無骨な愛情
物語の構成も良いし、終わり方もスマート。
留守番電話を削除するシーン、好きですねぇ。
なかなか味わい深い映画でした。
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夢売るふたり(2012年製作の映画)

3.8

松たか子と阿部サダヲの組み合わせがとても良い。阿部サダヲはドラマでも映画でも、表裏のあるミステリアスな役どころが多いから、今回の作品でも凄くハマっていた。
愛し合っていて、決して冷めきっているわけでも
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ディア・ドクター(2009年製作の映画)

3.8

医療ドタバタ奮闘記かと思いきや、物語を通して、奇妙な噛み合わなさが続いていき、最後の最後でオチが来た。
構成が凄く上手いなと思った。

医者になってみて、良かったと思うの?
という香川照之のセリフが印
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蛇イチゴ(2003年製作の映画)

3.9

宮迫演じるお兄ちゃんが、なんかめっちゃいい感じで笑った笑
本音は出してないんだけど、相手を笑わせながら誰も傷つかないような立ち回りをしていく。

西川美和監督は、家族の中で起きる事件において、どっちの
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ゆれる(2006年製作の映画)

3.9

奪いっぱなしですか。
それで、あんたは何を手に入れたんです?
新井浩文ちょい役だったけど、1番攻撃力あった。

ジョーの喫煙姿がカッコよすぎるのと、真木よう子がいなたくて可愛いのと、香川照之の何考えて
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百円の恋(2014年製作の映画)

4.0

安藤サクラにどハマり中。
序盤の気だるさ、怒りのやりどころを見いだせずにいる感じ。そこから、気持ちいいほどにボクシングが成長していくのが、疾走感あって良いね。
新井浩文の役どころがまたリアルな感じがあ
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山の郵便配達(1999年製作の映画)

4.3

湖北省の山岳部で長年に渡って郵便配達人をしていた男が、跡を継ぐ息子と共に最後の配達をするという話。
なんとも、物静かで癒される映画だろうか。
雄大な自然の中での親子の会話劇。その後ろで流れ続ける中華民
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ナポレオン(2023年製作の映画)

4.4

リドリースコットの毎度おなじみの、壮大な歴史スペクタクル映画。
バケモン級の完成度。最後の決闘裁判も良かったけど、こちらも素晴らしい。

英雄ナポレオンの興隆と没落。
この一連の流れをナポレオンに愛さ
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マリー・アントワネット(2006年製作の映画)

4.2

18世紀フランス王室の豪華絢爛な宮廷生活を覗き見ることが出来て楽しかった。

マリーアントワネットと聞けば、すぐにあの悪名高きワンフレーズを思い出すけれど、この作品には地獄も悲劇も悪事もほとんど描かれ
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家族ゲーム(1983年製作の映画)

3.9

記録忘れ。

松田優作の伝説映画。
終盤の横一列に並んで食事するの斬新すぎるな。演劇的要素を映画に用いるとあんなにも奇妙に映るのか。
斜め上の会話劇がいいなと。みんなどっかズレてるから、異様な空気感ず
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.4

記録忘れ。

IMAXで視聴。最近、もう1回観ました。
凄い映画だなまじで。コミカルだし、SFだし、カンフーだし、家族愛だし、LGBTだし。西洋的な部分と東洋的な部分が気持ちいいほど融合した稀有な作品
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新聞記者(2019年製作の映画)

4.1

葛藤をこれほど感じる映画もなかなか無い。
会社の中で、組織の中で
どこまで自分の正義を貫けるのか。
人にはそれぞれ自分の信条があって、譲れる部分と譲れない部分がある。そしてその境界線は、置かれた環境下
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花様年華 4Kレストア版(2000年製作の映画)

4.2

こんなにかっこいい映画が世の中にあるのかと驚くね。ただ、ウォンカーワイ作品なら、天使の涙の方が好きかなと。

GO(2001年製作の映画)

4.6

やっと見れた。パッチギに次いで、日韓関係を扱ってる映画なだけに、賛否は分かれると思うけど、俺はまじで素晴らしいと思った。
映画は、その時に作る意義があってこそ、初めて作られるべきだと俺は信じてる。
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ラストエンペラー(1987年製作の映画)

4.4

日中の戦争映画物だと思ってたら全く違った。溥儀の幼少期から満州国皇帝に至るまでを回想で掘り下げつつ、人生の終わりまでを描いた歴史伝記大作だった。
婚礼式の映像美が、印象的。紫禁城内の荘厳さと、収容所の
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Love Letter(1995年製作の映画)

4.0

小樽行く前に見た映画。
ちょっぴり奇妙で、瑞々しい初恋のお話。
岩井俊二の物語構成センスに惚れ惚れ。
2ヶ月近く倶知安に住んでたのもあって、物語自体に親近感を覚えた。
最後のプルースト失われた時を求め
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耳をすませば(1995年製作の映画)

4.3

等身大の女子中学生が主人公。
細部の作画に美が宿るジブリでした。
舞台の多摩市。街歩きしたくなっちゃったね。
将来に抱く不安と葛藤と他者への憧れと傷つく自尊心と寂し涙と嬉し涙と友情と青春。
そんな思い
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紅の豚(1992年製作の映画)

4.6

この映画が1920年代のイタリアだったことが何よりの衝撃だったな。小さな時に何回か見ていたが、あのときは愉快に映像を楽しんでいたに過ぎなかったのだと気づかされる。それはそれでいいのだけれど、成人になり>>続きを読む

東京タワー オカンとボクと、時々、オトン(2007年製作の映画)

3.8

リリーフランキーの自伝映画。
母親が飲食店やってるのもあって、この物語が凄く身近に感じられたな。
性格も通ずる部分がある。俺の友達みんなにご飯振る舞うところ。

まじでときどきオトンだったなー。

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.3

ロンドンのIMAXで鑑賞
大まかな話の流れは追えたけど、細かいセリフが理解し切れず、終わっていたな。
日本語版できちんと見直したい。
正直、日本人の視点からすると拍子抜けな部分はある。ただ、先入観無し
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初恋(1997年製作の映画)

4.2

これは、なかなか見応えあったな。演出が奇抜だった。
監督の意図が所々では入り込むドキュメンタリー的な側面もありつつ、初恋を巡る2つの恋がきちんと進んでいく。
主題歌の中毒性。ごっつええ感じの曲みたいな
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天使の涙 4Kレストア版(1995年製作の映画)

4.5

恋する惑星より好き。
映像で、泥臭さとお洒落さは同時に生み出せるんだな。所々のアングルがいいね。

恋する惑星 4Kレストア版(1994年製作の映画)

4.4

ロンドンのチャイナタウンにある映画館で鑑賞。
英語字幕だったから、完全に理解出来てないけど、オサレな雰囲気はバンバン伝わった。
ウォンカーワイ作品は、色味がいいんだよな。あと独白の部分。

パッチギ!(2004年製作の映画)

4.6

どんな理由があろうとな、歌ったらあかん歌なんてないんだ!
イムジン河のメロディー、頭から離れない。

共産染まってる教師の設定が面白い。毛沢東語録なんて、過去の遺物だけど、当時は最高にナウい思想書だっ
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不夜城 SLEEPLESS TOWN(1998年製作の映画)

4.0

マフィアの権力闘争に巻き込まれる男の話。
ウォンカーワイ作品とはまた違った金城さんが見れた。物語の展開は割と好み。
日中両言語が出てくる映画は良いなと常々。

四月物語(1998年製作の映画)

3.8

4月の物語だねぇ。
それにしても、桜の振る映像いいな。

スワロウテイル(1996年製作の映画)

4.0

世界観が好み。終わり方も秀逸。
頭のネジぶっ飛んでるところと、きちんとリアリティのあるところ。どっちもあるのがいいね。
日本語、英語、中国語混じりの脚本。
まじで素敵。
岩井俊二作品で一番好き。

BLUE/ブルー(2021年製作の映画)

3.7

華やかで強くてカッコイイだけがボクシングの世界では無いという。様々な理由があって始めて、そこからのめり込んでいく。去り際もそれぞれ。
少し物足りなさを感じる作品だったけど、松山ケンイチと東出のカッコ良
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失楽園(1997年製作の映画)

3.8

愛にもがく。という言葉が似合う
中年男女の純愛。
世間からは不純と後ろ指を刺されようと2人だけの世界に没頭する。
なんて素敵で艶美な時間だろう。歳も結婚も関係ない。どうせ人間は死ぬんだ。情熱は何歳にな
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冷たい熱帯魚(2010年製作の映画)

3.8

狂気の中の軽妙な会話の数々。

グロいけど、コミカルさがあって嫌いじゃない。

復讐とか怨恨とか、そういう類いじゃなくて、しっかり倫理のぶっ飛んだ殺戮。人間の欲望、そこへの泥臭さ。

後半、村田が教育
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歩いても 歩いても(2007年製作の映画)

3.9

ほとんど何も起きない。何かが起きた後の話である。だが、それが日々というもの。
これが本当に作りものなのかと疑ってしまうほどに、日常が映っていた。

子供のときって、大人の話に入れないんだよな。だから、
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死刑にいたる病(2022年製作の映画)

3.5

うーん。
サスペンスというか、ホラーというか、シリアルキラーもの?もたまには見てみたいと思ったが、全然面白くないな。
キルケゴールの『死に至る病』が物語に組み込まれてたら興味深かったけど、それは全く無
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