おいなり

ARGYLLE/アーガイルのおいなりのレビュー・感想・評価

ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)
3.7
ご存知、キングスマンでお馴染みマシュー・ヴォーンの新作はスパイコメディ。
売れっ子小説家がなぜか自身の作品が現実の予知となっているせいで、本当のスパイ組織に命を狙われる……という、なんかちょっと前にも似たような筋の映画なかった?サンドラ・ブロックの出てたやつ。……って感じで、過激と爽快がウリのマシュー・ヴォーンにしては大人しめというか、大衆的な題材。

と思いきや、2重・3重に物語が目まぐるしく転回して、最後はとんでもない真実が明らかに……という、まるで映画自体がスパイかのような周到な脚本で、観てると裏をかきたくなるんだけど、どれだけ捲ってもまた一枚、また一枚と裏があるので、正直完敗!
筋書きも、キャストも、サプライズが盛りだくさんでその上ミッドクレジットではまた爆弾落としていくんだから、やはり相当根性の捻くれた監督である。

わざとらしいほどに美しい主演2人の「ダンスシーン」も、あまりにも物理的な存在感がありすぎて全然スパイっぽくないヘンリー・カヴィルも、ちょい役にしては豪華すぎるジョン・シナも、全部良かった。ちゃんと楽しくて、ちょっとバカバカしいけど満足感はある。久々にいいコメディ映画みれたな〜という感想。

しかし、それにしてもちょっとこの手の映画にしては尺長いなぁと思った。90分強くらいにまとまってれば観やすかったと思うんだけど。
マシュー・ヴォーンなのに血がほぼ出ないのもなんか変な感じしたな。まぁ安心して見れる。



それにしてもサム・ロックウェルの顔が好きすぎる。
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