ちゃそさんの映画レビュー・感想・評価

ちゃそ

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L.A.コンフィデンシャル(1997年製作の映画)

4.2

個性豊かな3人の刑事が難事件を解決する、といえばごく普通の作品のように聞こえる。しかし、各キャラクターの性格を表すエピソードや事件解決への手がかり•伏線、物語の展開どれをとっても計算され尽くしており、>>続きを読む

タイタニック(1997年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

舞台は1900年代初頭。まだまだ「階級」によって有している文化や交流する人が大きく変わってくる時代。周りから見れば恵まれており、誰もが羨むような境遇であるはずだったローズは、決められた道に辟易としてお>>続きを読む

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

ゴジラが暴れ回る絶望的な状況の中で人間がいかに立ち向かうか、というのはゴジラ作品のほとんどが共有しているテーマ。そこにかつてゴジラからも戦争からも逃げたという元特攻隊員の人間ドラマが絡むことで物語が展>>続きを読む

⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

4.0

交わるはずのない2人が偶然にも手を結ぶことになり、そして相棒となる。目的は違えど敵は同じ。いかにして鬼太郎が産まれたか。隠された過去の話は心を締め付ける。
一つの閉鎖的な村が舞台である。多くの作品でも
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

私たちは何を見ることができていて、そして何を見ることができていないか。それこそが本作の一大テーマである。

科学者なら目の前にある研究対象を発展させたいという欲求はある。そして、その技術を使いたいとい
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

3.9

社会にはありとあらゆるマイノリティが存在する。そして、意図的なものから意識しないものまで、様々な偏見や差別的行為が存在する。多様性という観点からこういったものをなくし、より良い社会にしていこう、そのよ>>続きを読む

第9地区(2009年製作の映画)

4.2

アパルトヘイトなどの社会に潜む差別の問題を生々しく描いている。差別の対象を低能で低俗で人間未満の存在であり、どのように扱っても良いという潜在意識の現れの行為の数々がとても生々しい。また、1人の人物への>>続きを読む

フィールド・オブ・ドリームス(1989年製作の映画)

3.9

夢を持つことの大切さがテーマ。夢はいつでも叶うわけではない。タイミング、運、叶える場所など様々な要因ががっしりと絡み合うことで初めて実現する。しかし、叶わなかったからといってそれ以降悪い人生を送るわけ>>続きを読む

沈黙の艦隊(2023年製作の映画)

3.8

過去に観たもののメモ。完全に続編を意識しているなと思ったら、案の定Amazonでドラマ公開。ドラマの宣伝的な位置付けでしょう。本当に面白いのはこの後からです。

グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

4.2

煌びやかでどこか幻想的な情景。色彩。敢えて動きを抑えた映像と登場人物のコミカルな動き。この映画は非常に洗練された世界観の中でこれらの魅力がふんだんに詰め込まれており、観る者の心をグッと掴む。サスペンス>>続きを読む

アザーズ(2001年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

2人の子供と孤島の大きな館で暮らすグレース。新たな使用人3人が訪れた日を境に奇妙な現象が起こるようになる。娘曰く「他の人がいる」と。徐々にグレースもそこにいる「死者」の存在を信じるようになり、物語は急>>続きを読む

ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013年製作の映画)

3.7

ジョーダンベルフォートが如何にしてウォール街で成り上がり、富を築いたか。業界へのはじめの一歩から会社設立、そしてその成長を自身の薬と性にまみれた華やかな日常生活と共に描いている。この業界の当時(と言っ>>続きを読む

ソウ(2004年製作の映画)

3.9

猟奇的なサイコパスによって引き起こされる葛藤と傷害行為。与えられた「ヒント」は僅かで判断をターゲットに委ねる、という緊迫した状況の中で繰り広げられるドラマ。一連の流れを眺める私たちもある種仕掛けた側に>>続きを読む

ゴッドファーザーPART II(1974年製作の映画)

4.2

父と息子。ファミリーを大切に思う気持ちに違いはないが、置かれた状況や時代の違いからか、その振る舞いがまるで異なる。笑顔が絶えず温かい食卓、近所の些細な困ったことにも手を差し伸べ尊敬を集める父。裕福ゆえ>>続きを読む

ジャンゴ 繋がれざる者(2012年製作の映画)

4.2

とにかくガンファイトが凄まじい。脳死で見られるし、楽しめる。不屈の精神で己が信じる道を突き通すジャンゴをいつの間にかに応援していた。
いわゆる西部劇にはこういうのを求めていた、という感じです。

パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

3.7

3つの異なる短い作品が最後の方で重なっていくという構成がとても斬新かつ鮮烈な印象を与える。時間軸が異なる作品が入れ込まれているが、最後まで観ればそれは理解できる。トイレ行っている間に色々起こる、そして>>続きを読む

ジョーカー(2019年製作の映画)

4.7

善良な人が些細なことをきっかけに一気に坂を下るかのように悪に染まっていく。恵まれない境遇の中でも誰かの笑顔を求め続けていたピエロの胸が苦しくなるような日々。堰き止めていた惨めな想いが一気に解放された瞬>>続きを読む

片桐はいり4倍速(2009年製作の映画)

3.6

四つの短い作品集。片桐はいりという女優を「使って」シュールな作品に仕上がっている。40分時間が空いたら、時間潰しの選択肢としていいと思う。
全体的にこんな片桐はいりを観てみたい、で作ってる感。板尾さん
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ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)

3.6

ストーリー展開、状況共にとても良く、演者の感情表現も相まって心にとても訴えかけられた。いかなる状況下でも希望を忘れず、「卑怯」ではなく誠実に生きるか。家族への愛はさることながら他人への慮りがある。なか>>続きを読む

THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)

3.4

オペレーターが受け取った1人の女性からの電話。誘拐された状況の中で助けを求めているようだと判断したオペレーターが、あらゆるところへと電話をかけ、事件の解決を図る。
事件の全容が少しずつ明らかになると共
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アメリカン・スナイパー(2014年製作の映画)

3.8

戦地に赴く人にも家族がいる。本作品は戦場での戦闘シーンだけではなく、その人に関わる家族とのやりとりに多くの時間を割いている。戦地という極限状態に長く身を置くことで、普通の生活にも支障をきたすようになっ>>続きを読む

ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い(2009年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

脳死で観られるお祭り騒ぎ映画。羽目を外しまくった男たちの友達回収劇。

手がかりをひとつひとつたどりながら、豪運によって友人を見つけ出す。最後の最後まで下品ではあるが、たまにはこういうのもいい。この騒
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

なんというかリアルな男女の恋愛物語すぎて、観たあとは心が抉られる。就職活動を経て社会に出たあと、彼女の存在が当たり前になり、相手のことを考えることがなくなり趣味も時間がないことを言い訳に手を出さなくな>>続きを読む

ウインド・リバー(2017年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

先住民への迫害に関する実話をベースに、1人の女性の死をめぐる「父親」の物語。ネイティブアメリカンの女性の「失踪」に対する問題を社会に提示し、再度考えさせるきっかけを与えてくれる。死因は他殺でなければな>>続きを読む

ジョン・ウィック(2014年製作の映画)

3.8

アクション映画が観たくて頭を空っぽにしてみました。引退した後という設定なので相手も善戦していますが、やはり最強のジョン・ウィック。銃撃戦、接近戦、カーアクション全てが贅沢に盛り込まれていて見応えがあり>>続きを読む

硫黄島からの手紙(2006年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

戦場においても人間は人間。ひとりひとりに人生があり、過去があり、未来があったはずであった。敵であろうと味方であろうとそれは同じ。戦争中という特殊な環境下で戦うことをよしとされ、相手は獣同然であると教え>>続きを読む

ターミナル(2004年製作の映画)

3.7

人間は常に何かを待ち続けている。電車や飛行機、人。タイミングであることもある。空港という、飛行機を待つ場所で、何かを待ち続けている男。その人柄や行動力、機転で生き延びるその様は、なんだか私たちの普段の>>続きを読む

七人の侍(1954年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

農民と侍という両極端の生き方をする人々の生き方が鮮明に描かれている。生き延びるためにはなんでもする農民と、武士道に従い己の信念に基づいて行動する侍。村を守るという共通の目的があることで互いに協力するま>>続きを読む

ファイト・クラブ(1999年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

1回目の鑑賞。そして、自分はまだ夢を追いかけている途中。
きっとこの映画は、今自分がどのように生きているかによってだいぶ見方が変わる気がする。もちろん、何回目の鑑賞か、によっても。
きっと自分は意識し
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ユージュアル・サスペクツ(1995年製作の映画)

4.1

完全に騙された。途中まで真実がわからず脳内は疑問符で埋め尽くされていたが、最後まで観た上で物語を思い返してみたら全て合点がいった。一発で全ての伏線を回収するのはキツイのでは…?作り込まれた作品でとても>>続きを読む

シックス・センス(1999年製作の映画)

4.3

完全に騙されてしまった。確かに言われてみれば…と思った部分もあるが、完全には追えていないはず。2回目もみたいと思った。
作品として非常に完成度が高く、終わり方もとても気持ちが良い。さすが、でした。

いま、会いにゆきます(2004年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

「あなたの隣が心地よかった。」お互いがお互いに片想いと思っていた2人。運命的に結ばれて授かった息子を残し、この世を去った妻が残した約束。再会、そして束の間の幸せな日々。そして別れ。
この物語では家族を
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言の葉の庭(2013年製作の映画)

2.6

私たちは夢を抱きながら一歩一歩その足で人生を歩む。靴職人になるという夢を見ながら靴を作る主人公と、事実とは異なる噂を流されることで人生を壊され、自らの足で人生を歩むことができなくなった女性。靴を通じて>>続きを読む

ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

3.8

王道の探偵モノ。観客をしっかり騙してラストに真実を明かす、という鉄板の作りになっており、作品にのめりこめた。伏線も多く張られており、作品の完成度は高い。上質な推理小説を堪能できる。

悪人(2010年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

善悪は全て紙一重であり、見る者、タイミング、環境によって変わりうる。どんな人も「善人」にも「悪人」にもなりうる。そして、一度どちらかと判断したらそれに囚われる。
日々の繰り返し。孤独。この生活を変える
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ゲット・アウト(2017年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

冒頭から随所に散りばめられている違和感。登場人物のセリフ、仕草。音楽も相まって観ているものに恐怖と共に植え付けていく。そしてラストにその全てが繋がるという構図。
映画の最初が誘拐から始まる分、私たちは
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