この作品のケヴィン・ベーコンの演技は本当に心打たれる。身を削る演技ってのは、正しくこのような演技を指すんだろう。
物語の最後、ケヴィン・ベーコンが刑務所長へ語りかけるシーンは、一生忘れないだろう。
食堂での意味のないウダ話&不意にポロリと出る愚痴話が、「ある!ある!」って感じでビシバシと共感の嵐を呼び起こす。花嫁の投げるブーケの行き先も粋です。
『アメリカン・グラフィティ』の二番煎じと言えなく>>続きを読む
チャールズ・ブロンソンの往年の名画「狼よさらば」のような復讐カタルシス作品を期待したのだが(邦題もそれをイメージさせる)、カタルシスというよりかバイオレンス色の強い作品でした。
「はいからさんが通る」を思い出したのは私だけかな?
思った以上に、王道のメロドラマです。
とてつもなく壮大に彩った、トンデモ歴史秘話。
信仰心の乏しい私からしたら、イエス・キリストは実は・・・と聞いたとて、こんな殺戮が起きる事態になることが理解できない。
宗教ってのは、人の心を救うといいな>>続きを読む
科学と宗教の対立というテーマは、いい目の付け所だと思う。
こういう壮大な宗教史探求×陰謀サスペンスは、蓋を開ければ何だそりゃ、てなるケース多いが・・・この作品も例に漏れず、かな。
テロリストに好きなよ>>続きを読む
物語の最後、メキシコ人の若者が言う台詞が泣かせます。 その言葉を聞く、新聞記者の主人公を後ろから捉えたカメラ演出(主人公の表情を見せない)が、これまた素晴らしい。
盲目の男が、神の信仰を説く冒頭シーンから、不穏な空気が漂っている。 クライマックスの獰猛で残酷な大衆の群れは、まさしく「群狼」。
マスコミに扇動される大衆心理という題材は、同監督の『アンダーワール>>続きを読む
行きあたりばったりな行動で、ことごとくジョーカーを引きまくるミッキー・ルーニー。 クライマックスに乗り合わせた人物の職業も含めて、ある意味、凄い運の持ち主だ。
主人公が甘ったるい若者で、見てらんない。 その分、無口だが気の優しいオヤジさんと、主人公が憎む新聞記者の大男がいい味を出している。
クセのある小悪党役として名高いダン・デュリエの珍しい主演作なので、どのような役柄だろうと思ったら・・・、やっぱり曲者キャラだ。
大マスコミの世論操作や、犯罪組織の介入等など、なんせ主人公が曲者なだけに>>続きを読む
『ナイトクローラー』の先鞭ともいえる、ゴシップカメラマンの成り上がり物語。
主人公(ハワード・ダフ)が強請目的で接近するギャング役にローレンス・ティアニー。コワモテなタフガイで売り出し、1940-50>>続きを読む
ハリウッド・テンの一人、エドワード・ドミトリク監督。この後、ハリウッド復帰のために「転向」者として証言に立ち、仲間の名前を告発するんだよね・・・。「分断」と「裏切り」を生んだ悲劇の続きを知ってるだけに>>続きを読む
特技の水泳を活かして、のし上がっていく男。そう考えると、このラストは皮肉が利いているな。
食通で知られる池波正太郎の生誕100年記念の映像化作品らしく、鍋料理など映画内の食事シーンにも力が入っており素晴らしい。
くわえて、原作シリーズの中でも有名な一篇「おんな殺し」を本篇の中心に持ってくる>>続きを読む
冒頭15分近くあるトークショーは、苦痛で辛い。本作主人公のパブリックイメージを観客に紹介する手段としては、上手い導入部分なんだろうが。
クラシック音楽の世界も、随分と狭いジメジメとした世界なんだな、と>>続きを読む
クルマを運転しながら、泣いているような、笑っているような。本当にこういう人がいるのかも、と思わせてくれる役所広司の自然な演技。「幸せの価値観」って人それぞれだな、ということ改めて気付かせてくれる。
ヴ>>続きを読む
原作漫画のファンでアニメは未見でしたが。劇場用オリジナル作ということで鑑賞。 アーニャの、あのネタのせいもあり、なんだか・・・「クレヨンしんちゃん」的な世界観になっていました・・・。
信長や秀吉側ではなく、明智光秀を主役に据えた作品としては、本作は先鞭かもしれない。キャストも豪華絢爛。けれど面白くない。
一重に合戦アクションシーンの迫力なさと、本作の明智光秀が愚将にしか見えないとこ>>続きを読む
伊代の太もも大胆見せ&指ペロは笑ってしまった。あの1件に関しては、主人公が勘違い暴走しても仕方ないわ。
殺人犯の男(緒形拳)が主人公なんですが、相変わらず女同士(本妻vs愛人)の喧嘩シーンに力を入れる>>続きを読む
ストーリーは相当弱いけど、登場人物の誰が「能力者の罠」にかかってしまうのか、というドキドキ、ヒリヒリが最後まで持続するところが良い。
それにしても役所広司、螢雪次朗の隠れ場所、よく判ったな。
横溝正史ミステリー×水木妖怪ワールド。
物語の語り部となる主人公の勤め先が「血液銀行」というのが、時代(終戦直後の昭和)を感じさせてGood。古い因習と呪われた血縁関係に縛られる田舎の旧家・・・、物>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
「殺人鬼」対「サイコパス」。”異常者同志”の対決という謳い文句に惹かれて鑑賞したが・・・こういう展開とは・・・
まさかの、”正常者(に戻った)同志”の対決になるというね。
最後に、殺害した上司の娘>>続きを読む
本編の内容や事件顛末よりも一番印象に残ったのは、酒向芳の演技と「髪型」かもしれない。
本作の酒向芳。髪型や髪の色によって、こんなにも印象が変わるもんなんだな。
いや勿論、今までもクセのある強い爪痕>>続きを読む
シンガポール~東京間のフライトで、一番不時着したらヤバそうな国をイメージしたら・・・、やっぱそうなるわな。
主人公の機長が何故だか無敵のスーパーヒーローって設定ではなく、元傭兵等が主人公を支援するって>>続きを読む
予想以上にマトモな北野武の歴史時代劇。
加瀬亮が演じる名古屋弁のブッ飛んだパンク信長は、個人的には歴代の織田信長演者の中で、一番イメージ通りの魔王キャラ。現代日本人から見たら、一番マトモな反応(人間)>>続きを読む
本作のアムロ・レイこと、神木隆之介はハマり役。いかにも昭和アナログ感のある「対ゴジラ作戦」に、こんなにもワクワク感を覚えてしまう不思議。現代の製作陣たちの、オリジナル『ゴジラ』そして「空想科学映画」へ>>続きを読む
人は誰しもレベルは違えど、周囲にはなかなか共感してもらえない欲(趣味や嗜好)を持っているもの。共感なんて得られなくとも構わないと趣味に没頭しつつも、ふと孤独さは感じるもの。「もう一人の頃には戻れないや>>続きを読む
原作では重みがあったんだろう現代シーン(主人公が親友の息子と山登りするエピソード)だが、ライヴシーンのような映像演出を身上とする原田監督の映画版では、現代シーン挿入がちと余計に感じちゃったかな。 原田>>続きを読む
凄腕の殺し屋がアルツハイマーを患うという設定なら、もっと面白く出来そうなものだが、上手く活かされていない。原作があるようなので、原作の方がもっと面白いのではと思った。
主演リーアム・ニーソンに加え、ガ>>続きを読む
タイムループというSFな設定で、皆で頑張ることは「ペン入れ作業」、というアナログ感の落差が良い。 それにしたって、ヒロインが徹夜してまで取り組む広告プラン受注業務が、「炭酸+味噌汁」製品って・・・絶対>>続きを読む
主人公の殺し屋が好んで聴いているのが、80年代の英国バンド”The Smiths(ザ・スミス)”ってのが通だね。内省的で詩的な曲が、孤独な殺し屋の独白調で進むストーリーに上手く合っている。 主人公の本>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
まるで家畜を屠殺するかのように、いとも容易くネイティブアメリカンが白人たちに殺されてゆく・・・。3時間30分近くある大作だが、体感時間はあっという間。物語がサクサクと進むので飽きないってこともあるが、>>続きを読む
日本がまだ元気だった昭和末期の、夜の街で生きるミュージシャン達の群像劇。という、凄く好みの題材。ラジカセで録音する即興ライヴシーンまでは、本当に作品の世界観に酔いしれて鑑賞していたけど・・・。結末にか>>続きを読む