地球外生命体

マタインディオス、聖なる村の地球外生命体のレビュー・感想・評価

3.0
南米ペルーの先住民の慣習とカトリック信仰が混在した価値観を背景に、民衆の苦悩と困惑をモノクロ風の詩的な映像で描いたドラマ。

ペルーの山岳部にある集落。4人の村人は家族を失った悲しみを終わらせるため、村の信仰を司る守護聖人サンティアゴを称える祭礼を計画する。守護聖人を満足させることで長年の喪から抜け出せると信じる彼らだったが、やがて思わぬ出来事が起こり、守護聖人による庇護の力と自身の信仰に疑問を抱くようになってしまう。

本作が長編デビューとなるオスカル・サンチェス・サルダニャとロベルト・フルカ・モッタが監督・脚本を手がけ、オスカル・サンチェス監督の故郷であるリマ県山岳部のワンガスカルで撮影を敢行。キャストのほとんどに地元住民を起用し、ドキュメンタリー性を内包した物語として完成させた。

【ペルーのシネ・レヒオナル(地域映画)】
ペルーの首都リマ以外の地域で、その地域を拠点とする映画作家やプロダクションによって制作される映画を指す。娯楽的なジャンル映画から作家性の強いアート映画までタイプは様々だが、いずれの作品もその地域独自の文化や習慣を織り込んでおり、都市圏一極集中ではない多元的なペルー映画を構成している。

★2019年国際光展
写真部門入賞
★2019年フフイ高地国際映画祭
審査員特別賞
★2019年カタルーニャ・ラテンアメリカ映画祭
最優秀初監督作品賞
★2020年パスト国際映画祭
最優秀アンデス長編映画賞
★2021年パリ・ペルー映画祭
審査員特別賞
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