響いた。ヒューマンドラマとしてナカナカよくできていると思うこともさることながら、この映画で描かれていることは、現代社会において知らず知らず進行しているように思えるから。
社会主義国家では人は「思想教>>続きを読む
本作のロベルト・シュベンケ監督は次のように述べている。
<この物語には、人間が持ち合わせている本質が反映されていると思う。つまり、人間というのは暴力や不正、不公平なことを他者に対して行うことが出来て>>続きを読む
内戦で昼夜を問わず爆撃が続くシリアの街アレッポで、瓦礫に埋もれた人を助けようとする「民間防衛隊」=通称「ホワイト・ヘルメット」を追ったドキュメンタリー。いつ爆撃があってもおかしくない状況で、家族を危険>>続きを読む
バブル経済に沸くベイルートで、超高層ビルの建設現場で働くシリア人移民・難民労働者に焦点を当てたドキュメンタリー。彼らは内戦でセメントのにおいや味を嫌というほど知っているに違いない(『アレッポ 最後の男>>続きを読む
罪悪感と孤独を信仰によって紛らわし何とか生きてきた牧師が、教会は信ずるに足りないのではないかと不信感を抱き、やがて怒りが抑えられなくなっていく。
アメリカにおける政治と宗教の関係が良くわかっていれば>>続きを読む
ヒューマントラストシネマ渋谷で鑑賞したのだけれど、横長のデカいポスターが貼ってあってそこに橋口亮輔監督の『家の子供になりたかった。』というタイトルの、パンフレットにあるらしい文章が載っていた。
それ>>続きを読む
苦手な恋愛もの。ただ、かつてこのドラマの関係のような男女が身近にいて、それと比較すると、このヒロイン、気合入ってんなー、と。
AはBのことを大好きで、何においてもBのことを最優先にするのだけれど、B>>続きを読む
慰安婦問題について、肯定派、否定派それぞれへ取材を敢行、検証していくドキュメンタリー。情報量多めな内容に、仕事疲れの平日夜鑑賞では頭がついていかない部分も多く、1回観ただけでは消化できていない。
た>>続きを読む
今の時代の雰囲気は戦争前に似てきているのではないか--。映画人がそのようなことを言うのを何度か耳にしたことがあるけれど、戦争を知らない自分もそんな気がしている。『記者たち』が政府に操られるマスコミのリ>>続きを読む
いろいろ詰め込み過ぎなのかしら…。面白さはそれほどではなかった。しかし、すでにアメリカってこんなことになってしまっているんだ、と。『バイス』ではアメリカでも独裁者が誕生しうるリスクが描かれていたように>>続きを読む
マジカル戦士が、人間の負の心が巨大化した悪の化身と闘う--というのがTVのアニメ番組プリキュアシリーズの基本構造じゃないかと思うけれど、本作も似たような感じじゃないかと。
条件さえ整えば一人でも生き>>続きを読む
ぽっちゃり女性が通い始めたジムで頭を打ち、自分の容姿に自信を得ることで性格もポジィティブに転じ輝いていくという、「幸せは気の持ちよう」がテーマな自己啓発本的(かな)コメディドラマ。
展開、結末とも予>>続きを読む
黒人刑事が白人至上主義団体「KKK(クー・クラックス・クラン)」潜入捜査したノンフィクション小説が原作。ちょっとアレなKKKのメンバーをおちょくって笑いを取りつつも、今も続く黒人差別の実態を描いた感じ>>続きを読む
なるほどね~、こう言えばいいんだー、と参考になった映画。女性の権利がまだまだ抑圧されていた1970年代のアメリカで、100%負けると言われた男女平等裁判に挑んだ女性弁護士の実話に基づく物語。
主人公>>続きを読む
フランケンシュタインの怪物の物語が18歳の若い女性作家によって生み出されたことは知っていたけれど、小説は未読。これは読んでいた方が吉だと思う。
人間の心を持ち、人間に認められたいと願っているけれど、>>続きを読む
名の知れた俳優さんをキャスティングした、軽く観れるロマンティックコメディ、尺も短めだし、と思いTOHOシネマズのパスポート利用で昨年最後に観た映画。
まあ思ったていたことは当たらずとも遠からずという>>続きを読む
吹き替え版を観たけれど、娘がファンの声優・宮野真守さんが出演する“マモ案件”だからというわけではなく、TOHOシネマズのフリーパス利用で別の映画にフラれたから。
郊外のスクリーンで観たオジサンの両隣>>続きを読む
私でも名前くらいは知っている超有名オペラ歌手、マリア・カラスの人生を、本人の「歌」と「言葉」のみで綴るドキュメンタリー。
TOHOシネマズのフリーパスでたくさん観なければと欲に負けていたこともあって>>続きを読む
前作は未見。アーケードゲーム「シューガー・ラッシュ」が故障し、部品がないことから廃棄処分寸前に。そこで活躍するキャラクター、レーサーでプリンセスのヴァネロペと、心優しい悪役のラルフが危機を救うためイン>>続きを読む
<アールは私だけでなく、多くの私の世代の男たちを代表している。我々の世代の男たちは、人間の評価を、いかに仕事で成功したかで計りがちだ。でも、価値観は時代とともに変わっていく。いくら歳を取ってもそれに追>>続きを読む
『私はあなたのニグロではない』で知ったジェームズ・ボールドウィンの小説『ビール・ストリートに口あらば』が原作ということで鑑賞。監督は『ムーンライト』のバリー・ジェンキンス。
無垢な子どもが理不尽な状>>続きを読む
Netflixオリジナルドラマにしてアカデミー賞作品賞受賞期待が大きかった同作。タブレットで観たけれど、劇場公開されたので再鑑賞。
劇場でまさかの寝落ち。アルフォンソ・キュアロン監督は<「トランプ大>>続きを読む
これが実話に基づく物語だなんてステキ。人種差別が色濃く残る1960年代のアメリカで、黒人でありながら音楽の才能を認められ白人社会で教育を受けて育った結果、孤独に陥ったドクター・シャーリーと、彼の運転手>>続きを読む
ボンヤリと観はじめ寝落ちもしてしまったから、いつかもう一度観たいと言い訳しつつ感想を書くけれど、「差別とは何か」を考えるドキュメンタリー映画だったかな。
人は自分と異質と感じるものに不安を感じ、脅威>>続きを読む
面白かった。18世紀イングランドの王室を舞台に、女王に仕える2人の女性のバトルも見ごたえがあったけれど、自分としては女王の孤独の痛さが刺さった。演じたオリビア・コールマンのアカデミー賞主演女優賞も納得>>続きを読む
何故ドイツは原子力発電を止めることができ、日本はできなかったのか--を問うドキュメンタリー映画。
<両国の違いはどこからくるのだろう。答えを求めて「私」はドイツに向かった。
そこで出会ったのは、都>>続きを読む
イギリス人ボクサーが服役したタイの刑務所における地獄のような状況から抜け出すためにムエタイでのし上がっていくという設定に、劇的な展開を期待したけれど、結構淡々としていて、ひょっとすると…と思っていたら>>続きを読む
ワインが飲みたくなる映画だった。以前『神の雫』というワインをテーマにしたコミックのローベル先生がワインの魅力を問われ「人に似ているから」と答える(多分)のを思い出した。
フランス・ブルゴーニュ地方の>>続きを読む
結構話題になっている埼玉ディスり映画だけど、県民の皆様の広い心と温かいまなざしによって、地元で大ヒットし週末興行成績トップに立った。実は、ふみ様、GACKT様をおらが町の映画館に呼ぼうという地元-1>>続きを読む
「午前十時の映画祭9」にて鑑賞。これはオードリー・ヘプバーンを観るミュージカル映画じゃないのかな。
なんてことはないストーリーながらも、オードリーの肉声による歌とキレキレの踊りの本作を『雨に唄えば』>>続きを読む
映画鑑賞が趣味になり始めたばかりのころ『[リミット]』という作品をビデオで観た。地中に箱の中に閉じ込められた男が、酸素が残り90分という“リミット”の中で、ライター、ナイフ、ペン、酒、そして携帯電話で>>続きを読む
新宿ピカデリーの爆音映画祭で鑑賞。歌や音楽、ドンドンとドアをたたく音など、爆音で味わうべき要素もあるけれど、同性愛への差別と偏見が根強い1970年代のアメリカで、ゲイの男性が育児放棄された障害児を育て>>続きを読む
ユーロスペースでかかっていた現代フランス映画の特集上映にて鑑賞。思春期を迎えたヴァンサン。母マリーから愛情深く育てられた彼は父が誰なのか知らずにいたが、ある日冷血で皮肉屋の編集者オスカー・ポルムノール>>続きを読む
ユーロスペースでかかっていた現代フランス映画の特集上映で鑑賞。公園での1日を舞台に、<10~15年の恋愛のサイクルを描いたようにも見える(ダミアン・マニヴェル監督)>映画で、吉田修一氏の小説『パーク・>>続きを読む
ユーロスペースでかかっていた現代フランス映画の特集上映で鑑賞。一般常識だとは思うけれど、自分は良く知らないジャンヌ・ダルクがフランス軍への従軍を決意するまでの様子が描かれる“異端ミュージカル”。
1>>続きを読む
このところ、シネコンでかかるなど公開規模が比較的大き目なインド映画の主人公が闘っている敵って、どれも“固定観念”のような気がする。『バジュランギおじさんと、小さな迷子』は宗教の対立、『ダンガル きっと>>続きを読む