本好きなおじぃ

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービーの本好きなおじぃのレビュー・感想・評価

3.9
配管工のマリオとルイージ兄弟は、会社から独立して働こうとしていた。家族からも勘当されかかっていたある日、街が水であふれかえっているのを見て救いに行こうとする。
しかし、街の地下に潜った後、時空を飛んでしまう。そこにはキノピオがおり、ルイージはクッパのいる悪の城に落ちてしまったと聞かされたマリオがいたのは、キノコ王国だった。
キノコ王国のピーチ姫に助けを請うが、キノコ王国をクッパが襲おうとしていると聞いて、コング族とともにやっつけようともくろむ。

観ながら思っていたのは、これは日本人向けに作られた映画なのか?ということ。
ピーチ姫やキノピオだけでなく、ドンキーコングシリーズからはドンキーのほか、クランキーコング、ディディーコングなども登場し、ほかにもノコノコやパックンフラワーなど、マリオシリーズで見たキャラクターが勢ぞろいである!
海外ベースで作られたことを考えると、日本人が遊んだマリオたちの像と、欧米で遊ばれたマリオたちの像が一致しているということにもなるのだろう。それだけ、任天堂が日本展開した内容を忠実に海外展開したことがわかる。最後のエンドロールまで見ると、世界各国語で翻訳されていることもわかる。
そして、途中挿入歌として採用されているのは、ヒーローが入っていた。
日本人には、スクールウォーズの主題歌、麻倉未稀が歌ったものとして有名であるが、原曲は実は映画「フットルース」の主題歌としてボニータイラーが歌った「Holding Out For A Hero」だということを初めて知った。

キャラクターの動きはとてもなめらかで、制作スタジオの高い技術力が伺える。特に、海上での海の映像が綺麗だ。
エンドロールで、上田誠氏が日本語版台本を手掛けている。ヨーロッパ企画所属で、数々の作品を楽しく、そして面白く手掛けている。日本人向けだなと思った点はそこにもあっただろう。

最終盤で起こることについて、ブルックリンの街がどうなったのか?という疑問も残る。しかし総じて、子供時代に少しでも任天堂・マリオ系作品に触れていれば、きっとマリオが勝つ結末だろうと思ったとしてもずっと展開に目が離せずにいるくらいには、マリオチームが勝つ要素を少なめに設定してあるので、特に大人は楽しめる作品になっているだろう。