おいなり

シン・ゴジラ:オルソのおいなりのレビュー・感想・評価

シン・ゴジラ:オルソ(2023年製作の映画)
4.2
「オッペンハイマー」に「哀れなるものたち」といい、演出的に白黒映画を用いる作品がここ数年ブームとなりつつある中、ただ単に白黒にするというだけでなく、赤系の色が濃い黒で表現されズッシリとした質感のモノクロームになる「オルソ・クロマチック」を目指すというあたりが、最高にオタクだなぁという感じの庵野秀明。

ノンカラー化によって情報を絞るどころか、さらに濃密に研ぎ澄まされた感がある。白黒だけど、ノスタルジーにそこまで依ってないというか、演出としての無彩色という印象が強い。
あとみんな言ってるけど、白黒画面の方がCGっぽさが減ってるように見えてそれもよかった。どす黒く描写されるゴジラ第四形態は、より得体の知れないモノ感が増してみえて、やはり恐ろしい。

ラストちょっと演出が変わってたかな?
いいものはカラーでも白黒でもいい。個人的にはやはり日本ゴジラの最高傑作はこちら。
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