ちゃそさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ちゃそ

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ゲット・アウト(2017年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

冒頭から随所に散りばめられている違和感。登場人物のセリフ、仕草。音楽も相まって観ているものに恐怖と共に植え付けていく。そしてラストにその全てが繋がるという構図。
映画の最初が誘拐から始まる分、私たちは
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ライフ・イズ・ビューティフル(1997年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

夫として、父親として、いかなる時でもありったけの愛情を注ぎこむ1人の男の姿は偉大で美しい。
正直、前半は少々退屈に思えた。しかし、後から考えてみれば伏線の連続であり、作品に厚みを与える大切なシーンばか
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フォレスト・ガンプ/一期一会(1994年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

私たちは運命に導かれながら人生を歩むのか。それとも羽根が風に運ばれるように、漂うように生きているのか。アメリカの激動する歴史を自らの足で駆け抜け、出会いを大切にしながら歩んだ日々を私たちに語りかけるフ>>続きを読む

八日目の蝉(2011年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

「普通」ってなんだろう。当たり前のように両親がいて家があって愛情を受けて暮らす。いつからか幼稚園に通い、6歳になればランドセルを背負って小学校に通い始める。その生活は本当に普通なのか。
希和子は憎い、
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タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら(2010年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

念願の別荘を手に入れた普通の中年2人が、あまりにもついていなさすぎて最悪のことが起こりまくる。壮大なすれ違いとその中で育まれる新たな関係性。ツッコミどころはたくさんあるけれどもコメディ映画として観てい>>続きを読む

ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還(2003年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

第3作の最後。ホビット族のそれぞれが成長した姿を見せ、物語の命運を握る。緊迫した状況の中で、それぞれの力と運を最大限が試された。
ガンダルフやアラゴルンの動きが最終決戦に重要になってきており、フロドを
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ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔(2002年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

第二章。ホビット族の一味が徐々に成長を見せる。3手に分かれた一味がバランスよく描かれており、それぞれが新たにできた「目的」を果たすために奔走する。どのように物語が収束するのか目が離せない。
本作では人
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ロード・オブ・ザ・リング(2001年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

3章まで観てから全体を通して一章ずつ所感を書きます。
ホビット族の中の何の変哲もない「1人」であったフロド。仲間と共に成長をしながら冒険を進め、己の使命を果たすために奔走する。第一章はホビット族の一味
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羊たちの沈黙(1990年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

過去にトラウマを抱える見習い捜査官が、異常なサイコキラーであった人喰いハンニバルとの心理戦を通じて成長しながら、事件を解決するという作品。冒頭のシーンにある「痛みを愛せ」など、作品全体のテーマとして過>>続きを読む

マトリックス(1999年製作の映画)

3.8

そういえば観たことがなかったので観ることに。物語の展開は目まぐるしく移り変わり、迫られる決断の中でNeoが「救世主」になる様を描いている。世界の設定も面白く、観ていて飽きを感じない。バトルシーンは臨場>>続きを読む

ショーシャンクの空に(1994年製作の映画)

4.7

永遠に続く暗い一本道をひたすら手探りに進む。この道をひたすら歩き続けた先には死が待つ。当初はこの道からいずれ出られるのではないかと希望を持ち、それが生きがいとなるが、程なくしてそれは叶わぬとわかり、虚>>続きを読む

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

4.1

前線への伝令をいち早く伝えるべく急ぐ様子をワンカットで演出しており、非常に臨場感と緊迫感が伝わった。出来事は全て一本の糸で繋がっているように連続して起こるものであり、その場その場での決断や行動、感情に>>続きを読む

アキラ AKIRA(1988年製作の映画)

4.1

ビル、道路、走るバイクなどの都市の景観の細かい描写表現が圧倒的であり、冒頭から世界観に引き込まれた。特に路上でのバイクに乗りながら戦闘をするシーンはこれまで観てきたアニメ映画のシーンの中で随一の臨場感>>続きを読む

グリーンブック(2018年製作の映画)

4.1

人種差別の問題は未だ根深く存在するが、それは「伝統」や「昔からのしきたり」、中には本人には全くその意図がないものまで様々である。それらを軽妙なやり取りを交えながら私たち観衆に見せていき、そして考えるき>>続きを読む

グリーンマイル(1999年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

生と死の狭間の管理をする死刑囚の看守。本来であればここに来るはずではなかった男を職務を遂行するべく死に追いやらなければならなかった看守たちが感じた葛藤が細かく描かれている。「私にとってグリーンマイルは>>続きを読む

レオン 完全版(1994年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

レオンとマチルダとの間に生まれる愛によって、物語を通じてレオンは大きく変わっていく。元々愛した人への復讐で始まった「掃除屋」としての人生であったが、再び現れた愛する人への復讐で終わるという生き様は、観>>続きを読む

シンドラーのリスト(1993年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

終始モノクロで展開される惨劇の数々は、鮮やかに「事実」として脳裏に記憶される。当初は金儲けのために労働力としてユダヤ人を扱っていたシンドラーがいかにして私財の全てを投資してまで彼らを救うことに尽力した>>続きを読む

私の頭の中の消しゴム(2004年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

コンビニのドアの手すりの感触、飲んだコーラの味、その時見た光景、香り、音。私たちの記憶は五感で得たものと紐付けられている。忘れたとしても、それらから手繰り寄せるように、思い出すことができる。

アルツ
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最強のふたり(2011年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

身分も出自も異なる2人が織りなす、そんなドラマは数多あるかもしれない。しかし、ドリスを中心とする「下品ながらも笑いにあふれた」生活は、フィリップにとってこれまで送ってきた上品な生活とは異なる楽しさがあ>>続きを読む

セブン(1995年製作の映画)

4.1

内容を知らないなら知らないまま観た方が良い映画。物語が精巧に作り込まれており、観る者はいつの間にかに作者の手のひらの上で転がってしまう。所々に出てくるキーワードを確認しながら観るとより面白いように思わ>>続きを読む

シャッター アイランド(2009年製作の映画)

4.1

絶対にネタバレ厳禁。所々に感じていた違和感が衝撃のラストにつながっていた。そもそも衝撃のラストが、というのも観ていない人にいうことが憚られる。全容を理解した後再度見返しても面白い。

キングダム 運命の炎(2023年製作の映画)

3.9

ストーリー展開は王道だが、アクションに臨場感があって面白い。衣装や舞台の荘厳さに目を惹かれた。続編を早く観たい気持ちである。

インセプション(2010年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

私もよく夢を見る。しばしば途中で夢であることに気づくが、その途端覚醒し、いわゆる「上の世界」に戻ってしまう。しかし、これはあくまでも「夢の中では夢を見ない」ことが前提になっているからであり、その前提が>>続きを読む

インターステラー(2014年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

次元を超えた親子の愛。いや、愛が次元を構成しているとも言える。極限状態における寂しさや人間の醜さなども巧みに表現されており、作品に深い重厚感を与える。

物語の展開は読みやすい一方で、クリストファーノ
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.5

目を背けたくなるほど辛い現実。自分自身の居場所はこの世界にあるのか。悩むことが誰しもがあるだろう。そんな時、しっかりと現実から目を逸らさず、一歩一歩踏みしめていくことができるか。

作品を通して主人公
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ダンケルク(2017年製作の映画)

3.6

戦争というものは、個人個人に焦点が当てられるものではない。戦争を描く作品は特定の人物の思想や視点から描かれることが多いが、本作品は実際の戦争のようにその場面の出来事に焦点を当てている。もっと言えば登場>>続きを読む

ゴッドファーザー(1972年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

冒頭で描かれる娘の結婚を祝うパーティーが物語の肝であり、これから起こることの伏線になっている。登場人物の特徴や考え方が極めて丁寧に描かれており、作品全体の軸となる。特にゴッドファーザーの仕事の考え方、>>続きを読む

バットマン ビギンズ(2005年製作の映画)

4.1

伏線の張り方、物語の展開がとても綿密であり、非常に完成度が高い作品。一つ一つのセリフを大切に扱っており、同じセリフが異なる場面で発せられることで物語に重厚感を与える。ヒーローとはどういう存在か。何か特>>続きを読む

ダークナイト ライジング(2012年製作の映画)

3.8

ダークナイト3部作シリーズ最終話。シリーズを締めくくるために盛り込まなくてはならないことを全て盛り込んだ、という感じ。物語の流れは王道であるが故、非常にウケが良いように思われる一方、他の作品と比べると>>続きを読む

ダークナイト(2008年製作の映画)

4.8

シンボルとしてのヒーローが街に平穏をもたらし、そして来る恐怖から市民を守る。しかし、バッドマンは街の平和のシンボルたりえるだろうか。また、彼はそれを望むだろうか。
ジョーカーの怪演ぶりが非常に際立って
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プライベート・ライアン(1998年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

戦争において、特別な命とは何か。それは本当に特別か。特に没個人的である戦場において、「守らなければならない命」のために命をかける戦士たちの姿を通して、戦争を考え直すきっかけを与えてくれる。特別なミッシ>>続きを読む