ノーベル文学賞作家＝アニー・エルノーの実体験をもとにした短編小説『事件』を、女性監督オドレイ・ディワンが映画化した、2021年ヴェネチア国際映画祭・金獅子賞受賞作。
アマプラレンタルセールにて鑑賞。
1960年代、中絶が違法とされていたフランスを舞台に、大事な試験を前にした優等生のアンヌが、望まぬ妊娠が発覚した事で追い詰められ、あらゆる解決策に挑んでゆく様を描く。
これはぜひ男性に観てもらいたいなぁ。
本作を観たらきっと、避妊なしで身勝手な性行為に及ぶなんて出来なくなるはず！
今や人並み以上にグロやゴア耐性が付いてしまった私でも、本作は正視できないシーンが多かったです（汗）本来なら麻酔ありで行う堕胎処理を、麻酔なしで試みるシーンはもぅ…ギブ。
周囲は皆、無責任な男たちばかり。。最終的な決定権や、その決断を断罪されるのも、痛みを伴うのも、ジレンマに苦悩するのも女性。
妊娠＝出産という選択肢しか無いこの時代、性暴力の被害によって妊娠してしまった人も多くいたはずで、彼女と同じように隠れて中絶を行った女性は年間100万人もいたそう。その後1975年に、やっと人口中絶が合法化されたのだとか。
主演のアナマリア・バルトロメイ、当時若干22歳と若手ですが、ベテラン女優ですら尻込みしてしまいそうな役柄を、体当たりかつ等身大で演じ切った彼女に賛辞を送りたい。(*'ω'ﾉﾉﾞ
こんな一人で思い悩んでいたらハゲそう（苦笑）
